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大人が意外と間違える算数「52×59」→暗算で解ける?

  • 2024.9.2
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二桁の数の掛け算を見たら、あなたならどうやって答えを出しますか?

手元にスマホがあれば電卓アプリ、紙と鉛筆しかなければとりあえず筆算でしょうか。

しかし、ある規則に当てはまる二桁の掛け算なら、暗算でも答えが出せます。

今回の問題、あなたは暗算で計算する方法が分かるでしょうか?

問題

次の計算を暗算でしてください。
52×59

解答

正解は、「3068」です。

暗算で計算する方法を思いついたでしょうか?

どうやって計算すればよいのか分からなかった人は、次の「ポイント」を確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「分配法則+面積を利用して掛け算をする」ことです。

暗算しやすい形に式を直す(分配法則)

まず、注目したいのはこの掛け算に使われている二つの数です。

十の位が同じですよね。十の位が同じで、一の位の合計が10である数の掛け算は、面積を利用するととても簡単に答えが出ます。

「あれ?でも今回の式は52×59、一の位の合計が10じゃないよ?」と思った人、それは間違いではありません。

今回の式を「十の位が同じで、一の位の合計が10である数の掛け算」の計算方法を利用して計算するためには、式の変形が必要です。そこで、分配法則を使います。

分配の法則
a×(b+c)=a×b+a×c

この法則を使い、この式を以下のように変形します。

52×59
=52×(58+1)
=52×58+52×1←分配の法則

52×58は「十の位が同じで、一の位の合計が10の二桁の掛け算」ですね。この部分には面積を利用した計算方法が使えます。52×58の計算が終わった後で、52×1を足し、答えを出します。

面積を利用して計算する

では、まず52×58の部分を計算してみましょう。

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最初に縦52、横58の長方形を思い浮かべます。

これから変形を行う目安とするため、縦横50の場所にあらかじめ線を引いておきましょう。

※図を見やすくするため、精密な縮尺になっていない部分があります。了承ください。

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縦52の一の位2があると計算しづらいので、この部分を切り取って長方形の横にくっつけます。

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すると、縦50、横58+2=60の大きな長方形と縦2、横8の小さな長方形ができました。

この二つはもとの縦52、横58の長方形を変形したものですので、二つの面積を足せば52×58の答えが出せます。

では、計算してみましょう。

50×60(大きな長方形)+2×8(小さな長方形)=3000+16=3016

このように十の位が同じで、一の位の合計が10である数の掛け算は、次の式で求めることができます。

(十の位の数)×10×(十の位の数+1)×10+(一の位どうしの掛け算)

筆算をするよりも簡単に答えが出せたのではないでしょうか。

答えを出す

さて、本来の問題は52×58ではなく、52×59でした。

そして、52×59は分配法則を利用して52×58+52×1の形に変形されていました。

いま求めた52×58=3016を式に当てはめ、次のように計算しましょう。

52×58+52×1
=3016+52
=3068

これで答えが出ましたね。

まとめ

今回の問題はいかがでしたか?

「十の位が同じで、一の位の合計が10である数の掛け算」の暗算方法を知っている人でも、掛け算に使われている数字の特徴が違うので戸惑ったかもしれませんね。

しかし、分配法則を使えば、暗算方法を応用して答えが出せます。

なお、この解法はインド式計算法の一種です。

インド式計算法に興味がわいたという人は、ぜひ類似問題にも挑戦してみてください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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