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「日本のライバル韓国」はどこへ?“韓国野球の衰退”は「練習しない」をモットーに掲げたことが原因…?

  • 2024.5.7
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出典:PIXTA

これまで多くの死闘を繰り広げてきた日本と韓国。

2008年や2009年の国際大会で好成績を収めたことにより日本野球も韓国野球をライバルと認める関係になっていましたが、近年では日本が負けなしです。NPBとKBOの実力にも大きな差が生じており、近年の国際大会で早々に敗退するケースも少なくありません。

韓国野球が衰退した理由はさまざまな原因があるといわれており、アマチュア野球からKBOまで抜本的な改革が急務とされています。

そんな韓国野球が日本野球と大きな差が付いてしまった原因や今後の取り組みについて詳しくチェックしましょう。

いつから衰退したのか

韓国野球代表は2008年の北京オリンピック金メダルや2009年のWBC準優勝など、国際大会で輝かしい成績を収めていました。しかし、2010年以降に開催されたオリンピックやWBCでは2021年の東京オリンピックを除いては上位にすら進出できない事態が続いています。特に国際的な野球大会の最大の祭典であるWBCの第3回大会〜第5回大会すべてで1次ラウンド敗退の結果となっており、野球のレベルが上がっているとは言い難い状況です。

かつての日本と韓国は、2009年のWBC決勝で死闘を繰り広げるトップレベルのライバル関係にありました。近年の国際大会では、2023年に開催された第5回WBCで13-4という大差で日本が勝利するなど、圧倒的な差が付いているのが現状です。

韓国野球が以前のような強さを取り戻すためにも、韓国野球プロ野球「KBOリーグ」のレベルアップが急務とされています。

原因はアメリカナイズされた練習方針

2009年のWBCで準優勝をした時期までは心技体が揃っている選手が韓国代表に選ばれており、野球に対して熱心でよく練習する選手も多かったと、巨人やKBOで活躍をした韓国系日本人の新浦壽夫投手は語っています。

韓国野球が衰退した理由として「ストレッチをしてすぐにバッティングを始める」など、MLBで取り入れられている練習方針を真似ていることに起因している可能性が高いです。細かい練習をしなくなった背景には2015年前後にネクセン・ヒーローズ(現:キウム・ヒーローズ)が「練習しない」ことをモットーに掲げた結果、低迷していたチームがAクラスの常連になったことがきっかけといわれています。

他球団も同様のスタイルを真似るようになり、以前に比べると練習をしない選手が増えたのが最も大きな要因です。

次第に韓国野球がアメリカナイズされることになり、「猛練習をしない」「合理的な練習をする」といった思考で自分を追い込むようなトレーニングをしなくなりました。

韓国野球がレベルアップするためにも、グランドで汗を流しながら基礎を重んじるトレーニングに舵を切ることが重要です。

木製バットの普及も原因の一つ

練習方針が「アメリカナイズ」されたのに加えて韓国野球が弱体化した原因として、木製バットの普及も挙げられます。韓国の高校野球では2004年から金属バットから木製バットに変更されたのをきっかけに、自分のスイングを形成するよりも先に当てにいくバッティングを覚えてしまうことも深刻な問題に。当てにいくバッティングが身に付いてしまった若手は強い打球が打てず、KBOに入団した後に強く振れるスイングに作り直すという悪循環が生まれている場合が多いです。

高校野球で金属バットから木製バットに変更になったのは打者有利の野球や投手のケガ防止の目的があり、それに応じて「投高打低」の傾向が高まりました。木製バットに変更になったことでピッチャーは長打を浴びるリスクが減り、細かいコントロールを気にしなくなったことも国際大会で勝てなくなった大きな原因です。

アマチュア野球でプレーしている間から金属バットを利用して、バッターおよびピッチャー両方のレベルアップをすることが韓国野球の課題だといえるでしょう。


※情報は4月23日時点のものです。

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