小学校の算数は、単純な計算問題だけではありません。
難しい問題として「○にあてはまる数を求めなさい」というものがありましたが、これは中学校で習う「方程式」の勉強の第一歩です。
ゆっくり考えれば解くことができますが、ここでつまずく子も多くいます。
今回は、計算式の基本となる四則演算のルールを思い出しながら解いていきましょう。
問題
○にあてはまる数を求めなさい。
20-12÷○=17
今回の問題が、○の代わりにxなどの文字を使っていたら、中学生で習う方程式の問題になります。
計算が正しくなるように○に入る数字を考えてみましょう。
解説
答えは「4」です。
この問題を解くにあたってのポイントは3つあります。どれも重要ですから必ず確認してくださいね。
この問題には引き算と割り算がありますから、四則演算の順番に気をつけなければいけません。
ポイント1
1.掛け算・割り算
2.足し算・引き算
の順序で行う。
つまり、引き算から先に計算し
20-12÷○=17
8÷○=17
と進めてしまってはいけないということです。
とはいえ、○にあてはまる数字が分からないので12÷○を先に計算することもできません。
ポイント2
計算できなかったものは、違う記号で置き換えてみる。
計算できなかったのは「12÷○」の部分です。この部分を、○以外の記号を使って置き換えてみます。今回は「△」を使います。
すると、
20-12÷○=17
という式を
20-△=17
と書き換えることができますので、△に入る数を求められそうですね。
20から何かを引いて17にするということは、3を引けばいいので、△にあてはまる数は「3」です。
△は元々、「12÷○」のことでしたから、
△=12÷○=3
となり、12を割った結果が3になる数を求めることができたら、それが答えです。
答えは「4」ですね。
この問題は感覚的に4だと分かりそうですが、厳密には以下のような計算をすることで求められます。
ポイント3
割り算の計算は
●÷◎=●/◎
と分数に変形できる。
12÷○=3
(ポイント通りに分数の形に変形して)
12/○=3
(両辺に○をかけて)
12=3×○
○=12÷3
=4
となります。
まとめ
特に、割り算を分数に変形することができれば、もしも答えが分数になる時にも応用することができますので忘れないようにしておきましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文・編集(監修):うおうお
数学の教員免許を活かし、個別指導・集団指導の学習塾で主に数学の講師として小学生から高校生までを指導。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。日々、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深掘りし楽しく伝えている。
四則演算のルールに気をつけてもう一問!