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「40代で活躍した最強のプロ野球選手」ランキング!3位「イチロー」「門田博光」、2位「和田毅」を抑えた1位は?【プロ野球ファン100人に聞いた】

  • 2024.2.4
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写真:PIXTA

プロ野球は、厳しい実力社会です

成績を残した一流選手は長く現役を続けることができますが、結果を残せない選手は数年間で現役生活にピリオドを打つことも珍しくありません

昨年、NPBが発表した「2022年戦力外/現役引退選手の進路調査結果」によると、2022年に戦力外通告を受けた、もしくは現役を引退した選手は145名(外国人選手、同一球団内で育成選手として再契約した選手を除く)。その平均年齢は27.8歳、平均在籍年数は7.7年でした。

つまり、ほとんどの選手は30歳を迎える前、在籍10年を超える前に球界を去っていることになります。プロの世界で長きにわたって活躍することは、それほど難しいことなのです。

その一方で、過去の野球界にはアスリートとして「ピーク」と呼ばれる年齢を超えてもなお、第一線で活躍する超人的な選手も存在します。

そこで今回はプロ野球ファン100人を対象に「40代で活躍したプロ野球選手といえば?」というアンケートを実施!その結果をランキング形式で発表します。

なお、「活躍」の定義は数字や実績ではなく、投票者に委ねていますので、投票理由は多岐にわたります

果たして、「40代で活躍した選手ランキング」でトップに輝いたのは一体誰なのか?

さっそく、ランキング結果を見てみましょう!

【第3位】イチロー、門田博光(6票)

日米をまたにかけて活躍した“レジェンド”イチロー選手と、南海ホークス、オリックス・ブレーブス、福岡ダイエーホークスで活躍した“不惑の大砲”門田博光選手が同数で3位にランクイン。

イチロー

1973年10月22日生まれのイチロー選手は、2019年、45歳で現役を引退するまで、日米通算28年間もの長きにわたってプレーしました。40歳で開幕を迎えた2014年には名門ニューヨーク・ヤンキースでプレー。143試合に出場して打率.284、1本塁打、22盗塁をマークしています。翌年、41歳でマイアミ・マーリンズへと移籍してからも3年間はレギュラーとしてプレーしましたが、正直“全盛期”と比較すると数字自体が落ちていたのは確かです。

それでも、多くのファンが「40代で活躍した」と感じる理由は、年齢を重ねてもストイックな姿勢を崩さず、過酷なメジャーの舞台でプレーを続けたからではないでしょうか。毎日の食事管理、トレーニング、試合前のルーティンなどを決して崩さず。20代のころから体型が一切変わらなかったのは有名な話です。

年齢とともにもっとも“衰える”といわれるスピード面では、40代を迎えて以降も2016シーズンまで10盗塁以上を記録。現役を引退する最後の最後まで、ファンの目に“変わらないイチロー”を見せつけてくれたことが、ランクインの理由かもしれません。

若い時期からの活躍はさることながら、40代以降も選手として躍動し続けた。引退後の野球に対する姿勢も素晴らしく、生涯現役という言葉がふさわしいと思うので(54歳・女性)
安打製造機とも言われていてヒットをたくさん打って、守備も当時はメジャーの1、2位を争うほどの強肩の持ち主でした。少年野球の憧れの選手でした。(30歳・男性)

門田博光

同率3位の門田博光選手は、イチロー選手とは真逆の「パワーヒッター型」の選手として通算567本塁打をマークしたスラッガーです。

特に30代後半から“全盛期”と呼んでいいほどの結果を残し、40歳で迎えた1988年にはシーズン130試合フル出場を果たすだけでなく、打率.311、44本塁打、125打点で、本塁打&打点の二冠を獲得。以降も衰え知らずの打撃を見せ、41歳で33本塁打、42歳で31本塁打と3年連続30本塁打以上を記録し、「不惑の大砲」「中年の星」と呼ばれました。

ちなみに門田選手は身長170センチという小柄な選手で、高校時代は3年間で1本のホームランも記録していないことで知られています。それでも、「誰よりも遠くに飛ばしたい」という思いから猛練習に励み、結果としてプロでホームラン王を獲得するまでになった“努力の人”。そんな姿勢もまた、多くのファンの脳裏に焼き付いていることでしょう。

自分は巨人ファンなのでパ・リーグはほとんど見てなかったのですが「不惑の大砲」というキャッチフレーズはあまりにも有名で不惑という言葉を門田博光さんのお陰で知りました。(53歳・男性)
40歳のシーズンで本塁打と打点の2冠を達成したことに加え、MVPにも選出された唯一無二の選手であったためです。(41歳・男性)

【第2位】和田毅(21票)

第2位は福岡ソフトバンクホークスで今季も現役を続ける和田毅投手

奇しくも背番号と同じ“21”票を集めてのランクインとなりました。和田投手は1981年2月21日生まれで、今年43歳を迎えます。

名選手がズラリと揃う1980年度生まれの“松坂世代”を代表する選手として知られていますが、2024年時点で現役を続けている松坂世代は和田投手ただ一人。

大ベテランと言っていい年齢ですが、先発投手としての安定感は今なお健在です。近年は身体への負担を考え、先発登板の間隔を空けるケースも増えましたが、それでも40歳シーズンからの3年間で5勝、7勝、8勝とコンスタントに勝ち星を稼いでいます。ちなみに、昨季のシーズン8勝は分厚い投手層を誇るソフトバンクの中でもチーム2位の数字。

小久保裕紀新監督からも、早々に2024年の開幕ローテーション入りを確約されています。そんな和田選手ですが、日米通算163勝に代表される実績はもちろん、人格者としても知られ、近年では若手に愛のある檄を飛ばしたり、球団に選手を代表して意見を述べるなど、グラウンド内外で多くの選手から尊敬を集めています。その輪は他球団の若手選手にも広がり、今オフの自主トレには和田選手を慕って実に16人もの選手が参加。43歳で迎える2024年も、活躍を期待したい選手です。

このお年で安定した成績を残している和田選手はソフトバンクファンでない私でも凄いと思う。(49歳男性)
42歳なのにいまだ現役でソフトバンクの先発の中心的な選手なので。見た目も若いですが、食事やトレーニングなど色んな事を誠実に頑張っているので、素晴らしい選手だと思います。(47歳女性)
40歳になってもローテーションの一角として毎年10勝近くまで勝ち星を挙げているのは凄い(31歳男性)
最後の松坂世代として今でも現役で頑張っている。和田が先発の日は安心出来る。(31歳女性)

【第1位】山本昌(39票)

全体の4割近い票を集めて1位に輝いたのは、中日ドラゴンズでプレーした山本昌投手。1984年のプロ入りから2015年の現役引退まで、実に32年間をプロ野球選手として過ごし、実働29年間はプロ野球史上最長タイ記録。

1965年8月11日生まれの山本投手は、20代のころから中日のエースとして活躍し、プロ通算219勝をマーク。中でもファンの脳裏に焼き付いているのが、40代を過ぎても現役を貫き通した“鉄人ぶり”でした。

40歳で開幕を迎えた2006年にはシーズン11勝7敗と2ケタ勝利をマークし、規定投球回にも到達。さらには同年9月16日の阪神戦で、41歳1カ月5日という史上最年長でノーヒットノーランを達成。40歳を越えてなお、プロの世界で一流の結果を残しました。

山本投手の凄さはこれだけでは終わりません。42歳で開幕を迎えた2008年には23試合に登板して11勝。40代で二度目の2ケタ勝利を挙げ、衰えぬ技術とタフネスぶりを発揮。以降は登板数こそ限られるシーズンが続きましたが、それでも黙々と投げ続け、47歳で迎えた2013年には16試合に先発して5勝。

現役を引退した2015年のシーズン中には50歳を迎え、現役ラスト登板となった10月7日の広島戦で記録した「50歳57日」はプロ野球史上最年長の試合出場、登板、先発試合の記録となっています。

また、この試合だけでなく、最年長勝利、奪三振、完封といった多くの最年長記録を保持しており、ピッチャーながら2013年に放った48歳0カ月でのヒットはセ・リーグ最年長安打記録にもなっています。

不惑の40歳どころか50歳まで現役でプレーを続けた山本投手。ランキング1位も納得の結果と言えるのではないでしょうか。

40歳を過ぎても活躍していてすごいという印象の強い選手ですが、40歳を越えてからも、ノーヒットノーランを達成していてきちんとそういった記録を残してある点も素晴らしいととても感じます。(51歳女性)
40歳を超えて一軍で投げるだけでもすごいのに、ノーヒットノーランまでやってのけた!すごすぎる!(43歳男性)
若い時から知っていましたが、年を取っても球威が落ちる事なく、常に第一線で活躍していた。(55歳男性)
40歳を過ぎても先発ローテを守った鉄人です。41歳でノーヒットノーランは凄すぎ。(61歳男性)
40代を通り越して50歳まで活躍したのが山本昌です。スクリューボールを駆使して32年間投げ続けました。(66歳男性)

4位以下の選手とコメント

落合博満(5票)

バッティング技術の高さで全然歳を感じさせない技術を見させてもらいました。(49歳男性)

石川雅規(4票)

40歳を越えても変化球を低めに集めて、打者のタイミングを外す投球は健在だからです。(33歳男性)

金本知憲(4票)

鉄人と言われるほど体が強くて連続フルイニング出場の世界記録を持っていて安打数も優秀な成績で本当にすごい選手であったと思う。(42歳男性)

結果はこちら

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1位の山本投手、2位の和田投手の2選手で半数以上を集めた当ランキングですが、5位以下も落合博満選手、石川雅規選手、金本知憲選手といったプロ野球の歴史に名を残すレジェンドがランクイン。特に石川投手は現役最年長選手で、2位の和田選手の1学年上。167センチという小柄な体躯ながらプロ1年目から22年連続勝利をマークし、昨シーズン終了時点で通算185勝と200勝にあと15勝と迫っています。44歳となった今季、目標と公言する200勝にどこまで迫れるかも要注目です。

プロ野球界には毎年、新たなニュースターが誕生しています。その一方で、年齢を重ねても衰えることなく、ファンに希望を与え続けるベテラン選手の存在も欠かせません。今季はぜひ、そんな「ベテランの輝き」を見せる選手たちにも注目してみてください。


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
調査実施日:2023年12月26日
調査対象:全国の20代~60代
有効回答数:100

※記載している回答は原文ママ

※2024年1月29日時点での情報です。記事内の画像はイメージです。

※現在現役・引退をした選手に関わらず敬称は「選手」で統一しています。

※サムネイル写真出典:PIXTA

※参考:一般社団法人日本野球機構「2022年戦力外/現役引退選手の進路調査結果」

文・花田雪(Kiyomu Hanada)
1983年、神奈川県生まれ。編集プロダクション勤務を経て、2015年に独立。ライター、編集者として年間50人以上のアスリート・著名人にインタビューを行い、野球を中心に大相撲、サッカー、バスケットボール、ラグビーなど、さまざまなジャンルのスポーツ媒体で編集・執筆。著書に『あのプロ野球選手の少年時代』(宝島社)『オリックス・バファローズはいかに強くなったのか』(日本文芸社)がある。

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