高級クリスタル店でバッグを購入した親子　“まさかの返品理由”に「お客様の要望では？」

バッグやスマホケース・キーホルダーなどに、自分のイニシャルをデザインしている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、イニシャルにまつわるモヤモヤとしたクレームについてご紹介します。

50代の女性が、お客様から八つ当たりのクレームを受けたエピソードについて教えてくれました。

私は以前、クリスタルの小物を販売する仕事をしていたことがあります。

そのお店ではトートバッグやクマのぬいぐるみなどの小物に、キラキラとしたクリスタルを飾り付けたアイテムを取り扱っており、販売しているこちら側もテンションが上がるほど魅力的な商品ばかりでした。

そんなある日、ご家族でお客様が来店しました。色々な商品を見て回るなかで、イニシャル入りのバッグを手に取ると「バッグがキレイで素敵ね」と、とても気に入ってくださったご様子。

そして娘さんが「シルバーとゴールドで迷う～」と言うと、お父様がサラリと「両方買えば？」と言うではありませんか。なんと贅沢な言葉…！

そこで私がイニシャルを聞いてみたところ「名前を教えたくないから頭文字だけね、Ｙだよ」と返答が。

「ん？それがイニシャルでは？」と思ったものの特にツッコミはせず、お客様が言った通り「Ｙ」デザインのシルバーとゴールドをそれぞれ1つずつ出し、計2個のバッグを購入していただきました。

すると後日、そのお客様が再びお店にやってきました。理由はバッグの返品です。

「あなたのせいでイニシャルを間違えたじゃない！」

と言われ、私は目がキョトン。

とりあえずお詫びをしたうえで、話をよく聞いてみると、「Y」というイニシャルは名前ではなく、姓の頭文字だということでした。

え！？お客様の要望でイニシャルを「Y」としたのでは！！

と心のなかで思いましたが、黙って返品手続きをいたしました。今思い出しても、モヤモヤとした気持ちになる出来事です。

イニシャルとは、姓名をローマ字で表記した時の頭文字を指します。

英語圏の人が名前を「名→姓」の順で書くのを日本も倣っているため、一文字だけのイニシャルなら、名前の頭文字を使う人が多いのではないでしょうか。

しかし日本政府の決定により、2020年1月からはパスポートなどの公文書に日本人の名前を記載する場合は「姓→名」の順にすることとなりました。つまり日本人の場合は、姓の頭文字がイニシャルということになるわけです。

ただし、これはあくまで公文書に使う時の話なので、日常で使うバッグのイニシャルなどは好きな文字を使えばOK。

今回の返品騒動のようなことが起こらないように、どの文字を使いたいのか、お店側とお客側でしっかり確認することが大切ですね。

編集：TRILLニュース

提供：半年間クリスタル店スタッフとして勤務/50代女性

※この記事では媒体で募集し集めた体験談を掲載しています
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