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たったの93…!日本と韓国の"高校野球"の違いが凄かった…親の意向で授業を受けさせないことも!?

  • 2024.4.7
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写真:PIXTA

韓国にも日本と同様に通称「KBOリーグ」と呼ばれるプロ野球が存在します。

日本における「KBOリーグ」の知名度は低いものの、韓国では人気スポーツの1つでデートスポットや家族とのレジャー施設としても利用されています。韓国でも日本と同じく高校野球を経験してから大学野球またはKBOリーグに直接入団というルートを辿る場合が多いです。

韓国の高校野球は日本の高校野球より大会が盛んに行われていないものの、KBOに所属する球団への入団を目指して日々精進している選手が多くいます。韓国の高校野球は日本の高校野球とは異なり、学生で野球を終えようと考えている選手はほぼ皆無です。

そんな韓国のアマチュア野球がどのような歴史やシステムになっているのかを詳しく確認しましょう。

韓国の高校野球の歴史

韓国の高校野球が始まったのは、1905年に漢城高校(現:京畿高等学校)が学校の部活動として野球を始めたことがきっかけとされています。漢城高校で野球が始まった後に、京信・徽門・培材などの学校でも野球部が創設されて野球がより盛んに行われました。

その後も引き続き野球が行われており、1920年に朝鮮体育会(現:大韓体育会)での野球大会や1921年に日本で開催された全国中等学校優勝野球大会の朝鮮代表としても出場した歴史もあります。1926年〜1935年には東亜日報社主催によるリーグ戦が開催されました。1946年には自由新聞社主催による全国中等学校野球選手権が開催され、1947年には東亜日報社主催の全国地区代表中等野球争覇戦が始まるなど、高校野球人気が高かったことがわかります。

1960年代・1970年代・2013年にも新たな大会が開催されるようになり、現在では全国に93校の高校野球部が存在。

日本との違い

日本人が野球を始める主な理由は、「プロ野球選手になりたい」という当事者の前向きな意思によって始める場合が多いです。一方で韓国では子供たちの意思ではなく、学歴社会が重要視されている観点から親の意向が強いという違いがあります。

韓国で野球を始める場合は学生野球の内に引退するという選択肢は全く考えておらず、ほぼ全員がKBOに所属するチームに入団するために野球を続けている傾向。日本は学生で野球を終える人が多い反面、韓国は親が息子を必ずプロ野球選手にさせたい意向が強く、以前は学校で授業を受けさせないことも多かった時代もありました。

日本の学生野球とは異なり韓国の学生野球で指導している監督やコーチは外部から雇われているため、報酬は野球部に所属する親たちが支払う仕組みです。子供の頃から監督やコーチに報酬を支払う背景からも、是が非でも自分の息子をプロ野球選手にしたいと意気込んでいるのがわかります。

高校野球からプロ野球選手になれる確率は、10%程度で非常に狭き門です。

チーム数や競技人口

日本の高校野球のチーム数は3,800校前後で推移しているのに対して、韓国の高校野球のチーム数は2023年8月24日時点で全国に約90チームある韓国の高校野球と大きな差が生まれています。2024年時点の日本の総人口が1億2409万人である一方で、韓国の総人口が約5,100万人前後で推移しており総人口自体が異なることも差が開いている大きな要因です。

部員数で比較しても日本が約12万8,000人前後であるのに対して、韓国が約3,000人前後を推移しており12万人以上の差が開いています。高校野球をしている人口が少ないように見えますが、決して野球が不人気というわけではありません。例えば、サッカーにおいても高校のチーム数が110チーム前後、選手数は約6,200人と日本の16万人〜17万人に比べても少ない数字になっています。

今後の発展

韓国の高校野球部は93チームの約3,000人前後の競技人口と少ないように見えますが、2008年の北京オリンピック金メダルや第2回WBC準優勝など、数多くの好成績を残しています。今後も多くの学生がKBOに所属するチームへの入団を目指す背景からも、野球人気が高まる可能性があります。U-18の韓国代表にはトップクラスの選手が数多く集まり、国際大会で経験を積んでからKBOに入団するというのが一般的です。

韓国野球代表が国際大会で勝てない時期が続いているものの、サンディエゴ・パドレスに所属するキム・ハソン選手やサンフランシスコ・ジャイアンツで2024年からプレーするイ・ジョンフ選手などMLBで活躍する選手も輩出。

日本の野球ファンやMLBのファンを魅了するような選手も誕生する可能性を秘めており、今後の韓国におけるアマチュア野球の発展に期待です。


※情報は3月30日のものです。

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