四則演算の中でも、「割り算」が入っていると計算が難しくなったように感じませんか?
特に、数が大きな数の割り算は苦手な方も多いでしょう。
そのようなときは、少し工夫をすれば簡単な計算が可能になります。
今回は、どんな工夫ができるかを考えながら、問題に挑戦してみましょう!
問題
次の計算をしなさい。
56×45÷35
前から順に計算をすると、数が大きくなり難しい計算になってしまいます。
割り算は分数に直せることを思い出しましょう。
解説
今回の問題の答えは「72」です。
前から順に地道な計算をすることもできますが、「割り算を分数にする」ことで楽に計算が可能になります。
「÷35」の計算を分母に持ってくることで、「(56×45)/35」という分数にすることができました。
このように変形することで、56×45の掛け算をせずに、約分ができます。
分母と分子の数を一つずつ約分できるものを探しましょう。
「56と35」は共に7で割れる
「45と35」は共に5で割れる
これらを順に約分すると、分母が1になります。
約分する順番はどちらからでも大丈夫です。
したがって、計算するのは分子に残った「8×9」だけです。
よって、今回の答えは「72」となります。
ちなみに、前から順に計算したときは次のようになります。
56×45÷35
=2520÷35
=72
「2520÷35」という桁の多い割り算が必要になってしまいます。
特に、中学以降の数学では、割り算の計算結果が割り切れないということもよくあります。そのため、「割り算の計算は、分数に直す」という手順で計算した方が簡単な計算になります。
まとめ
計算を素早く行うのは、処理能力だけではありません。いかに簡単な計算式に作り変えるか、ということも早く・正確に計算するためには必要です。
割り算の計算は、さまざまな工夫の仕方があるので、たくさんの問題に挑戦してみましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連の記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまで一例としてのご紹介に留まることをご了承ください。
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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