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「歴代最強だと思う巨人の“代打の切り札”」ランキング!3位「大道典良」、2位「矢野謙次」を抑えた1位は?【プロ野球ファン100人に聞いた】

  • 2024.5.22
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写真:SANKEI

得点のチャンスに好打者へ打順が回ってくると俄然盛り上がりますよね。

特にビハインドの状況や同点のチャンスであればなおさら。ベンチやファンからは祈りにも似たような期待が打者へおくられます。しかし、そう都合良く進まないのが野球の難しいところ。得点圏で下位打線やピッチャーが打席を迎えることもしばしばあります。

そんな時にチームにとって心強い存在が「代打の切り札」。打撃力が高く、勝負強い選手が起用されます。レギュラーが4打席1安打で及第点をもらえるのに対し、代打は常に1打席が勝負。限られたチャンスで結果を出さなければならない厳しいポジションです。

球界の盟主といわれる読売ジャイアンツもこれまで代打の切り札を数多く輩出してきた球団の一つ。巨大戦力を誇るチームの中にあってその役割は一見地味なようにも見えますが、勝利への貢献度は計り知れないものがあります。

そこで今回、TRILLスポーツでは全国のプロ野球ファン100人に「歴代最強だと思う読売ジャイアンツの代打の切り札』のアンケートを実施。その結果を本記事にまとめました。なお、"最強"の定義は記録や数字ではなく、投票に委ねていることをお含みおきください。

それでは、見事トップ3にランクインした選手たちを早速ご紹介します。

【第3位】大道典良(11票)

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写真:SANKEI

第3位にランクインしたのは、2007年から2010年までの4年間を読売ジャイアンツで過ごした大道典良選手です。

184cm96kgの巨体ながらバットを短く持ち、大振りせずにコンパクトにはじき返す打撃は秀逸。レギュラーにも負けずと劣らない打力で代打を中心に活躍しました。

ジャイアンツに移籍する前は福岡ソフトバンクホークス(ダイエー時代含む)に18年間在籍。入団9年目となる1997年には130試合に出場して、打率.293、6本塁打、46打点と好成績を残しますが、規定打席に到達したのはこのシーズンのみで、代打での起用が中心でした。長打を捨て、ミートに徹した打撃で球に喰らいつき、少ない打席数ながら毎年3割前後の打率を記録し続けます。

読売ジャイアンツへ移籍した時は37歳と晩年を迎えていましたが、大一番で力を発揮。2009年は中日ドラゴンズとのクライマックスシリーズ第2戦で決勝打となる2点タイムリー。2勝2敗の五分で迎えた北海道日本ハムファイターズとの日本シリーズ第5戦では終盤の8回裏に代打で登場すると、内角の直球を詰まりながらセカンド後方へ落とす技ありの同点打を放ちます。勢いづいたチームはこの試合でサヨナラ勝ち。次の試合も快勝し、7年ぶりに頂点に輝きます。「代打・大道」が日本一への起点となった日本シリーズでした。

規定打席到達は1度のみと、レギュラーとしての活躍は少なかったものの、名脇役として現役23年は立派と言える上に、自らの野球人生を表した「バット短く、息長く」「構え小さく、夢大きく」 は名言として知られています。

バットを短く持った上に独特のフォームがとても印象に残っています。実際は特注のグリップ長めのバットで短く持っているように見せていたわけですが、このエピソードからも一打席にかける思いが伝わってくる選手です。代打で登場すると盛り上がる選手で勝負強かったイメージがあるので選びました。(49歳・男性)
2008年当時、右の代打として活躍し、通算で15本の本塁打を打っている人です。(49歳・女性)
土壇場で代打で出てきて、あれだけ短くバットを持ちながらホームランを打ってしまうギャップが印象的だったから(45歳・男性)

【第2位】矢野謙次(16票)

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写真:SANKEI

第2位に入ったのは、代打としてジャイアンツファンを大いに沸かせた矢野謙次選手です。

明るいキャラクターとパンチ力のある打撃でチームを盛り上げるムードメーカー的存在満塁での勝負強さもピカイチでした。

ドラフト6位と下位での入団でしたが、ファームで実戦経験を積んだ後は一軍でも徐々に存在感を見せ始めます。その皮切りとなったのが2007年5月31日の福岡ソフトバンクホークスとの交流戦。3点ビハインドの7回裏一死満塁の場面で「代打の代打」として起用されると、逆転満塁本塁打の大仕事をやってのけます。代打逆転満塁ホームランは原辰徳氏以来20年ぶり代打の代打においては史上初の快挙でした。さらに4年後の2011年9月30日の広島東洋カープ戦でも、自身2度目の代打逆転満塁本塁打を達成。2度のアーチはいずれもサウスポーから放ったもので、打率4割を超えるシーズンもあるほどこの頃は左投手を得意としていました。

その後も年々「代打の切り札」としての働きが多くなり、2013年には柳田俊郎選手と駒田徳広選手の記録を更新するシーズン代打安打19本の球団新記録を樹立。ペナントレースの最終戦でこの偉業を達成し、原監督からは当時「神様」と崇められました。

迷いのないスイングと喜びを体いっぱいで表現する元気の良さでファンから愛された選手でした。現役時代の打撃力を買われ、今季からは古巣で一軍打撃コーチの大役を務めています。

球場の盛り上がりも含めて期待感がすごい。ホークス戦での代打満塁ホームランがとても印象に残っています。(30歳・男性)
代打での安打数の記録を持っているし、勝負強い選手でした。レギュラーとして出ていればもっと成績を残せる選手だったと思います(40歳・男性)
2010年には代打成功率.524と驚異的な勝負強さを見せました。(53歳・男性)
チャンスメークやチャンスでの打点も素晴らしく、代打で出てくると何か雰囲気が変わる最強切り札だった。(33歳・男性)

【第1位】吉村禎章(20票)

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写真:SANKEI

2位の矢野謙次選手を4票上回り、吉村禎章選手が栄えある第1位に選ばれました。

選手として全盛期を築いていた1988年の大怪我を乗り越え、その後は代打の切り札として自らの居場所を確立した苦労人です。

名門のPL学園高校在籍時から強打者として有名。読売ジャイアンツ入団後もアベレージと長打の両方を残せるバッティング技術の高さでレギュラーとしての出場を増やしていきます。1987年には127試合に出場して、打率.322、30本塁打、86打点と三冠王にも匹敵するほどの好成績をマーク。キャリアハイのシーズンを送り、2年連続で外野のベストナインを受賞します。

順風満帆なプロ生活でしたが、入団7年目の1988年に悲劇が起こります。自身通算100号を達成した7月6日の中日ドラゴンズとの試合でレフトを守っていた際、左中間の打球を追いかけて走りながら捕球をしようとした時にセンターと激突。左膝靭帯4本のうち3本を断裂したうえに腓骨神経も損傷する大怪我を負い、選手生命の危機に遭います。

しかし、複数回による手術と懸命なリハビリの末、翌年に奇跡の復活423日ぶりに一軍の試合に出場します。代打としての登場でしたが、「代打・吉村」が場内にアナウンスされると東京ドームのスタンドからは割れんばかりの声援が送られました。以降は代打での出場が中心になりますが、1990年には優勝を決めるサヨナラホームランを放つなど存在感は抜群。同年はカムバック賞にも選ばれ、1991年と1993年には控え選手でありながらオールスターへの出場を果たすなどその姿は各方面から支持を集めました。

大怪我から10年後の1998年に現役引退。その間、代打としてヒットを放ち続けた不屈の姿に多くのファンが魅了されました。

主力打者として活躍していたけれど怪我に苦しみ、その後は、代打としての存在感はすごく、怪我に負けなかったことがすごいなと思ったからです.(47歳・女性)
長打力と堅実性で巨人の主力として活躍していましたが、怪我により晩年は代打の切り札として活躍。卓越したバットコントロールが魅力の選手です。(49歳・男性)
ケガをしてからの代打にかける姿に勇気と元気を頂いたのを覚えています。(41歳・男性)
元々はレギュラーでしたが大けがをして選手生命が危ぶまれたものの見事に復活してレギュラーには復帰できなかったものの代打としていい場面で打っていた印象が強いので (56歳・男性)
稀代の天才打者で、怪我が本当に惜しまれるが、代打として残した実績と存在感は半端ないから。(53歳・男性)

4位以下の選手とコメント

高橋由伸(10票)

2014年は代打で17打点をあげる勝負強さが際立ち、翌年は代打で打率.395と圧倒的な成績を残した。監督就任にともない引退したのが惜しまれる。(22歳・男性)
ベテランになりスタメンでも問題ない打力を誇っていたからです。特に一打席という限定された中で巧みなバットコントロールを持っていた彼の打席は代打ではなくクリーンナップクラスでした。(33歳・男性)

亀井義行(10票)

阪神戦で代打で出てきて逆転ホームランを沢山打っていました。(43歳・男性)
この人には、大事な場面で打たれて広島カープは散々にやられました。その為に本当にインパクトが凄いです。(63歳・男性)

淡口憲治(7票)

巨人のV9時代を中心に、コンパクトに鋭く振り貫くバットスイングで大事な場面でクリーンヒットを打っていた淡口さん。当時のスイングスピードは巨人最強だったという印象で、ここぞという場面で打ってチームに貢献していた最強の代打と考えています。(58歳・男性)
左打で代打でよくホームランを打ったが、そのホームランはライトスタンドに突き刺さるもうなライナー性のホームランだった。また、打席に入ると、お尻をキュッキュッと振るところが忘れられない。(66歳・男性)

結果はこちら

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TRILL作成

代打ということもあり、万年レギュラーだった選手はほとんど見当たりません。それでも、吉村選手や矢野選手といった生え抜き選手の名前を見るとパッと顔が思い浮かぶ方は多いでしょう。勝負強い打撃で幾度となくチームを助けました。ジャイアンツでの在籍期間は4年と短かったものの、大道選手がトップ3にランクインしている点も目を引きます。


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
調査対象:全国の10代~70代
有効回答数:100

※記載している回答は原文ママ

※2024年5月14日時点での情報です。記事内の画像はイメージです。

※敬称は「選手」で統一しています。

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