日本人でも知らないことや出来ないことが多い『和食のマナー』。
おしぼりの使い方や焼き魚の正しい食べ方など、皆さんはしっかりと身に付けていますか?「和食のマナーは完璧です」という方は案外少ないのではないでしょうか。マナーを知らないと、自分が恥をかくだけでなく、食事をご一緒する周りの方を不愉快にさせてしまう可能性があります。
今回は、日本人なら押さえておきたい和食のマナーについてご紹介します。食事のマナーを心得ておくことは、社会人としての評価や信用にもつながるため覚えておきましょう。
和食マナー1.おしぼりの正しい使い方
おしぼりは、手を拭くためのものですので、それ以外の用途に使う物ではありません。
顔を拭くのはもちろん、テーブルを拭いたりすることも控えましょう。
【おしぼりの正しい使い方手順】
- 右手で取り上げ左手に持ちかえる
- 開き両手を拭く
- 使用した部分を内側にしてたたんで置く
おしぼりは手を拭くためにお店で用意されていることが多いですが、その他に様々な用途で使える『懐紙』を持参することもおすすめ。料理を口に運ぶ際に手で受ける『手皿』はマナー違反なので、懐紙を受け皿の代わりに手に添えたりします。また、口元の汚れを拭ったり、魚の小骨や果物の種を出したりと多様に使えるので、持っておくと便利ですよ。
和食マナー2.『先付け』の平皿は置いたまま食べる
『先付け』は前菜です。
様々な形で出されますが、基本的に平皿などのお皿に直接乗っている物は器を持たずにそのまま食べましょう。
小鉢やお椀に入っているものは器を持ち上げて食べます。
和食マナー3.お椀の蓋は元に戻す
汁物を食べ終わった後の蓋の位置は、再び蓋をかぶせてお膳の外に出します。
蓋を裏返してかぶせるのは傷がついたり外れなくなったりする恐れがあるので避けましょう。また、食べる前にお椀がくっついて開かない場合の対処法は、蓋を「の」の字を書くように回すと開きますので覚えておきましょう。
【蓋つきのお椀の持ち方手順】
- 左手をお椀に添えて、右手で蓋を持ち上げる
- 半月を描くように開き、左手の上に持ち上げた蓋を置く
- 蓋は器が右側にあれば右に、左側にあれば左に置く
楽しみながら最低限のマナーを身につけましょう
いかがでしたでしょうか?意外と知らなかったということがあったのではないでしょうか。
和食は、おしぼりの使い方、箸の使い方などさまざまなマナーがあります。相手を嫌な気持ちにさせないためにも、最低限のマナーを身に付けておきましょう。
全て覚えることはできなくても、楽しみながらマナーを身に付け、品格のある大人の振る舞いを目指しましょう。
ライター:能美黎子(のうみれいこ/ @reikonohmi)
大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。
今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行っている。