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「歴代最強だと思う守備が上手い野手」ランキング!3位「小坂誠」「イチロー」、2位「源田壮亮」を抑えた1位は?【プロ野球ファン100人に聞いた】

  • 2024.4.28
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出典:PIXTA

野球は点を取るスポーツですが、「守備からリズムをつくる」という言葉があるように、守備を攻撃と同等の重要性で考えるチームや選手もいます。

内野手の場合はどちらかといえば小柄で小回りが利く選手が活躍する傾向にあり、時には苦しい体勢からの素早い送球や外野へ抜けそうな打球を飛びついて阻止するファインプレーを見せてくれます。一方の外野手は内野やホームへ送球する必要があるため、肩の強さが求められるポジションといえるでしょう。打撃面が少々弱くても一級品の守備力を誇る選手は重宝され、現役生活も長くなることが多いです。

ところで皆さんは「歴代最強の守備が上手い野手」と聞かれたら、どの選手を思い浮かべますか?

数多く存在する「守備力が高い選手」の中で、「歴代最強」は誰なのか?今回は全国のプロ野球ファン100人にアンケートを実施して、「歴代最強だと守備力が高い野手ランキング」を作成。その結果をご紹介します。ポジションは問いません。

また、「最強」の定義は獲得タイトルや数字だけでなく、投票者に委ねていますので、投票理由も多岐にわたります。

それでは投票結果を見てみましょう。

【同率3位】小坂誠(11票)

第3位には守備範囲の広大さから"小坂ゾーン"とまで呼ばれた、小坂誠選手がランクインしました。

ロッテ不動のショートストップとして一時代を築き、現役時代は再三にわたり華麗な守備を連発したことから「平成の牛若丸」とまで呼ばれました。

小坂選手の守備力を支えていたのは脚力です。新人王に輝いた1年目の1997年には56個の盗塁をマークしました。盗塁王のタイトルも2度獲得した俊足は球界でも指折りの速さで、このスピードは守備にも活かされています。センター前へ抜けそうな打球に全速力で追い付いた際もスピードがずば抜けているだけあって、送球時にはセカンドの定位置にまで達することもありました。ショート泣かせでもある三遊間の深い位置に転がったゴロでも一塁をアウトにできる肩や捕球してからスローイングまでの速さも一級品で、167cmの小柄な体であることを感じさせないスケールの大きなプレーが目立ちました。

千葉ロッテマリーンズに在籍していた9年間では、ゴールデングラブ賞を4度受賞している守備の名手であり2006年に読売ジャイアンツへ移籍しますが、当時不動のレギュラーであった仁志敏久選手からセカンドの定位置を勝ち取り、開幕スタメンにも座った実績もあります。現役時代は眼鏡をかけてプレーすることも多く、守備職人である雰囲気をより漂わせていました。

名手と言ったらこの人。その守備範囲の広さから小坂ゾーンなるものがあったことが大きな理由(42歳・男性)
はじめて見た時に、上手い選手はたくさんいましたが、それをはるかに凌駕するぐらいに守備範囲が広く、球際も強かったので小坂さんが一番だと思います。(39歳・男性)
足が早く守備範囲が広い。ポジショニングもよく、取ってからの送球が早い。同世代で守備力の高いショートが多かったが、小坂選手がずば抜けて上手かった印象です。(49歳・男性)

【同率3位】イチロー(11票)

日本球界が生んだスーパースター・イチロー選手が小坂誠選手と同じく3位に名を連ねました。

愛工大名電高校時代はエース投手を務めていたこともあって肩の強さは歴代でも屈指の実力を持ち、外野からの好返球で幾度となく失点を防いでいます。

イチロー選手の代名詞といえば何といっても「レーザービーム」です。ゴロとフライのどちらにおいても後方から勢いをつけて捕球すると体を弓のようにしならせて送球します。球は低い軌道でベースへ向かって一直線。セーフを確信していた走者が三塁や本塁でアウトとなって呆然とする姿が中継に映ることも多くありました。プロの中でもイチロー選手の強肩とコントロールが秀でていることがよく分かるシーンです。

また、外野の間を抜けそうな打球をスライディングキャッチで阻止したり、フェンス際を駆け上がる「スパイダーマンキャッチ」など捕球面でも高い能力があります。オリックス・ブルーウェーブ時代は飛球を背中の裏側で捕球する「背面キャッチ」も成功させており、それまでの野球の常識を覆すプレーに多くのファンが魅了されました。

NPBでブレイクした1994年からメジャーにわたる前年の2000年まで7年連続でゴールデングラブ賞を獲得し、2006年には400人以上のメジャーリーガーによる投票でおこなわれた「最も肩が強い外野手」で1位に選ばれるなど日米の壁を超えた外野の名手です。

日本ではオリックスに所属していたイチロー選手。守備でも素晴らしい能力を持っており、特にホームランになりそうな打球をジャンプして取ってしまうなど、その守備範囲には目を見張るものがありました。肩も非常に強く、外野からホームベースまで正確な球を投げる様子はレーザービームと称されるほど。守備でも一時代を築いた選手だと思います。(51歳・男性)
どんな打球でもしっかりとコースを読んでキャッチできるし、キャッチする姿がどんな打球でも簡単そうにキャッチするからです。(47歳・女性)
外野からの返球の鋭さ、フライに追いつくスピードなど、何をとっても記憶に残っています。(55歳・男性)

【第2位】源田壮亮(13票)

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提供:産経新聞

2位となったのは、今や"日本球界No.1遊撃手"とも称される源田壮亮選手です。

1年目からショートのレギュラーを守り続ける主力であり、圧倒的な守備力を武器に数々のトレンドワードも生み出しています。それは、エラーするだけでSNSでトレンドワード入りするほど。

源田選手の50m走のタイムは5秒8で、2021年に盗塁王、プロ7年間の通算で既に160盗塁をマークしている快足が魅力です。本アンケートで3位に入った小坂誠選手やイチロー選手と同様、高い守備力を誇る選手は足が速い点で共通していますね。

足の速さを活かした守備範囲の広さと捕球からスローイングを終えるまでの時間はコンマ1秒の無駄もなく、グラブトスを含めたセカンドとの連携も息がぴったりと合っています。2018年から6年連続でゴールデングラブ賞を獲得しており、平均的な同ポジションの選手と比較してどれだけ守備力が優れているかを表すUZR(アルティメット・ゾーン・レーティング)の指標においても両リーグのショートで6年連続で1位に輝いていた実績もあります。ショートの守備においては球界ナンバーワンといっても過言ではないでしょう。

「映える」プレーを数多く披露する選手のため、SNS上は常に大盛り上がり。美技を見せた試合では「#源田たまらん」というワードが急増します。昨年は、激闘となったWBC準決勝メキシコ戦で試合終盤に相手走者の盗塁をわずかの差でタッチアウトにした「源田の1ミリ」がトレンドにもなりました。

ショートの守備では右に出るものはいません。捕球から送球までの流れがスムーズで無駄がないところが素晴らしいと思います。(40歳・男性)
守備が上手いといったら源田の右に出る選手はまずいない。打球への反応の速さと的確さに加え、ボールを捕ってから投げるまでが本当に早い。グラブに収まった瞬間にはもう投げているイメージ。どんな体勢で捕っても変わらない。また、足が速いため守備範囲もとても広い。1人でサードからセンター前まで守れる。少なくとも内野手・ショートで源田以上に上手い選手は当分出てこない。(31歳・男性)
流れるような守備に正確無比の華麗なフィールディングはまさに神レベル。(49歳・男性)
WBCでも守備が一番うまかったです。小指を骨折してても出る根性が素晴らしいです!(30歳・女性)

【第1位】菊池涼介(29票)

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提供:産経新聞

1位となったのは、"広島流忍者"として現在も活躍中の菊池涼介選手です。

171cmと小柄な体ですが、グラウンドの広範囲を駆け巡る軽やかな身のこなしから「赤忍者」と呼ばれています。

大学時代から守備力は高く評価されており、中京学院大学からドラフト2位でカープに入団すると1年目から63試合に出場、二塁手として活躍します。内野と外野の間に落ちそうなフライに大ジャンプしたり、速いゴロに飛びついたりするなど自身の身を挺してでもアウトにしようとする献身的なプレーが持ち味の選手です。投手を助けた場面は数知れず、実況や解説者、時には相手チームまでも唸らせてきました。その守備は「華麗」や「美しい」を通り越して「不思議」「超人」という表現の方がふさわしいかもしれません。時には一二塁間に抜けそうな打球を外野の芝生まで追っかける場面もあり、試合を見ている人からは「なぜそこにいるの?」という声も出るほどです。

また、2013年から2022年ま10年連続でゴールデングラブ賞を獲得しています。10度以上受賞した選手は他に9人いますが、二塁手では菊池選手が初めてです。また、10年以上連続で受賞した4人目として球史に名前を残しています。

2020年にはさらに驚異の記録が生まれており、二塁手として初となるシーズン無失策となる守備10割を達成しています。翌年にかけて連続守備機会無失策記録を569にまで伸ばす異次元の記録を生み出しました。今後この記録を抜く選手はなかなか現れないでしょう。

34歳と年齢を重ねてきたこともあり、近年はさすがに守備率10割とはいきませんが、それでもシーズンを通して5個前後の失策数にとどめているのはさずが。エラーした場面ではスタンドがどよめくことがあり、赤忍者への期待は今後もしばらく続きそうです。

やはり全盛期の広い守備力と正確な送球はプロ野球史上最高のセカンドだと思う(39歳・男性)
全くエラーせず、10年連続ゴールデングラブはスゴい。守備範囲の広さ、ボールの取り方はさすがプロ野球選手というのを教えてくれた本物のプロだと思う(40歳・男性)
グラブさばき、トリッキーな送球等々まずセカンドにいったらヒットコースでもアウトになるくらい広範囲の守備で他の選手に勝るものはないと思うから。(45歳・男性)
海外勢から”ニンジャ”と称された縦横無尽なフィールディング。ボールのさばき方だけではなく、位置取りも絶妙で、誰よりも卓越していると思うため。(49歳・男性)
ゴールデングラブ賞を10年連続で獲り続け、愛称は「魔法使い」とも呼ばれるほど、グラブ捌きが素晴らしいから。(21歳・女性)

4位以下の選手とコメント

井端弘和(4票)

中日時代の「アライバコンビ」は最強の二遊間でした。ゴールデンクラブ賞7度も受賞されています。(46歳・男性)

宮本慎也(3票)

守備の基本がしっかりとできており、プロ野球を目指す子どもたちのお手本になると感じるため(24歳・男性)

川相昌弘(3票)

元巨人で90年代の選手。犠牲バントの世界記録を持ち、職人肌の印象。地味ながらショートの守備は堅守でした。(50歳・男性)

辻発彦(3票)

派手さはないが堅実な守備はセカンドとして飛び抜けているから。(52歳・男性)

結果はこちら

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TRILL作成

既に引退している選手と現役選手との間で激しい競争となりましたが、比較的若い世代の回答者が多かったためか、見事1位を獲得したのは広島東洋カープで現役を続ける菊池涼介選手。10年連続ゴールデングラブ賞獲得に裏打ちされる守備範囲の広さと華麗なグラブ捌きは球界でも指折りで、今年も赤ヘル野球の中心として活躍が期待されます。


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
調査対象:全国の10代~60代
有効回答数:100

※記載している回答は原文ママ

※2024年4月26日時点での情報です。記事内の画像はイメージです。

※現在現役・引退をした選手に関わらず敬称は「選手」で統一しています。

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