相手との会話で相槌を打つ際に、何気なく「なるほど」と口にしていませんか?ビジネスの場でもよく耳にする「なるほど」という言葉、実は使い方によっては失礼にあたる場合があるんです。
今回は「なるほど」のNGな使い方や失礼にあたらない言い換えの言葉をご紹介。知っておきたい社会人の常識を、一緒にチェックしていきましょう!
目上の方に対して「なるほど」はNG!
そもそも「なるほど」という言葉には、「相手の言っている内容が納得できる」と相手を評価したうえで同意しているという意味合いが含まれます。
意見を評価して同意をすることは、上から目線の反応として受け取られる可能性があるため、目上の方に使うには好ましくありません。上司や先輩、お客様や取引先などに対しては、失礼にあたる可能性があるため、気をつけましょう。
「なるほどですね」はNG敬語
とはいっても、「なるほど」という言葉がしっくり来るシーンというのもありますよね。そんな時、「なるほど」を丁寧に表現しようとして、「なるほどですね」と言っていませんか?
実は「なるほど」には敬語表現がないため「です」をつけるのは間違い。丁寧にしたい場合は、「なるほど、おっしゃるとおりですね」「なるほど、私もそのように感じておりました」などと言うようにするといいでしょう。
「なるほど」の言い換えフレーズ
最後に、元秘書をしていた筆者から、ビジネスシーンで活用できる「なるほど」の言い換え表現を4つ、紹介します。
- おっしゃるとおりです
- 勉強になります
- 左様でございますか
- 承知しました
同意の意として使いたい場合は、「おっしゃるとおりです」「勉強になります」、理解の意を伝えたい場合は、「左様でございますか」、納得の意を伝えたい場合は「承知しました」と、伝えたい想いごとにパターンを分けて覚えておくと、相づちを打つシーンでスマートに対応できると思います。
正しい敬語を覚えておこう
敬語だと思って使っていた言葉が、実は敬語ではないことは意外と多くありますよね。ビジネスシーンでは、特に失礼にあたる表現は避けておきたいところ。言葉遣いひとつで信頼関係が大きく左右されることもあるため、適切な表現を覚えておくことが大切です。ぜひ参考にしてみてくださいね。
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※シーンなどによってマナーが異なる場合があります。
ライター:能美黎子(のうみれいこ/ @reikonohmi)
大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。
今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行なっている。