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気を付けて!『餅』が喉に詰まってしまったら…政府が教える『応急処置』の方法とは

  • 2025.1.1
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出典:photoAC(写真はイメージです)

お正月の風物詩の1つでもある「」。そのまま焼いて食べたり、お雑煮などに入れて楽しむ方も多いでしょう。

しかし、残念ながら例年、高齢者を中心に餅を喉に詰まらせてしまう窒息事故が相次いでいるようです。大切な家族の命を守るためにも、いざというときの対処法をしっかり覚えておきたいですよね。

そこで今回は、政府広報オンラインが解説している、<喉に詰まらせてしまったときの正しい対処法と気をつけておきたいポイント>をご紹介します。

1.餅の窒息事故は1月1日~3日が最多

政府広報オンラインによると、

餅による高齢者の死亡事故について、消費者庁が平成30年(2018年)から令和元年(2019年)の詳細を分析したところ、餅による高齢者の死亡事故の43%が1月に、14%が12月に発生し、特に正月三が日に多いことが分かりました。

とのこと。ほかの月に比べて12月〜1月は、圧倒的に餅による高齢者の死亡事故が発生しているようです。

また、驚くべきことに男女でも違いがあるのだそう。なんと、男性の死亡者数は女性の2.6倍も多いことがわかっているのだとか。

ご家族の中に高齢者、特に男性の方がいらっしゃる場合、特に気をつけておいた方がよいかもしれません。

2.餅が詰まったときの正しい対処法

万が一餅を喉に詰まらせてしまった場合、気道が塞がれてしまい、窒息してしまう恐れがあるそうです。その場合、周りの人が直ちに詰まらせた餅を取り除くこと(気道異物除去)が必要なのだとか。

では、餅を喉に詰まらせてしまっている場合、どのような症状が確認されるのでしょうか?政府広報オンラインでは、「餅を喉に詰まらせたときのサイン」として以下の症状を挙げています。

咳込んだり、苦しそうにしている
声を出せず、喉をつかむ動作をする(窒息のサイン(チョークサイン) )【図参照】。
顔色が悪い

餅を喉に詰まらせている可能性がある場合、はじめに呼びかけてみて、まず、声が出せるかどうか確認しましょう。そして、もし声が出せない場合は、喉に詰まってしまった餅を取り除く必要があるそうです。

もし患者が咳をすることが可能なら、できるかぎり咳をさせるそうです。しかし、もし強い咳をすることができない場合は窒息と判断し、大声で助けを呼び、周囲の人に119番通報やAEDの搬送を依頼するべきなのだとか。そして、直ちに気道遺物除去を行うそうです。

なお、もし救助者が一人しかいない場合、餅を喉に詰まらせてしまった人に反応があるのなら、気道遺物除去を優先するべきなのだそう。反応がない場合は、すぐに心配蘇生の手順を開始した方がよいそうです。

3.気道異物除去の方法

気道遺物除去の方法として、政府広報オンラインでは「背部叩打法(はいぶこうだほう)」と「腹部突き上げ法(ハイムリック法)」の2種類を紹介しています。

背部叩打法のやり方は、「背中を力強く叩いて詰まったものを吐き出させます」とのこと。「手のひらの付け根部分で左右の肩甲骨の中間あたりを、数回以上力強く叩く」のだとか。

そして、もし背部叩打法で餅が出てこない場合、腹部突き上げ法を行ってみましょう。なお、こちらは乳児や妊婦、高度肥満の方にはやってはいけないそうです。

腹部突き上げ法は、「相手の上腹部を手前上方に強く突き上げて、喉に詰まった餅を取り除く方法」なのだそう。具体的なやり方は、下記の流れで行うそうです。

1.相手の後ろにまわり、両方の手を脇から通し、ウエスト付近に手を回します。
2.一方の手で握りこぶしをつくり、その親指側をへそより少し上に当てます。
3.その握りこぶしをもう一方の手で握って、すばやく手前上方に向かって圧迫するように突き上げます。

なお、腹部突き上げは法腹部の内臓を傷める可能性があるそうです。そのため、実施した場合救急隊にそのことを伝えるか、速やかに医師の診察を受けさせなければならないのだとか。

4.餅を喉に詰まらせないようにするポイント

餅を喉に詰まらせた際の対処法だけでなく、そもそもそのような事故が起きないよう、餅を喉に詰まらせないための注意点も覚えておきましょう。政府広報オンラインでは、4つのポイントを紹介しています。

1.餅は小さく切って、食べやすい大きさにしましょう
高齢者はかむ力や飲み込む力が弱いため、餅はあらかじめ食べやすい大きさに小さく切っておきましょう。
2.先にお茶や汁物を飲んで、喉を潤しておきましょう
餅を食べる前に、先にお茶や汁物などを飲んで、喉を潤しておきましょう。ただし、餅がうまく飲み込めないからといって、お茶などで無理やり流し込もうとするのは危険です。お茶や汁物はあくまでも唾液の補助と考えましょう。
3.急いで飲み込まず、ゆっくりとかんでから飲み込みましょう
餅を食べるときは、少量ずつ口に入れ、よくかんで食べましょう。よくかむことによって、唾液の分泌も促され、スムーズに飲み込めるようになります。口の中の餅を全て飲み込んでから、次の餅を口に入れるようにしましょう。
4.かむ力や飲み込む力が弱い高齢者などと一緒に食事をする際は、食事の様子を見守るなど注意を払いましょう
少なめの量を口に入れているか、しっかりかんで食べているかなど食事の様子に注意を払い、見守りましょう。

対処法やポイントを覚えて、おいしい餅を堪能しよう!

今回は、政府広報オンラインが解説している、家族が餅を喉に詰まらせてしまったときの正しい対処法と気をつけておきたいポイントをご紹介しました。高齢者だけでなく若い方も要注意!おいしい餅を満喫するためにも、この機会にしっかり覚えておきましょう。


出典:「餅による窒息に要注意!喉に詰まったときの応急手当は?」(政府広報オンライン)(https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202212/2.html)(最終閲覧日:2024-12-17)