割り算の計算では、割り切れずにどこまでも小数が続くということがあります。
そのような問題では、どのように答えを書けば良いのでしょうか。
問題
次の計算をしなさい。
4÷7
この計算を筆算ですると、「0.571428・・・」とどこまでも続くことになります。
"正確"に表現するために、どうしたらよいでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「4/7」です。
正確な表現が求められているのに、「0.571428・・・」と答えたり、途中で四捨五入して「約0.57」などと解答したりするのは間違いです。
割り算と分数には次のような関係があります。
A÷B = A/B
この関係を用いれば、整数同士の割り算はすべて分数で答えることが可能です。
(Bが0の場合をのぞく)
無限小数と有限小数
割り算の計算では、小数の答えになるものがありますが、
1÷4=0.25
のように、有限で終わるものを「有限小数」と言います。
それに対して、4÷7を計算すると、0.571428571428・・・と無限に小数が続きます。
このような数を「無限小数」と言います。
同じく無限小数の例として「円周率π」というものもあります。
π=3.14159265・・・
と小数点以下が無限に続きます。
4÷7=0.571428571428・・・
π=3.14159265・・・
これらは、どちらも無限小数ですが、さらに区別をすることが可能です。
4÷7=0.571428571428・・・
は、数の並び方に規則性があります。
「571428」を繰り返していますね。このような小数部分に繰り返しのある数を「循環小数」と言います。
一方、π=3.14159265・・・は、規則性がなく、同じ数字の繰り返しがありません。
この「同じ数字の繰り返しない無限小数」は「無理数」と言います。
「小数」と言っても、さまざまな種類に分けることができますね。
まとめ
筆算で計算すると割り切れない数を正確に表現する場合には、「分数」で答えを書きましょう(他にも、循環小数で表す方法もあります。循環する部分の最初と最後の数字の上に「・」をつけて表します。こちらの記事では書けないのですが、5の上と、8の上に点をつけます)。
今回は必要ありませんでしたが、分数で答える場合は「約分」も忘れないようにしなければなりませんね!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
動画:『この問題をパパッと解決!参考動画』
協力:『大人の数トレチャンネル』
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
監修:堀口智之(ほりぐち ともゆき)
和から株式会社代表取締役
大人のための数学教室「和」(なごみ) 創業者
大人の数トレ教室 代表
一般社団法人ビジネス数学協会 理事
2010年に、日本で初めて「社会人専門の数学教室」を創業。講師40名、累計受講者20,000人を超えるほどに成長。日本最大級数学イベント「ロマンティック数学ナイト」の企画・創設。延べ10万人以上が参加。2022年に、youtube「大人の数トレチャンネル」を本格稼働を開始。約1年でチャンネル登録者数4万人を超えるまで成長。
次は分数の計算に挑戦!