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大人が意外と忘れている算数「48×63÷56」→秒で解ける?

  • 2024.6.4
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算数の中には、工夫することで簡単に計算できる問題が存在します。

電卓を使わないととても解答できないように見える問題でも、自力で解けたときの気分は格別です。

今回は計算の仕方によって難易度が変わる「48×63÷56」の問題に挑戦してみます。電卓なしで計算してみましょう。

問題

次の計算を電卓を使わずに解いてください。
48×63÷56

やり方を工夫すれば、暗算も可能です。

解答

この問題の答えは、「54」です。

左から右へ順番に計算すれば、もちろん正しい答えは出ます。

ただ、二桁の掛け算と四桁(掛け算の答え)の割り算を計算するのは、非常に面倒に感じませんか?

しかしこの問題は、ある方法を使えばとても簡単に答えを導けるのです。

ポイント

この問題を簡単に解くポイントは、掛け算と割り算の式を分数の形に変形することです。

具体的には、次のような変形を行います。

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48×63÷56
=(48/1)×(63/1)×(1/56)
=(48×63×1)/(1×1×56)
=(48×63)/56

÷56を×1/56とする点がポイントです。

「割り算は割る数の逆数を掛けることと一緒」というルールを思い出してください。

次に、分数では分母と分子を同じ数で割ってもよいというルールを使います。

共通の約数で分母分子を割り、分数を簡単な形にする方法を「約分」といいます。

例:5/20=1/4 (分母分子を5で割る)

なお、約分は計算の途中で行うことも可能です。

計算途中で約分することは、分母や分子を簡単な計算式で表せるというメリットがあります。

今回の問題では、次のように計算を進められます。

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(48×63)/56
=6×9
=54

スピーディーに計算するためのカギは、分母の56が7×8でできていることに早めに気付けるかどうかです。

分子の48は8で割れ、63は7で割れるため、約分できます。

すると今回の問題は6×9という単純な形の式に変化します。

あとは九九の式を唱えるだけで54の答えが出ます。

まとめ

今回は、掛け算と割り算の式を分数の形にして計算を簡単にする方法をご紹介しました。

このように算数の問題の中には、工夫次第で暗算ができるレベルにまで難易度を落とせるものがあります。

一見複雑そうに見える計算式でも、すぐに電卓アプリを起動せずどうしたら自力で解けるか考えてみましょう。

よい頭の体操になりますよ。



文:VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

監修:堀口智之(ほりぐち ともゆき)

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和から株式会社代表取締役
大人のための数学教室「和」(なごみ) 創業者
大人の数トレ教室 代表
一般社団法人ビジネス数学協会 理事

2010年に、日本で初めて「社会人専門の数学教室」を創業。講師40名、累計受講者20,000人を超えるほどに成長。日本最大級数学イベント「ロマンティック数学ナイト」の企画・創設。延べ10万人以上が参加。2022年に、youtube「大人の数トレチャンネル」を本格稼働を開始。約1年でチャンネル登録者数4万人を超えるまで成長。


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