小数の割り算を習ったときのことを覚えていますか?
割る数が小数のときの小数点の移動や余りの出し方など、元々ややこしい割り算がさらに面倒に感じた人も多いでしょう。
今回の問題も割る数が小数である割り算ですが、あるポイントに注目することで瞬時に計算できる方法があります。
ぜひ、挑戦してみてください。
問題
次の計算をしなさい。
0÷3.14
制限時間は5秒です。
解答
正解は、「0」です。
問題の式は割る数が小数ですが、実は答えを出すのに小数点を意識する必要は全くありません。
ではどうやって計算すればよいのか、知りたい人は次の「ポイント」に進んでください。
ポイント
この問題のポイントは、割られる数が0である点です。
0÷3.14
割られる数が0である割り算の答えは、0になります。
なぜ0になるのか考えてみましょう。
例えば、0個のキャンディーなら、10人で分けようが100人で分けようが、一人当たりのキャンディーの個数は0個になりますよね。
0÷10=0
0÷100=0
このように具体的な場面で考えると、「割られる数が0である割り算の答えは0」という計算結果は、当たり前のことだと納得できるでしょう。
今回の問題では割る数は小数ですが、割られる数が0であることには変わりありません。
よって、計算結果はやはり0になります。
0÷3.14
=0
割られる数が0でも答えが0にならない場合
ただ、一つだけ「割られる数が0」でも答えが0にならないケースがあります。
それは、0を0で割ったときです。
0÷0≠0
割り算では割る数を0にすることが禁止されています。
÷0の式が出てきたら、その答えは0ではなく「定義されない」となります。
まとめ
いかがでしたか?
割られる数が0であることに気が付いて、正しい答えをすぐに導けたでしょうか。
0が含まれている掛け算や割り算は、0以外の数の掛け算や割り算とはちょっと違う感覚になることがあります。
0の面白さに目覚めたら、ぜひ他の問題にも挑戦してみてくださいね。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
監修:株式会社かえでプロダクション(公式HP)
「編集技術で過去と未来をつなぐ」小学生・中学生・高校生の学習用教材を執筆・編集・校正する編集専門のプロダクション。英語・算数/数学・国語・理科・社会の主要5科目のテキストやドリル、テストや模試、デジタル系の教材など幅広く制作。教材からできる教育を目指し、教育業界を支える会社。会社独自の福利厚生が充実しており、社員が働きやすい環境を整え、新しい働き方で第三者機関から認定を受けている。
0の計算にもう一問挑戦!