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「歴代最強だと思う日本人ドリブラー」ランキング! 3位「伊東純也」、2位「前園真聖」を抑えた1位は?【サッカーファン166人に聞いた】

  • 2024.5.6
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写真:PIXTA

サッカーにおける個人技といえば、やはり「ドリブル」がその筆頭に挙げられるのではないでしょうか。

サッカーにおける「ドリブル」は、ボールを自ら保持しながら運ぶというサッカー選手にとって基礎的な技術の一つ。その意味では決して攻撃時でのみ語られるプレーではありません。しかし、やはり相手ゴールに向けて圧倒的なスピードと華麗なステップで相手DFを抜き去り、チャンスを作り出すプレーは、プレーヤーにとってはもちろんのこと、見る者にとっても気持ちが高ぶるシーンであり、サッカーの醍醐味の一つといえます。

カタールで戦う日本代表選手にも、こうした攻撃時のドリブルを得意とする「ドリブラー」が多数いますし、過去の歴代日本代表選手の中にも、「ドリブラー」が多数いて、多くのサッカーファンの脳裏にそのプレーが焼き付いています。

そこで今回は、サッカーファン166名を対象に「歴代最強の日本人ドリブラー」についてのアンケートを実施。そこで得られた回答結果を、ランキング形式で紹介します。

なお、このアンケートでは得点数や代表での出場試合数などで判断することはなく、「最強」の定義自体を回答者の方に委ねているので、投票理由も多岐に渡ります。特にポジションも問わず、「ドリブラー」として強烈な印象を残した選手が対象です。

それでは早速見ていきましょう。

【第3位】伊東純也(10票)

第3位は、伊東純也選手がランクインしました。

一昨年開催されたカタールでのワールドカップの予選から、森保一監督率いるサッカー日本代表の中心選手の一人として知られるようになった伊東選手。

伊東選手は、現在リーグ・アン(フランス1部リーグ)のスタッド・ランスに所属し、一定の評価を得ている欧州で活躍する日本人選手の一人ですが、高校時代まで全国的にもほとんど無名の存在だったのが意外です。1993年、神奈川県横須賀市の出身。小学1年生の頃地元の街クラブでサッカーをはじめ、中学、高校とも地元のクラブや高校でプレーをしていました。

神奈川大から2015年にヴァンフォーレ甲府入り。翌2016年には柏レイソルに移籍しましたが、ここでFWからサイドバック(もしくはサイドハーフなど)にコンバートされたことにより、その圧倒的なスピードに注目が集まり、日本代表にも呼ばれるようになりました。2019年はベルギーリーグのヘンクに活躍の場を移し、2022年に現在のランスへ移籍しますが、スピードスターぶりは変わらずゴールとアシストを量産しており、地元でも人気選手の一人となっているようです。

そんな伊東選手のドリブルの特長は、なんといってもそのスピード。一瞬で相手を置き去りにし、あとは独走で主にサイドライン沿いに駆け上がります。一見、走力まかせのようにも感じますが、何度も上下動を繰り返し、常に正確にセンタリングやシュートまでもっていけるフィジカルに加えて、スピードに乗ったままボールを運ぶその技術は、自身の強みを活かすための修練の賜物と言えるでしょう。

彼が走り出せば、何かが起こります。主戦場である右サイドを駆け上がるスピードは、現日本代表の大きな武器の一つです。

スピードがあり縦方向に突破できる貴重な存在だと思うため。(37歳・男性) 
ドリブル精度とドリブルスピード、どちらも高次元なものをもっている選手です。突破するドリブルをしたら彼が1番巧いと感じるので歴代最強だと思います。(39歳・男性)
サイドを駆け上がるスピードとドリブル突破力は日本人離れしていて世界クラスだと思うから。(32歳・男性)
ボールを持つと何かしてくれる感じ、速さが最高にかっこいいです。(50歳・女性)

【第2位】前園真聖(13票)

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写真:PIXTA

2位に入ったのは、Jリーグの黎明期に大きな輝きを放ったドリブラー、前園真聖選手です。

1973年、鹿児島県で生まれた前園選手は、サッカーの強豪校、鹿児島実業高校で1年次からレギュラーをつかみ、全国の舞台で頭角を現わします。その武器となったのが、ペナルティエリア付近からゴールに向かって繰り出されるドリブルでした。ディエゴ・マラドーナ選手に憧れ、繰り返し彼のビデオを見てドリブルの練習を繰り返したという前園選手のドリブルは、細かいボールタッチを繰り返しながらフェイントを巧みに入れるなど、相手DFをかわして抜き去るというスタイルです。

1992年、当時の横浜フリューゲルスに加入した前園選手は、翌93年のJリーグ開幕シーズンからリーグ戦に登場。特に94年、95年は多彩な個性が集ったフリューゲルスの若きドリブラーとして、数多くのチームの勝利に貢献すると、サポーターのみならず、多くのサッカーファンに知られる存在となります。そして1996年には、アトランタ五輪に出場するU-23日本代表のキャプテンとして予選からチームを牽引し、28年振りとなるオリンピック出場権を獲得。さらに本大会では、ブラジルから勝利を奪った「マイアミの奇跡」を起こすなど、その名声を不動のものとしました。

ただ残念なことに、その後の前園選手は自身の希望する欧州移籍がうまくいかず、代表はおろか、Jの檜舞台からも遠ざかっていくことになります。それだけに、開幕当時のJリーグと五輪代表の躍進に熱狂した世代にとって、前園選手の巧みなドリブル突破が脳裏に焼き付いて離れないのかもしれません。

前園選手のドリブルは、日本サッカーの歴史に残る名シーンを数多く生み出しました。スピードは、当時の日本代表のトップクラスで、相手DFを簡単に抜き去ることができていました。(38歳・男性)
記憶に残るワクワクするキレのある名ドリブラー。今でもテレビで活躍されていますね。(41歳・男性)
キレのあるドリブルが印象的でした。特に切り返しにキレがあり、中央に向かって切り込んでいくドリブルは相手ディフェンスにとっては脅威だったと思います。(49歳・男性)
彼のボールを持った瞬間からのゴールまでの素早さは真似できないと思うからです。(47歳・女性)

【第1位】三笘薫(86票) 

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写真:アフロ

歴代最強だと思う日本人ドリブラー、第1位はやはりこの人、三笘薫選手が、2位以下の得票数を大きく引き離し、断トツの1位に輝きました。

世界最高峰のレベルにある、イングランド・プレミアリーグのブライトンに所属。速さと強さ、そして巧みさを兼ね備えたリーグ屈指のドリブラーとして、他の強豪チームからも恐れられる存在です。推定年俸は、2027年6月までの複数年契約でおよそ7億8千万円と、日本人最高額といわれます。歴代最高の日本人ドリブラーとなるのも、当然でしょう。

1997年、神奈川県川崎市出身。小学生の頃から川崎フロンターレの下部組織で育ち、筑波大を経て2020年にプロとして川崎に加入します。三笘選手は、このルーキーイヤーから13ゴール・12アシストを記録し、ベストイレブンに選ばれるなど、いきなりその実力を存分に発揮します。ポジションはMFで左サイドを担当することが多く、サイドを直線的に切り裂くことも、カットインからゴールを狙うこともあるだけに、相手DFにとっては本当に厄介な存在です。

そんな三笘選手のドリブルは、スピードに溢れ、なおかつ巧みなフェイントを駆使して相手を抜き去ることもできるという、特別なもの。筑波大でドリブルを研究し、卒論にまとめたほどの熱心さで体得したスタイルは、ボールの置き場所や視野、足のどの部分で扱うかまで、その全てを理詰めで考え抜き、とうとう誰にも邪魔をされない“無双ドリブル”を作り上げたのです。

プロ加入から1年半後の2021年には、ブライトンへの移籍が決定。まだ代表歴がなかったため、ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズに期限付き移籍(レンタル)されますが、三笘選手はそこでもチームの勝利に貢献する活躍を見せ、欧州でもその実力を証明します。そして同年11月からはワールドカップ予選を戦う日本代表にも選出され、カタールでの本大会で伝説となった「三笘の1ミリ」を含む活躍ぶりで、その名を世界に轟かせるわけです。

そんな三笘選手にとって唯一気がかりなのが、ケガです。アジアカップでも万全の状態では合流できず、グループリーグの段階では別メニューの調整が続いていました。今シーズンも腰の怪我の影響でシーズンの多くの試合を欠場しています。

プレミアでの実績。ドリブル成功率もプレミアのウインガーでも上位なこと。スピード、フィジカル、テクニックが高次元で融合した今まで日本にいなかったタイプのドリブラー。(25歳・男性)
ボールへのタッチが軽く、最初の一歩で相手を置き去りにできる。素早くペナルティエリア内へ切り込み、シュートやパスなど多彩なバリエーションが魅力。(55歳・男性)
これまでのドリブラーはテクニックはあるがスピードがいまいちで、世界に出ると通用しない(フィジカルでつぶされる)パターンだったが、この選手はスピードの緩急も活かして世界で活躍できているから。(47歳・男性)
現時点でプレミアであれだけ結果を残している選手はいませんし、緩急や反発などを上手く使って抜いていくので本当に上手い選手だと思うからです。(39歳・男性)
ボールを持ったときの期待感、スピードと華麗なテクニックは見ていて惚れ惚れする。(54歳・女性)

4位以下の選手とコメント

乾貴士(9票)

極められたドリブルで相手を簡単に抜きチャンスをつくれて、魅力的な選手。足にボールが吸い付いているようなドリブルで前への推進力があるので。(27歳・男性)

松井大輔(8票)

魅せるドリブルという点で考えると松井大輔だと思いました。予想できないステップを踏んだり見ていて楽しくなる選手でした。(45歳・男性)

三浦知良(6票)

足腰がしっかり鍛え抜かれていて海外の選手にも負けないと言うプレーは三浦知良が元祖だと思います。スピードと正確さにパワーと3拍子揃った方は三浦知良さん以外考えられません。(61歳・男性)

結果はこちら

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TRILL作成
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TRILL作成

回答結果を元に作成したグラフがこちらになります。

断トツ1位の三笘選手を除くと、2位以下には多くの選手の名前があげられました。

やはり、現在の日本代表に多く票が集まりやすい傾向にありましたが、30歳〜49歳の回答が多かったこともあり、1996年アタランタ五輪のアジア予選準で、28年ぶりの本大会出場を決めた日本代表において、中心選手として活躍した前園選手が2位にランクインしました。

現役選手では、4位に乾貴士選手(清水エスパルス)、7位に久保建英選手(レアル・ソシエダ)がランクイン。やはり「歴代最強」となると、レジェンドプレーヤーに票が集まる傾向のようです。一方で、三笘選手、伊東選手、そして久保選手の3人は、アジアカップで戦う日本代表のまさに中心選手です。

この3人のスタイルもそれぞれ違いがあるので、ぜひ彼らのドリブルに注目しつつ、アジアカップを観戦してみるのも面白いかもしれません。


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
調査実施日:2024年1月23日
調査対象:全国の20代~60代
有効回答数:166

※記載している回答は原文ママ
※2024年4月26日時点での情報です。
※現在現役・引退をした選手に関わらず敬称は「選手」で統一しています。
※サムネイル写真出典:PIXTA

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