今回は分数の足し算に挑戦します。
分数の足し算・引き算は、分母が揃っているのかいないのかで、難易度が大きく変わってきます。
場合によっては、掛け算や割り算の方が簡単に感じることも…。
計算方法を振り返って、確実に計算できるようにしておきましょう。
問題
次の計算をしなさい。
5/12+3/7
分母の12と7に注目しましょう。
解説
この問題の答えは「71/84」です。
まずは、分母が揃っている分数の足し算から復習しましょう。
<分母が同じ分数どうしの足し算>
1. 分母はそのままにする
2. 分数の分子どうしを足し合わせる
3. 約分できるかどうかを確認し、できる場合は必ず約分する
分母が揃っていない場合は、分母を揃えれば上の方法で計算できるようになります。
では、どのようにして分母を揃えたら良いのでしょうか。その方法は「通分」です。
<通分の方法>
1. 足し合わせる分数の分母の「最小公倍数」を探す
2. 分母に掛けると「最小公倍数」となる数を、分母・分子のどちらにも掛ける
例:1/2と2/3を通分しましょう
1. 2と3の最小公倍数は6である
2. 1/2の分母・分子のどちらにも3を掛け、3/6にする
3. 2/3は分母・分子のどちらにも2を掛け、4/6とする
今回の問題も、通分を利用し分母を揃えてから計算してみましょう。
それぞれの分母は12と7なので、最小公倍数は84になります。
それぞれの分母を7倍、12倍した数ですね。なので、分子も同じ数だけ倍して、
5/12=35/84
3/7=36/84
と通分することができます。そのあとは、「分母が同じ分数どうしの足し算」の方法に従って計算していきましょう。
5/12+3/7
=35/84+36/84
=71/84
約分できないので、これが答えとなります。
まとめ
通分の中で難しい工程は、最小公倍数を探すことです。難しい場合は、分母どうしを掛け算した値に揃えてもかまいません。
しかし、その場合は足し算したあとに約分できる可能性が高いので、忘れないようにしてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を活かし、個別指導・集団指導の学習塾で主に数学の講師として小学生から高校生までを指導。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。日々、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深掘りし楽しく伝えている。
次は、分数どうしの掛け算に挑戦!