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大人が意外と間違える「緑色部の面積は?」→正しく求められる?

  • 2024.6.20
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今回は、図形の面積を求める問題に挑戦してみましょう。

図形を読み取る力が必要な、少し難度の高い問題を出題します。

図形をよく見て考えることは、算数の復習だけでなく脳トレにも効果があります。

問題

縦10、横15の長方形の中に一辺8の正方形が収まっています。
緑色で塗りつぶされた部分の面積を求めなさい。
*単位は考慮しなくてもいい。
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この問題を解くポイントは、「補助線」を引くことです。

解説

この問題の答えは「68」です。

図のように補助線を引くことで図形を分解しましょう。

求める面積は青色の三角形の部分と赤色の四角形に分けて考えられます。

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ポイント

まずは、青色の三角形の部分を考えてみましょう。

この三角形は底辺も高さもわからないため、一発では面積を求めることができません。

そのため、順序立てて考えることが必要です。

正方形の周りにできる三角形がすべて合同であることに気づく

 

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(1)と(2)の直角三角形において
(1)の三角形の内角の和は180°なので●+★+90=180
直線の角は180°なので▲+★+90=180
よって上の二つの式より●=▲

ここで用いたのが直角三角形の合同条件です。

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直角三角形の合同条件
直角三角形において斜辺と他の一辺が等しいとき
または、直角三角形において斜辺と他の一つの鋭角が等しいとき

今回は、この二つの中で直角三角形において斜辺と他の一つの鋭角が等しいときを用いて、(1)と(2)の三角形が合同であることを証明しました。

正方形の外側も正方形である

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青色部分(3)と(4)の面積を計算

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(1)+(2)+(3)+(4)は一辺10の正方形から一辺8の正方形を引いた面積である。
10×10−8×8=36
(3)+(4)は36を四等分した二つ分となり、
36÷4×2=18

右側の四角形を求める

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右側の四角形の面積は10×5=50
先ほど求めた(3)+(4)の18と合わせると、
50+18=68

まとめ

今回は図形の面積を求める問題をご紹介しました。

少し難易度の高い問題でしたが、補助線を引いて図形を分割することで複雑な図形も面積を求める手がかりが得られます。

図形の問題を試行錯誤しながら考えることは、脳トレにも有効です。

大人の皆さんも算数や数学の問題に今後もぜひ挑戦してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(監修):篠原尚斗
兵庫いぶき塾の塾長。これまで15年以上、学習塾で教務部長や教室長として小学生から高校生まで算数・数学の指導を行っている。兵庫県の中学生のための学習情報サイト“いぶきwebスクール”を運営中。


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