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古田、宮本に続く“12年振り”の達成なるか…!長い球史の中で、わずか”55人”の2000本安打達成に最も近いヒットメーカー

  • 2024.4.30
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写真:SANKEI

一流打者の証でもある2000本安打。

90年近くにも及ぶ長いプロ野球の歴史の中でこの記録を達成した選手はわずか55人しか存在しませんが、今シーズン中に56人目となる打者が誕生するかもしれません。その名は青木宣親選手。東京ヤクルトスワローズで長年活躍し、これまで最多安打2回、首位打者3回を獲得した球界を代表する外野手です。

2024年で42歳と現役では最年長の野手ですが、未だスタメンに名を連ねる試合も多く衰えを感じさせません。2000本安打の偉業達成に向けて今シーズンもヒットを量産することが期待されます。

【2000本安打までの残り本数は?】

青木宣親選手の2023年終了時点での通算安打数は1929本。2000本安打までは残り71本とカウントダウンを迎えています。毎年コンスタントに100本以上の安打を重ね、200本安打を二度達成したことがある能力も考えれば今季中の達成も現実的と言えるでしょう。チーム方針もあり、2022年以降はスタメンと代打で併用される状況が続いていますが、40歳を超えても2割5分前後の打率をキープしており卓越したミート力は健在。一塁到達まで4秒を切る脚力も備えているため、長打は少なくても内野安打の希望が持てる選手です。直近2年間の打席数はいずれも250強であり、今シーズンも与えられるチャンスは限られるかもしれませんが、焦らずに一本ずつ積み重ねてほしいところです。2024年は開幕から代打での出場が続いていますが、開幕2戦目の中日ドラゴンズ戦でレフト前ヒットを記録。偉業までの距離を着実に縮めています。

【偉業達成にはチーム内での競争に勝つことが必要】

年齢的に全試合フル出場は難しいと思われますが、2000安打達成に向けては最低でも前年並みの250打席ほどの出場機会は得たいところ。しかし、「ヤり返せ!」のスローガンのもと2年ぶりのリーグ優勝奪回を目指すチームは、開幕から他の選手を積極的に起用。かつて青木選手の正ポジションでもあったセンターには生え抜きのリードオフマン・塩見泰隆選手が座る状況です。他にもレフトには来日4年目を迎えるパワーヒッターのドミンゴ・サンタナ選手、ライトには東北楽天ゴールデンイーグルスから移籍したスピードキングの西川遥輝選手がスタメンを張っています。控えにも大卒3年目の丸山和郁選手やレギュラーを掴みかけている山崎晃太朗選手など青木選手と同タイプの選手が揃っており、外野の争いは熾烈。高津臣吾監督の指示もあり、春季キャンプではライトの守備練習をおこなうなど選手としての幅を広げていますが、大記録を残すためには、まずチーム内での争いに勝つことが必要不可欠です。

【通算打率は脅威の3割超え】

プロ入りから20年間安打を積み重ねてきた選手だけあり、打率の高さは異次元。NPB通算で.314と驚異のアベレージを誇ります。現役選手の中では福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐選手や広島東洋カープの秋山翔吾選手など並み居る強打者を抑えて堂々の1位。歴代でも5位にランクインしています(4000打席以上)。昭和後期に千葉ロッテマリーンズで活躍したレロン・リー選手が.320で歴代1位ですが、今期以降の打撃成績によっては記録の更新も充分にあり得そうです。2000本安打に向けては逆行する動きになりますが、こちらのタイトルに関しては少ない打席数で結果を出す代打での出場スタイルの方が達成する確率が上がるかもしれません。いずれにしても、2000本安打とともに見届けたい記録の一つです。

【3000本安打も射程圏?ヒットメーカーの未来予想】

ここまでNPB記録限定でお伝えしてきましたが、青木選手は2012年から6年間メジャーリーグでプレーもしているため、日米通算の成績でも秀でているものがあります。ここでもやはり際立つのが安打数。開幕前の時点で2703安打と3000本まで残り300を切っています。歴代6位のヒット数であり、青木選手より上にはイチロー選手と張本勲選手、野村克也選手、王貞治選手、松井稼頭央選手と錚々たる顔ぶれ。ちなみに、この中で3000安打を達成しているのはイチロー選手と張本選手の2人だけで、もし青木選手が3人目に入った場合は全員が左打ちの外野手という共通項が誕生します。やはり一塁ベースに近い左打者は右打者よりも記録につながりやすいのかもしれません。3000本までは毎年100本のヒットを打っても3年ほどかかる計算になるため年齢を考えると際どいところですが、最後まで諦めずに追いかけてほしい記録です。

ヤクルトの2000本安打達成者

1981年達成 大杉勝男

1985年達成 若松勉

2005年達成 古田敦也

2012年達成 宮本慎也

今シーズン中に達成すれば、ヤクルトでは宮本慎也選手以来、12年振りとなります。


※情報は4/29時点のものです。

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