「負の数を含んだ引き算」は、途中の計算の符号を間違えやすいので注意が必要です。
この記事では、負の数の計算方法を解説します!
問題
次の計算をしなさい。
(−10)−(−5)−(−7)
負の数の引き算が並んでいます。
正しく計算できるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「2」です。
計算式には負の数の引き算が並んでいましたが、計算結果は正の数になります。
途中の計算は次の通りです。
(−10)−(−5)−(−7)
=(−10)+(+5)+(+7)
=(−5)+(+7)
=2
負の数を引く
負の数を引くという引き算は、正の数を足す足し算に変えて計算することができます。
・(プラス)を引く = (マイナス)を足す
例:1−(+3) = 1+(−3)
・(マイナス)を引く = (プラス)を足す
例:1−(−3) = 1+(+3)
今回の問題「(−10)−(−5)−(−7)」では、「−5を引く」「−7を引く」と、負の数を引く引き算が二回あります。
これらを足し算に言い換えると、それぞれ「+5を足す」「+7を足す」となります。
つまり、最初に次のような式の変形をすることで、足し算だけの計算と考えることができるのです。
(−10)−(−5)−(−7)
=(−10)+(+5)+(+7)
この式の変形は、数直線の上での人の移動をイメージすると分かりやすくなります。
「足す=人が右を向く」
「プラスの符号=前に数の分だけ進む」
「引く=人が左を向く」
「マイナスの符号=後ろに数の分だけ進む」
のように、数直線上での人の動きをイメージすると、以下のように考えることができます。
「−5を引く」は、「人が左(負の方向)を向いて、後ろ(正の方向)に5進む」
「+5を足す」は、「人が右(正の方向)を向いて、前(正の方向)に5進む」
と考えると、「−5を引く」と「+5を足す」は同じ結果になることがわかりますね。
まとめ
「負の数を引く」というのはイメージがしにくいですが、足し算に変換することで考えやすくなりますね。
負の数を含んだ計算では、式を書き換えて考えると良いでしょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
監修:株式会社カルチャー・プロ(公式HP / インスタグラム)
「誠実なモノづくり」を信条とし、高い専門性を有する編集者が幼児から大人向けまで幅広い年代に向けての学習教材を制作する編集プロダクション。家庭や学校、塾などで日々使われている教材だけでなく各種テストや教養系の一般書などを制作。社会や教育を取り囲む環境の変化に対応するため、新しい技術にも着目し、教育業界の未来も模索しながら、下支えしている会社。社内はフラットに意見が言い合える雰囲気で、パートナー、クライアントからの信頼も厚い。
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