今回は、一見簡単そうに見える四則演算に挑戦しましょう。
計算過程は意外と複雑で、中学校で習う考え方も出てくるので一筋縄にはいきません。
ぜひ問題を解くポイントを身につけながら暗算力も鍛えてください。
問題
次の計算をしなさい。
9-9×9+9÷9÷9
一見すると小学生でも解けそうな問題ですね。
しかし、実は中学校で習う考え方を知らないと解けない問題なのです。
解き方やポイントをおさらいして、暗算でも解けるようにしておきましょう。
解説
答えは「-647/9」です。
ポイントを順番に解説します。
この問題のように+、-、×、÷が入っているものを四則演算といい、以下のルールに従って計算します。
四則演算は
(1)掛け算・割り算
(2)足し算・引き算
の順に計算する。
まずはじめに掛け算「9×9」と、割り算「9÷9÷9」を計算します。
「9×9」は「81」とすぐにわかりますが「9÷9÷9」はどうでしょうか。
9÷9÷9
=1÷9
「1÷9」は割り切れないので、これ以上計算することができません。
そこで、思い出しておきたいのは「割り切れない割り算は分数で表すことができる」ということです。
割り算から分数への書き換え
◯÷△=◯/△
例:1÷3=1/3
「1÷9」は1/9という分数で表すことができます。
これで掛け算部分と割り算部分を計算することができました。
あとは、足し算と引き算です。
9-9×9+9÷9÷9
=9-81+1/9
まずは「9-81」ですが、81より9の方が小さいので小学生なら「引けない」と答えるでしょう。
そこで中学校で習った「負の数」の考えを使います。
「負の数」と(小さい数)-(大きい数)の確認をしておきましょう。
負の数
→0より小さい数のこと。
例:0より3小さい数は「-3」と表す。
(小さい数)-(大きい数)の計算
小さい数を◯、大きい数を△とすると、
◯-△=-(△-◯)
負の数を使って計算できる。
つまり、
9-81
=-(81-9)
=-72
となります。
残りの「-72+1/9」は分数と負の数の計算です。
分数を含む足し算をするときのキーワードは「通分」でした。
通分
→分母の違う分数の分母を同じ数にそろえること
例、1/2と1/4を通分すると、分母を4にそろえて2/4と1/4になる。
(1/2の分母にも分子にも2を掛けて2/4に変形しています)
つまり、計算するためには「-72」を分母が9の分数に表す必要があるということですね。
ここでよくある間違いは「-72/9」としてしまうことです。
これは約分して「-8」になりますので、もともとの「-72」と別のものになってしまいました。
約分した結果が「-72」になるためにはどうするとよいでしょうか。
「-72」を「-72/1」と変形することで分数の形になります。
あとは分母を9にするために、分母にも分子にも9を掛ければよいということです。
-72
=-72×9/9
=-648/9
と変形できます。
最後にまとめると、
9-9×9+9÷9÷9
=9-81+1/9
=-72+1/9
=-648/9+1/9
=-647/9
となります。これはもう約分できないので、答えは「-647/9」となります。
まとめ
今回は、負の数と分数が出てきたので計算が複雑でした。
この複雑な計算が暗算でできると「計算力が高い」と胸を張って言えますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文・編集(監修):うおうお
数学の教員免許を活かし、個別指導・集団指導の学習塾で主に数学の講師として小学生から高校生までを指導。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。日々、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深掘りし楽しく伝えている。
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