1. トップ
  2. 大人が意外と間違える数学「−99−(−100)−(−100)−(−100)」→正しく計算できる?

大人が意外と間違える数学「−99−(−100)−(−100)−(−100)」→正しく計算できる?

  • 2024.9.29
undefined

数学の最初の難関ともいえる「負の数」。

算数で扱っていた正の数とは違い、符号の変化に注意して計算する必要があります。

さて、大人になった今、負の数の計算方法を覚えているでしょうか?

今回は、負の数の引き算だらけの問題に挑戦してみましょう。

問題

次の計算をしなさい。
−99−(−100)−(−100)−(−100)

解答

正解は、「201」です。

マイナスとマイナスが隣り合っていると、なんだかややこしい式に見えてしまいますよね。

しかし、負の数の計算ルールをおさえておけば、このような計算問題も怖くはありません。

次の「ポイント」を見て、負の数の計算ルールを復習しましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「負の数の引き算」です。

問題の式には三つの負の数の引き算が登場します。負の数の引き算は、足し算に変換して計算するとスムーズです。

具体的には、−(−■)を+■に変換して計算します。

早速やってみましょう。

−99−(−100)−(−100)−(−100)
=−99+100+100+100

後は、左から順に計算していけばOKです。

−99+100+100+100
=1+100+100
=101+100
=201

これで答えが出ましたね。

負の数の引き算が足し算になる理由

今回の問題では、「負の数の引き算は足し算に変換できる」ことを復習しました。

しかし、どうして負の数の引き算は、足し算と同じ意味になるのか疑問を持つ人もいると思います。

説明の仕方はいろいろあるのですが、今回は値引きシールの例を使って負の数の計算をイメージしてみましょう。

値引きシールは、商品の値段を下げる効果があります。例えば、1,000円の商品に「−100円」と書かれたシールが貼られていれば、商品の値段は、1000+(−100)=1000−100=900円になりますよね。

このように負の数の足し算は、引き算と同じになります。

しかし、この商品をレジに持って行く途中で値引きシールがはがれてしまったとします。この状況はまさに負の数の引き算、「−(−100)」といえます。このとき、900円になるはずだった商品の値段は、もとの1,000円に戻ってしまいます。

式で表すと、900−(−100)=900+100=1000円です。

今度は、負の数の引き算が足し算になりましたね。

この例を見ると、「全体の数を減らす負の数の足し算は、引き算と同じ」であり、「全体の数を増やす負の数の引き算は、足し算と同じ」だと分かりますね。

まとめ

今回の問題では、負の数の引き算がポイントになりました。

負の数の引き算「−(−■)」が登場したら、慌てずに「+■」の形に変換してから計算しましょう。

ちなみに、値引きシールの例でみたように、負の数の足し算「+(−■)」は「−■」と引き算に変えて計算します。

負の数の計算では、足し算は引き算に、引き算は足し算にと、演算の意味が逆になるのです。

負の数の計算ルールは少し特殊なので、計算しながら慣れていきましょう。他にも、たくさんの負の数の問題を用意していますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


負の数の計算にもう一問挑戦!

大人が意外と忘れている数学「−10÷(−10)÷(−10)」→正しく計算できる?
大人が意外と忘れている数学「−10÷(−10)÷(−10)」→正しく計算できる?