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現役選手の「連続年数盗塁」1位は、盗塁のイメージが薄い巨人の"現役レジェンド"だった…!

  • 2024.4.23
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出典:PIXTA

守備側、特にバッテリーにとっては厄介に感じる「盗塁」

特に足の速い走者が一塁にいる場合、投手は牽制やクイック、捕手に関しては配球や送球など次の塁を与えないために神経を使うことが増えます。対して攻撃側はヒットを打てなくても先の塁に進めるのでメリットがある作戦。試合ではチャンスを広げるために盗塁とヒッティングを組み合わせた「ヒットエンドラン」が使われる場面もあります。

プロ野球には俊足の選手が数多くいますが、足の速さと盗塁の成功率は必ずしも比例しないのが面白いところ。相手投手のモーションの見極めやスタートの決断力、加速力、スライディングなどあらゆる技術が備わって盗塁の成功率を高めることができます。

今回はそんな奥深い技術が必要な盗塁を10年以上毎年続けている選手を大調査。トップ3選手を記事にまとめました。長い期間にわたる記録だけにベテラン選手が顔を揃えましたが、俊足のイメージがあまりない選手もランクイン。1位は意外にもあの大物選手でした。

3位 以下4選手が該当

大島洋平選手(中日ドラゴンズ) 14年連続<2010年~2023年>

荻野貴司選手(千葉ロッテマリーンズ)14年連続<2010~2023年>

丸佳浩選手(読売ジャイアンツ) 14年連続<2010年~2023年>

浅村栄斗選手(東北楽天ゴールデンイーグルス) 14年連続<2010年~2023年>

 

第3位は4選手が同じ14年連続で並ぶという異例の結果になりました。プロ入りした年はそれぞれで異なるものの全員が2010年から歴史を刻んでいる点も驚きです。

この中では、大島洋平選手荻野貴司選手の二人が盗塁数では秀でています。大島洋平選手は入団から中日ドラゴンズ一筋。39歳となる今季は15年目のシーズンになります。入団3年目の2012年に32盗塁をマークして初の盗塁王に輝くと、同年から11年連続で二桁盗塁をマーク。昨年8月26日には球団史上7人目となる2000本のヒットを記録するという偉業を果たしています。荻野貴司選手と大島洋平選手は、どちらも今年で39歳です。プロ入りした年も同じです。50m走のタイムは6秒フラット付近ですが、加速するまでのスピードは群を抜いており、一塁までの到達タイムは3.5秒台と球界でも屈指の速さを誇ります。昨年は脚の怪我の影響もあって入団時から続けていた二桁盗塁が初めて途切れましたが、それでも何とか1盗塁はマークし、シーズン連続記録に繋げました。

丸佳浩選手浅村栄斗選手はホームランをはじめバッティングの面で目立ちがちですが、どちらも元々は俊足の選手。丸佳浩選手は2013年に29盗塁盗塁王を獲得。浅村栄斗選手も過去3度二桁盗塁を記録した実績があります。近年は20代の頃より盗塁の数を落としているものの、毎年盗塁を成功させており、15年連続も現実味を帯びています。

2位 大和選手(横浜DeNAベイスターズ) 15年連続<2009年~2023年>

3位の4人をわずか1年の差で上回ったのが横浜DeNAベイスターズの大和選手です。鹿児島県の名門・樟南高校時代から特に守備力が高く評価されており、2005年にドラフト4位で阪神タイガースに入団。現在と同じく当時阪神タイガースを指揮していた岡田彰布監督にも一目置かれるほどの存在でした。俊足巧打のタイプであることから全盛期は2番打者に置かれることも多く、2012年からは「17」、「19」、「11」と3年連続で二桁盗塁をマークしています。

2018年に横浜DeNAベイスターズへ移籍してからは初年度こそ10盗塁を記録しましたが、その後失速。2021年からは3年連続で1盗塁と連続記録を維持するのが精一杯の状況ですが、通算100盗塁まであと8とカウントダウンに突入しており、今年37歳という年齢を考えるとできるだけ早期に盗塁のペースを上げていきたいところです。

なお、脚力には衰えが見られますが、勝負強い打撃はまだまだ健在。昨年は得点圏打率.328といぶし銀の働きを見せています。

1位 坂本勇人選手(読売ジャイアンツ) 17年連続<2007年~2023年>

読売ジャイアンツの坂本勇人選手が堂々の第1位にランクインしました。

近年は「打」でチームに貢献する姿が目立つため、「走」のイメージが湧かないという人もいるかもしれませんが、実はルーキイヤーから昨シーズンまでの17年間、毎年盗塁を記録している選手です。

一年目の2007年。7月12日の阪神タイガース戦で現巨人監督である阿部慎之助氏の代走で二盗を決めたことから歴史がスタートします。翌年は全144試合にスタメン出場を果たすまでに成長し、高卒2年目にして二桁となる10盗塁に成功。2013年には自己最多となる24盗塁をマークしており、20代の頃は毎年のように二桁盗塁を記録するシーズンが続きました。

30歳となる2018年は盗塁の数が「9」と7年ぶりに一桁となり、以降盗塁の数字が伸びなくなりました。2021年からは3年連続で「2」が並んでいます。今シーズンは300本塁打達成や二塁打の通算記録更新に話題が集まりますが、盗塁の記録に関しても新人の頃から続いている記録であるため、本人の中でも特別な思いがあることでしょう。今シーズンも中軸を担うだけになかなか盗塁のチャンスはめぐってこないかもしれませんが、まずは一つ成功させて、「20年連続」に向かってほしいところです。


※情報は4月22日時点のものです。

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