10月になり、今は「食欲の秋」真っ盛り!この時期にはさつまいもやかぼちゃなど、さまざまな野菜が旬を迎えます。スーパーなどに行った際、ついつい買い過ぎてしまう方も多いかもしれませんね。
しかし、みなさんはそれらを正しく保管できているでしょうか?せっかく買った秋の味覚を腐らせてしまうのは嫌ですよね…。
そこで今回は、管理栄養士である若山あみさんに直撃インタビュー!「“秋の味覚”のNG保管方法(野菜編)」を教えていただきました。
質問1.秋に旬を迎える野菜は?
---まずはじめに、秋に旬を迎える野菜を教えていただけますと幸いです。
「秋(9〜11月)には、さつまいも、かぼちゃ、蓮根、里芋、にんじん、玉ねぎ、ごぼう、じゃがいも、しいたけ、舞茸など、様々な野菜が食べ頃を迎えます」
---想像以上に多くてびっくりしました!里芋や玉ねぎ、ごぼうの旬も秋なのですね。
質問2.さつまいもの保管方法は?
---秋に旬を迎える野菜として、特に有名な「さつまいも」は、どのように保管すると美味しさを保つことができるのでしょうか?
『さつまいもを保管する時のポイントは「温度」と「湿度」です』基本的に、夏以外であれば常温保存が適しています。
---なるほど!つまり、秋なら常温保存が適しているのですね。これまでは冷蔵庫の野菜室に入れてしまっていました…。
「また、さつまいもは洗わずに、1本ずつ新聞紙で包み、麻袋やダンボールに入れて、風通しが良く直射日光に当たらない場所で保管してください」
---今まで無造作に保管していましたが、美味しさを保つためには工夫が必要なのですね…!
「適温は13℃から15℃と言われるため、冬場は暖房の当たらない冷暗所での保管がオススメです」
---ちなみに、NGな保管方法はありますか?
「秋から冬に旬を迎えるさつまいもですが、実は寒さに弱い食材です」
---えっ!?そうなのですか。
『5℃以下の環境になると、「低温障害」を起こす可能性があります。低温障害とは、さつまいもの細胞が寒さで死んでしまった状態のこと。低温障害になったさつまいもは、甘みがなくなり質感も硬くなり、腐敗が進みやすくなる原因にもなるため注意してください』
---腐らせないように気温の低い場所で保管していると、むしろ悪影響になる可能性があるのですね…。
質問3.きのこ類の保管方法は?
---秋に旬を迎える「きのこ類」は、冷凍でも保存可能と聞きました。冷蔵に比べて、どのようなメリットがあるのでしょうか?
「きのこは冷凍保存することで、保存期間が延びるだけでなく、うまみや香りがアップするため、冷蔵保存よりもオススメです」
---それはすごい!では、もし冷凍保存の際にNGな保管方法があれば教えて下さい。
「冷凍保存の際は、水洗いをせず、そのままの状態で保存します。また、火を通さずに、生のまま冷凍しましょう」
---理由をお聞きしてもよろしいでしょうか?
「きのこは水気や湿気に弱い食材です。水洗いをしてしまうと食感が水っぽくなったり、腐ったりする恐れがあります。汚れが気になる場合は、軽く湿らせたキッチンペーパーなどで拭きとる程度にしてください」
---水洗いをして見た目はよくなっても、肝心の味や食感はガクッと落ちてしまうのですね…。
「また、加熱してしまうと余分な水分が出て、風味や味が落ちる原因になるので冷凍前に炒めたり茹でたりする必要はありません」
---きのこ類は手を加えずにそのまま冷凍保存、 肝に銘じました!
質問4.根菜類の保管方法は?
---根菜類は秋に旬を迎えますが、冷蔵庫と常温での保管、どちらが適しているのでしょうか?
『根菜類は、「育ってきた環境に近づけて保管するのが良い」とされているため、冷蔵庫よりも常温での保管の方が適しています』
---今まで冷蔵庫に入れていましたが、今後は常温保存を心がけるようにします…!
特別な道具は不要!今日から実践してみて
今回は、管理栄養士である若山あみさんに「“秋の味覚”のNG保管方法(野菜編)」を教えていただきました。どれも特別な道具は必要なく、自宅にあるものですぐに取り組める方法ばかりでしたね。秋の味覚を長期間美味しくいただくためにも、ぜひ実践してみてはいかがでしょうか?
監修者:若山あみ
愛知県尾張旭市「あさひの森内科消化器クリニック」にて管理栄養士として勤務。クリニックでは保険診療で栄養指導を行う傍ら、ダイエット外来も担当。クリニックには美容皮膚科美容内科もあり、日々、食と健康と美について探求している。
HP:https://sunrise-woods-clinic.com/