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インド式計算法に挑戦!「569+392」→暗算できる?

  • 2025.3.15
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計算問題の中には、工夫をするかしないかで、計算に必要な時間がかなり短縮できる場合があります。工夫のポイントは「計算の中で起こる面倒な処理をいかに削減するか」です。

今回の問題の場合、どの処理を削減したらスピーディーに暗算ができるでしょうか? ぜひ、考えてみてください。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
569+392

※制限時間は5秒です。

解答

正解は、「961」です。

どのような工夫をすれば、短い制限時間で答えが出せたのでしょうか?

次の「ポイント」で確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「切りのよい数に変換して足し算すること」です。

問題の前に、工夫のポイントは「計算の中で起こる面倒な処理をいかに削減するか」と書かれていたのを覚えているでしょうか。この問題で起こる面倒な処理とは、「繰上り」のことです。一の位でも十の位でも繰上りが起こるので、暗算がしづらくなっています。

そこで、繰上りが起きないように足される数、もしくは足す数のどちらかを切りのよい数に変換してしまいましょう。切りのよい数に近い方を変換した方が計算が楽になりますので、今回は足す数の392を400に変換します。

569+392→569+400=969

これなら繰上りが起きないので、計算はずいぶん楽になりますね。

しかし、ここで計算を終えるわけにはいきません。392と400はまったく別の数なので、969という答えも元の式の答えとは違うはずですね。

そこで、答えを元の式と一致させるために、次のように考えていきます。

・392と400の差は8(400−392=8)
・392の代わりに400を足したので式の答えは8多くなっている
足しすぎた8を後から引くと元の答えと一致する

以上の考え方を式の上に反映すると、次のように計算ができます。

  569+392
=569+400(400−392) ←400と392の差を引く
=969−8
=961

上記の計算式の二行目に注目してください。392を400に変換しつつ、その差を引いています。

これで繰上りの計算を回避しつつ、答えを出すことができました。

【おまけ】569を600に変換した場合

では、もし569の方を切りのよい600に変換したらどうなるのでしょうか?

先に紹介した方法と同じように暗算してみましょう。

  569+392
=600+392(600−569)←600と569の差を引く
=992−31
=961

こちらの方法でも答えを出せますが、二行目の「600−569」が少し暗算しづらく感じたかもしれません。

「切りのよい数に近い方を変換する」のは、この変換後の数から変換前の数を引く計算をよりシンプルにするためなのです。

まとめ

今回の問題は、足す数を切りのよい数に変換することで計算が楽になりました。

「切りのよい数にして計算する」という工夫は、足し算で繰上りを回避したいときに使えます。また、引き算で繰り下がりを回避したいときにも利用できます。

計算の工夫のパターンは、多くの問題に挑戦する中で身についていきます。ぜひ他の問題にも挑戦してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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