2桁の数が並ぶ計算式は、一見すると難しく感じます。しかし、計算の工夫をすることで、簡単に答えを出すことが可能です。
この記事の問題に挑戦し、正しい理解ができているかを確認してみましょう!
問題
次の計算をしなさい。
55+55×55÷55−55
まずは、電卓や計算アプリに頼らずに、自分自身で計算をしてみましょう。
正しい答えを出すことができるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「55」です。
途中の計算式は次のようになります。
55+55×55÷55−55
=55+55−55
=55
計算のポイントを順に解説していきます。
まず、四則演算が混ざった計算では、次の順で計算をします。
(1)掛け算・割り算
(2)足し算・引き算
つまり、今回の問題では「55×55÷55」の部分から計算をします。
すべて足し算・すべて掛け算から成る式以外は、基本的には前から計算します。しかし、「55×55」の答えを求めるのは少し大変そうです。
そこで、今回はすべて掛け算から成る式に変形し、「55÷55」の計算を先にしましょう。
55×55÷55
=55×55×1/55 ←分母と分子を55で約分
=55×1
=55
「55÷55」を先にすることで、この部分が「1」になり、簡単に答えを出せました。
これによって、元の計算式は「55+55−55」となりました。
足し算と引き算だけの式なので、こちらも基本的には前から計算となります。しかし、ここでは工夫をして、引き算を入れ替えてから計算しましょう。
55+55−55
=55−55+55 ←引き算は符号ごと移動すれば順序の入れ替えが可能
=0+55
したがって、答えは「55」です。
順番の入れ替えをすることで、簡単な計算になりました。
数を変形したり、計算の順序を入れ替えたりすることで、難しく見える計算式も暗算できるようになります。
ただし、いつでもこの工夫ができるわけではないので注意しましょう(割り算が混じった計算などは、順番を入れ替えると答えが変わってしまうので注意)。
まとめ
一見すると難しい計算問題でも、実は暗算で求められることもあります。
すぐに諦めるのではなく、まずは挑戦してみましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
監修:株式会社かえでプロダクション(公式HP)
「編集技術で過去と未来をつなぐ」小学生・中学生・高校生の学習用教材を執筆・編集・校正する編集専門のプロダクション。英語・算数/数学・国語・理科・社会の主要5科目のテキストやドリル、テストや模試、デジタル系の教材など幅広く制作。教材からできる教育を目指し、教育業界を支える会社。会社独自の福利厚生が充実しており、社員が働きやすい環境を整え、新しい働き方で第三者機関から認定を受けている。
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