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「鳥肌もの」「近年最高峰の傑作」マンガ大賞受賞作品のアニメ化に絶賛の声、続出!

  • 2024.10.22

10月から放送がスタートしたTVアニメ『チ。 ―地球の運動について―』。作家・魚豊による漫画を原作とし、第26回手塚治虫文化賞でマンガ大賞に輝くなど、数々の漫画賞を受賞している。放送前から話題を呼んでいた本作は、天動説が当たり前の世界で地動説に魅了された者たちの物語。そんな『チ。』の第3話まで描かれた主人公・ラファウの大きな“変化”に心を動かされた人はきっと多いだろう。

賢い選択をしてきたラファウに起きる変化

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(C)魚豊/小学館/チ。 -地球の運動について-製作委員会

ラファウは神童と呼ばれるような頭のいい少年で、大学に飛び級で進学が認められるほど。そのため本人も周囲や世の中を舐めており、「世界 チョレ~~」と内心思っている。常に周りの期待に応えてきた彼だが、天文が大好きだった。しかし、養父であるポトツキにやめろと言われ、一時は天文を諦めそうになる。

だが、そこで出会ったのが地動説を研究する学者・フベルトだ。彼との出会いによって、ラファウは地動説の美しさにすっかり魅了されてしまう。もともとラファウは合理的に生きることを信条としており、合理的なものを美しいと感じる少年だった。

「この説を美しいと思ってしまう!」地動説に動かされる心になんとか抗おうとする気持ちが、このセリフによく表れている。ただ、ラファウが天動説より合理的ですっきりとした図で描ける地動説に惹かれるのは、むしろ当然だったのかもしれない。

一方、フベルトは異端審問官であるノヴァクに連行された後、焼かれて死んでしまう。ラファウはフベルトの残した手紙に従って資料を燃やそうとするが一転、火を消して地動説を研究し続けることを決意する。

「燃やす理屈なんかより 僕の直感は 地動説を信じたい!」フベルトでさえ証明できないと悟っていた地動説だが、ラファウはそんなことは関係ないほど危険で不確かな地動説に魅了されていたのだ。

学校にて、学生の前で「僕は天文を学びます」と言い切ったラファウ。「申し訳ないが この世はバカばっかりだ」とラファウは語るが、実は第1話でもこのモノローグが出てきていた。第1話の繰り返しだが、そのときのラファウとは決定的に違う。地動説と出会った彼は、夢中になれるもののために生きようとしていたからだ。

ラファウの変化をモノローグの繰り返しによって際立たせているのが面白い。「でも気付いたら その先頭に僕が立っていた」と続く彼の独白は、強い信念を感じる反面少しやるせなさもあるのだ。

※この先、重要なネタバレを含みます。

第3話の衝撃

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(C)魚豊/小学館/チ。 -地球の運動について-製作委員会

第3話にて、ポトツキに裏切られ捕まってしまったラファウ。しかし、彼は裁判で改心せず「僕は地動説を信じてます」と宣言する。彼はノヴァクからの拷問を受ける前に毒を飲み、そのまま燃やされてしまう。ラファウが主人公のまま物語が進んでいくと思っていた視聴者は、この意外な展開にいい意味で裏切られたはずだ。

第1章でラファウは大きく変化した。そして、地動説に魅了された彼の“生き様”に心を打たれるのだ。SNSでも「近年最高峰の傑作」「鳥肌もの」「3話で一気に引き込まれた」「アニメで初見だったからビビり散らかした」「未読でアニメ見れる人うらやましい」と反響が続出した。

時は10年後に進み、新しいキャラクターが登場する第2章への期待が高まる。フベルトとラファウが命を懸けて受け継いだ地動説は証明できるのだろうか。

チ。 ―地球の運動について―
ABEMAでは『チ。 ―地球の運動について―』毎週土曜日夜24時10分より無料独占・見放題最速配信
放送後1週間、最新話を無料で視聴できる。
[番組URL]https://abema.tv/video/title/568-32
【(C)魚豊/小学館/チ。 -地球の運動について-製作委員会】


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari