一見すると難しい計算式でも、ある特定の計算式の場合に、暗算で簡単に答えを出せる方法があります。うまく利用すれば、計算スピードが格段に上がります。
今回はそのような問題に挑戦してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
352×5
掛け算の計算ですが、暗算で答えを出せるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「1760」です。
ここでは、工夫して計算する方法を紹介します。
今回の計算は「×5」の計算ですが、それを「2で割って10倍する計算」に変換して計算します。
352×5
=352÷2×10
=176×10
=1760
「÷2」の計算は、「352を半分にする」と考えることができます。偶数だと割り切れますが、奇数では割り切れないので注意しましょう。
また、「×10」はゼロを一つ増やす(小数点を右に動かす)だけなので、これらの計算は暗算でもできそうですね。
「2で割って10倍する」と、手順が増えているように思えますが、実は一つひとつの計算は簡単になっています。
数学的な式変形
今回の計算は、数学的には以下のように考えることができます。
352×5
=352×(10×(1/2))
=352×10×(1/2)
=352÷2×10
「5」を「10×(1/2)」と考えます。すると、掛け算だけの式になるので順序を入れ替えることが可能です。
また、「×(1/2)」と「÷2」は、どちらも同じ意味になりますね。
数学的にも正しい式変形であることが分かります。
まとめ
今回は「×5」の計算を簡単に求める方法を紹介しました。「2で割って10倍する」というだけで、暗算でも答えを出しやすくなるでしょう。
日常生活でも活用できるので、ぜひ繰り返し練習してみてください!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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