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「オリックスの歴代最強だと思うシーズン」ランキング!3位「1995年・仰木監督」、2位「2022年・中嶋監督」を抑えた1位は?【プロ野球ファン121人に聞いた】

  • 2024.5.21
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写真:PIXTA

パ・リーグ6球団の中で最も古い歴史を持つのがオリックス・バファローズ。

1936年1月23日に「阪急軍」として創立されますが、戦前の1リーグ制時代は読売ジャイアンツの壁をなかなか打ち破れず、「阪急ブレーブス」に名前を変えた戦後も下位に甘んじることがほとんどでした。

しかし、1960年代後半からは躍進。今日に至るまでリーグ優勝15回、日本一5回を達成する名門球団になりました。その間、スター選手の誕生や震災からの復興、球団合併、復活の3連覇など、チームが歩んできた歴史には大変ドラマティックなものがあります。

そんなオリックスですが、今回TRILLスポーツでは全国のプロ野球ファン121人に「歴代最強だと思うオリックスのシーズン・監督』のアンケートを実施。その結果を本記事にまとめました。なお、"最強"の定義は記録や数字ではなく、投票に委ねていることをお含みおきください。

また、2005年より大阪近鉄バファローズを吸収合併し、「オリックス・バファローズ」として再スタートを切りましたが、今回のアンケートは大阪近鉄バファローズは対象外とし、現在のオリックス・バファローズ、そしてオリックス・ブルーウェーブ以前を対象としています。

それでは、トップ3にランクインした年代を当時の監督や選手の顔ぶれも交えながら早速ご紹介します。

【第3位】1995年・仰木彬政権(38票)

第3位にランクインしたのは、名将・仰木彬監督が率いた1995年です。

同年1月に本拠地の神戸で阪神大震災が発生。「がんばろう神戸」を合言葉に11年ぶりのリーグ優勝を掴み取った一年でした。

この年チームを引っ張ったのはイチロー選手。振り子打法でブレイクした前年からは長打力もアップさせ、打率.342、25本塁打、80打点、49盗塁と文句のつけようがない成績。2年連続でMVPを受賞します。しかし、チーム全体の打線は低調で、主力のほとんどが2割台前半の打率に沈みます。

そんな打線を救ったのが投手陣。4月に一試合19奪三振の日本新記録を樹立した野田浩司投手が10勝をマークしたほか、左の軟投派・星野伸之投手が11勝、後にメジャー入りを果たす長谷川滋利投手が12勝と先発3枚が好投します。また、高卒2年目の平井正史投手が15勝5敗27セーブと抑えと勝ち頭の両方を担う大活躍で新人王を獲得。チームに貢献する働きを見せます。

これら投手陣の踏ん張りにより、チームは6月に首位に到達。以降は後続にじわじわと差を広げ、82勝47敗1分と高い勝率で11年ぶりにリーグ優勝を達成しました。

ヤクルトスワローズとの日本シリーズは第2戦から3試合連続延長ゲームと白熱しますが、結果は1勝4敗と完敗。それでも久々のリーグ優勝を飾り、神戸の人々に勇気と感動を与えたチームの姿は復興の象徴となりました。

日本一こそ逃したが、適材適所でメンバーを入れ替えるリーグ戦での采配振りが巧みだった(54歳・男性)
オリックスと言えば仰木彬監督です。イチロー選手の育ての親的存在で、いち早く能力の高さを見抜き素晴らしい記録と記憶に残る選手を見出だしたからです。(49歳・男性)
前年度からイチローがさらに進化。さらに、その年の1月に発生した阪神大震災で被災した神戸の人々を勇気づけようと監督・選手が一丸となって頑張り、最強チームを作り上げた。(49歳・男性)

【第2位】2022・中嶋聡政権(31票)

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写真:SANKEI

第2位は一昨年の2022年

OBで監督就任2年目の中嶋聡監督が、リーグ連覇と26年ぶりの日本一を達成した年です。

同年は序盤から例年になく大混戦。北海道日本ハムファイターズが最初に脱落しますが、その後は5球団による団子状態が続きます。シーズン終了間際の9月に入っても抜け出す球団はおらず、優勝争いはとうとうリーグ最終戦までもつれ込む展開。福岡ソフトバンクホークスとオリックス・バファローズの2チームに優勝の対象がしぼられます。

最終戦ではバファローズは勝利し、ホークスが敗戦。これにより両チームが76勝65敗2分と成績上は同じ数字で並んだものの、規定により直接対決の勝ち星で上回ったオリックスが1位にります。リーグ最終日の逆転Vは史上初。優勝までに首位に座った日数はシーズンを通してわずか3日で、これは2008年に読売ジャイアンツが記録した11日を更新する最短日数です。そのため、2年連続14回目のリーグ制覇は「省エネ優勝」といわれました。

クライマックスシリーズ・ファイナルステージは4勝1敗と余裕の通過。日本シリーズの相手は昨年と同じ東京ヤクルトスワローズでしたが、前半は相手に主導権を握られます。それでも第5戦では9回裏に吉田正尚選手がライトにサヨナラツーラン。勝敗を2勝2敗1分の五分に戻すと、第7戦は5-4で逃げ切りに成功。昨年の雪辱を晴らす見事な戦いぶりで、26年ぶり5回目の日本一に輝きました。

大エースと主砲を筆頭に日替わり打線でチームを優勝に導いた。試合を読む力やここぞの継投が光っていた。(25歳・男性)
2022年のオリックスに関しましては、パ・リーグ優勝に加え日本一にも輝くなどの大活躍を見せたためです。(39歳・男性)
日本一になった年で、山本由伸、宮城の先発2本柱とリリーフ陣も充実していました。吉田正尚もいて、投打の柱がしっかりと活躍したことでチームとしても安定感があったと思います。(50歳・男性)
投打のしっかりとした中心選手、投の山本由伸投手、打の吉田正尚選手を擁し、2022年度は日本シリーズでも勝って日本一に輝いているため、最強年度に相応しいと思うため。(58歳・男性)

【第1位】1996年・仰木彬政権(38票)

 

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写真:SANKEI

仰木彬監督が指揮した1996年が栄光の第1位に選ばれました。

日本シリーズでは前年のリベンジを果たし、19年ぶりに日本一を達成「仰木マジック」が輝いたシーズンでした。

前年低調だった打線がこの年は復調。来日2年目のトロイ・ニール選手が打率.274、32本塁打、111打点と打撃3部門全てで前年を上回る成績を残し、本塁打王と打点王の二冠を獲得します。入団5年目のイチロー選手も開幕からトップバッターとして打線を引っ張り、打率.356、16本塁打、84打点、35盗塁をマークしました。後半戦からは3番打者を務めたこともあって打点は自己最多をマーク。チームの中軸に厚みをもたらします。前年に続き攻守にハイレベルで、3年連続で首位打者と最多安打、MVPを獲得しました。

同年は序盤から日本ハムファイターズが首位を走り、7月終了時点でオリックスは4ゲーム差の2位につけます。その後は8月に15勝7敗2分で大勝ちすると、一気にファイターズを抜き去り首位に浮上。9月23日の試合でイチロー選手がサヨナラヒットを放ち、2年連続12回目となるリーグ優勝を達成しました。シーズン成績は74勝50敗2分。終盤に失速したファイターズに7ゲーム差をつけた後半の加速力は見事なものがありました。

日本シリーズでは、11.5ゲーム差からの逆転優勝「メークミラクル」を実現した読売ジャイアンツと激突。仰木監督と長嶋監督の同学年対決となりましたが、ここでもイチロー選手が勝負強さを発揮。初戦の延長10回に勝ち越しホームランを放ち先手を取ると、第2戦以降も投打がかみ合い、19年ぶり4回目の日本一を達成。オリックスに名前が変わってからは初となる日本一を、リーグ優勝の時と同様、本拠地・グリーンスタジアム神戸で叶えました。

2連覇リーグ優勝し、19年ぶりに日本一に導いたから(43歳・男性)
イチローがいたり、日本人メジャーリーグ投手のはじめの方の、長谷川滋利がいたりと、非常に豪華な選手がそろっていた年。リーグ優勝2連覇、そして日本一、打率もリーグ1位と強さを感じさせる。(31歳・男性)
圧倒的にセリーグを制したジャイアンツが何もできずに日本シーリズ敗退した時のオリックスは、打撃、守備、投手ともにバランスが良く穴がなかったです。とくに外野は鉄壁で、監督が育てた手腕に驚きました。(41歳・男性)
前年の雪辱をはらすかのように、リーグ2連覇のあと、日本シリーズでは巨人を1敗で倒した。仰木マジックとイチローが最大の魅力であった。(58歳・男性)
イチローがまだ日本(オリックス)でプレーしていた時期で、メンバーには後にメジャーへ移籍した田口もいた最強布陣でこの年は2位に7ゲーム差をつけパリーグ連覇も決めた。また、日本シリーズでは巨人を破り日本一に輝いたことから。(56歳・男性)

4位以下の選手とコメント

2023年・中嶋聡 26票

投打のしっかりとした中心選手、投の山本由伸投手、打の吉田正尚選手を擁し、2022年度は日本シリーズでも勝って日本一に輝いているため、最強年度に相応しいと思うため。(58歳・男性)
リーグ優勝から日本一と2連覇の偉業を成し遂げたからです。特に日本最強の称号を誇っていた山本由伸筆頭に宮城、平野など抜群の投手陣に杉本ら打力のある打者もおり安定感があったからです。(33歳・男性)

2021年・中嶋聡 11票

正確には前年の監督代行からではあるが、それでも万年Bクラスだったチームをいきなり優勝させ、山本由伸&吉田正尚という投打で軸となる選手を確立させたから。この2人を抜きにしてもこの年から一気に若手が出てきたチームという印象がある。(44歳・男性)

2024年・中嶋聡 6票

オリックス史上初のリーグ3連覇を達成したため。また紅林などの若手の抜擢や捕手の併用などの采配も上手いと思うから。(33歳・男性)

1994年・仰木彬 5票

チームは2位だったが、イチローとパンチの両看板を売り出しその後始まる黄金期の礎を築いたと思います。(48歳・男性)

結果はこちら

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TRILL作成

仰木監督と中嶋監督の一騎打ちになりましたね。いずれも日本一の経験があるだけに票も分かれましたが、僅差で仰木監督が勝利。後に日米の大スターとなるイチロー選手の能力を見出してスタメンに固定したのも仰木監督です。選手を巧みに起用して結果を残すその手腕は「仰木マジック」と呼ばれ、震災で被災した神戸の復興の象徴としてチームを再建。1996年に日本一を達成しました。


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
調査対象:全国の10代~70代
有効回答数:121

※記載している回答は原文ママ

※2024年5月1日時点での情報です。記事内の画像はイメージです。

※敬称は「選手」で統一しています。

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