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大人が意外と間違える数学「–2²+(–3)²」→13じゃないよ〜!

  • 2023.11.21
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中学1年生の数学では、まず初めに「負の数(マイナスの数)」を習います。

マイナスの数は気温など日常生活でも使う考え方なので、中学生になる前から知っているという子どもは少なくありません。

しかし、計算となると注意しなければいけない点が多くあり、簡単だと思っていたけど間違えてしまったということが多々あります。

それは大人も同様です。中学校の計算問題なんて簡単と思っていても意外と忘れていることがあります。

 

今回は、多くの人が間違えるマイナスと指数の計算に挑戦してみましょう。

問題

次の計算をしなさい。
–2²+(–3)²

計算の順序は皆さんご存知の通りです。まずは指数(2乗)の計算をし、その後たし算です。

しかし、それを分かっていても間違えてしまうのがこの問題。

+13、–13、–5などがよくある誤答例です。答えがこれらになっていたら間違いですよ!

 

さて、今回の問題の答えは「+5」です。

解説

今回の間違いのポイントは「指数の計算の際のプラス・マイナス」です。途中でプラス・マイナスを間違えてしまい、答えが違うというのが非常によくあります。

例えば、–2²と(–2)²は計算結果が違います。何が違うか分かるでしょうか。

カッコがついているかどうかですが、実は2乗がどこにかかっているのかが違うのです。

「–2²」の方は、2の2乗にマイナスがついています。2の2乗は2×2=4なので、–4ということになりますね。

一方「(–2)²」の方は(–2)とカッコがついていて、その外に2乗があるので、(ー2)を2回かけ算しているという意味です。

(ー2)×(ー2)=+4ということになります。

–2²
=–2×2
=–4
(–2)²
=(–2)×(–2)
=4

計算式は似ていますが、計算結果はプラス・マイナスの異なるものになりました。

カッコがあるかないかで、2乗がどこにかかってくるかが変わるんですね。

 

では、これに注意して、今回の問題を確認してみましょう。

–2²+(–3)²
=–2×2+(–3)×(–3)
=–4+(+9)
=5

このカッコがあるかないかによって、計算が異なるのはよく間違えるポイントです。

まとめ

ただの計算と思っても、マイナスの数が入ってくるだけで難易度が高くなってしまいます。

カッコがあるかないかという細かな違いによる計算の違いを理解していなければ、きちんと正答することができません。

忘れていた方は、ぜひこの機会に学び直しをしてみましょう。


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。