買い物の金額、料理に使う調味料の量など、日常の中で計算をするシーンはそれなりにあるものです。しかし、それに比べて負の数の計算をする機会はあまりないかもしれませんね。今回は負の数の計算問題に挑戦して、計算方法を忘れていないか確かめてみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
−10−(−11)−(−12)−(−13)
解答
正解は、「26」です。
一見ややこしく見えますが、負の数の引き算のルールを思い出せれば、すぐに計算できますよ。
次の「ポイント」で、計算過程を確認してみましょう。
ポイント
この問題のポイントは、「負の数の引き算を正の数の足し算として計算すること」です。
具体的には、次のように変換して計算します。
−(−〇)→+〇
( )を外すときに、前の符号も一緒に変えてしまうのがポイントです。
では、この変換ルールを使って今回の問題を計算していきましょう。
−10−(−11)−(−12)−(−13)
=−10+11+12+13
式が一気にシンプルになりましたね。あとは、左から順に足し算をしていくだけです。
−10+11+12+13
=1+12+13
=13+13
=26
これで答えを出せましたね。
【おまけ】 負の数の引き算はどうして正の数の足し算になるの?
負の数の引き算が正の数の足し算になるのは、どうも理解しづらいという人もいるでしょう。そもそも、負の数を引くことがどういうことなのか、具体的にイメージすることが難しいですよね。
そこで、負の数を日常的な場面に置き換えてイメージしてみましょう。例えば、家計簿をつけたとき、収入は+(正の数)、支出は-(負の数)で記入しますよね。
ある日、家計簿上では1,000円しか残っていないはずが、財布の中には1,200円あることに気が付いたとします。これは、「お菓子を200円買った」と間違えて記述してしまったためだとしましょう。
このとき200円の支出を次のように取り消す必要があります。
家計簿の残金1,000円-(-200円)
この答えは1,200円となり、財布の中身と一致するはずです。つまり、1,000円-(-200円)は1000+200の計算と同じだということです。
このように、負の数を打ち消す(引く)ことは、全体の数をプラスにする意味があるので、正の数の足し算と同じ意味になります。
まとめ
今回の問題はいかがでしたか?
負の数の引き算は、正の数の足し算に変換して計算することができます。負の数の引き算は見た目がややこしいですが、この変換ルールを知っていれば計算しやすくなるでしょう。
他の負の数の問題にも、ぜひ挑戦してみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
監修:株式会社カルチャー・プロ(公式HP / インスタグラム)
「誠実なモノづくり」を信条とし、高い専門性を有する編集者が幼児から大人向けまで幅広い年代に向けての学習教材を制作する編集プロダクション。家庭や学校、塾などで日々使われている教材だけでなく各種テストや教養系の一般書などを制作。社会や教育を取り囲む環境の変化に対応するため、新しい技術にも着目し、教育業界の未来も模索しながら、下支えしている会社。社内はフラットに意見が言い合える雰囲気で、パートナー、クライアントからの信頼も厚い。
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