「負の数」は日常生活でもよく利用します。
では、その計算方法は正しく理解できているでしょうか。
特に「負の数の引き算」は間違えやすいので注意が必要です。
問題
次の計算をしなさい。
(−5)−(−7)−(−4)
負の数の引き算の問題です。
プラス・マイナスの符号を間違えないように計算しましょう。
解説
今回の問題の答えは「6」です。
途中の計算は、次のようになります。
(−5)−(−7)−(−4)
=(−5)+(+7)+(+4)
=(+2)+(+4)
=+6
それぞれの計算を詳しく確認しましょう。
負の数を含む計算
負の数の足し算・引き算の考え方は、さまざまな説明方法があります。
ここでは人が「数直線上を進む」ということをイメージしながら説明します。
まず、プラスとマイナスの符号は、人が進む方向を表すと考えましょう。
・プラスの数は、前に進む
・マイナスの数は、後ろに戻る
例えば、+3は前に3進む、−2は後ろへ2戻る、というイメージです。
次に足し算・引き算の演算部分については、人が立つ向きを表すと考えましょう。
・足し算の場合は、人がそのままの向き(前)になる
・引き算の場合は、人が逆向き(後)になる
今回の問題で確認してみます。「(−5)−(−7)−(−4)」を左から順に計算しましょう。
計算の考え方
「(−5)−(−7)」は負の数の引き算ですので、「−5の位置から、逆を向いて後ろに7戻る」と考えることができます。
よって、結果は「+2」となります。
ここからさらに−4を引きます。
つまり「2−(−4)」の計算となります。
これは「2の位置から、逆を向いて後ろに4戻る」と考えることができます。
よって、結果は「+6」となります。
「逆を向いてから、後ろに進む」というのは、「前向きで前に進む」と同じ意味になります。
そのため、一般的には「負の数を引く」計算を、「正の数を足す」計算に変換して計算します。
(−5)−(−7)−(−4)
=(−5)+(+7)+(+4)
=(+2)+(+4)
=+6
まとめ
「負の数を引く」という計算は、イメージがしづらいため、間違えやすくなります。
どのような式変形ができるのか、なぜそうなるのかなどを考えることで、より理解が深まりますよ。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
監修:株式会社かえでプロダクション(公式HP)
「編集技術で過去と未来をつなぐ」小学生・中学生・高校生の学習用教材を執筆・編集・校正する編集専門のプロダクション。英語・算数/数学・国語・理科・社会の主要5科目のテキストやドリル、テストや模試、デジタル系の教材など幅広く制作。教材からできる教育を目指し、教育業界を支える会社。会社独自の福利厚生が充実しており、社員が働きやすい環境を整え、新しい働き方で第三者機関から認定を受けている。
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