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注文品だけでなく国を背負う気持ちで届けた、元フードデリバリー配達員が“緊張した配達先”とは

  • 2023.6.17
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画像:mapo_japan/shutterstock.com

店舗に行かなくても、自分が今いる場所で美味しい食事がいただけるフードデリバリー。自宅だけではなく、職場やホテルに届けてもらうことも可能で、とっても便利ですよね。

配達員は、「え、こんなところに!?」という場所に商品をお届けすることもあるんです。そこで今回は、元フードデリバリー配達員が体験した最も“緊張した配達”のエピソードをご紹介いたします。


フードデリバリーの配達員をしていた頃、とても緊張する注文がありました。

ある日、都市部のエリアで配達をしていると、配達アプリに注文が。依頼先は回らないタイプのお寿司屋さんでした。一枚板のカウンターが目を引くモダンな佇まい。裏口で木箱が入った紙袋を2つ受け取ると、板前さんにとても良い声で「行ってらっしゃいまし!」と言われました。なんだかとても緊張してきました。

配達先を確認すると、衝撃。とある国の「駐日大使館」でした。そのとき私は、人生で初めて“国を背負うプレッシャー”を感じました(笑)

お寿司が傾かないように、背筋をピーンと伸ばしながら自転車を走らせました。そして、堅牢な塀で仕切られた大きな建物の入り口に到着。2人の警備員さんにボディチェックと金属探知機による荷物チェックを受けました。緊張感はマックスです。

「どうぞ」と通された先は、意外にも普通の高級マンションのような光景でした。いよいよ受け渡しです。このとき私は、なぜか”日本のおもてなしの心”を見せねば!という気持ちだったので「お待たせしました」の一言が先ほどの板前さんのような声になってしまいましたが、配達員の私が日本の外交に貢献した瞬間でした。


荘厳な雰囲気漂う大使館に配達…。考えただけでも緊張してしまいますよね。大使館の方たちが「寿司」をデリバリーして食べるほど気に入ってくださっているのだと思うと、日本人としてなんだか嬉しい気持ちになりますね。

普段は自宅での配達が多いのではないかと思いますが、時には意外なスポットへの配達にヒットする場合もあるんですね。


編集:TRILLニュース編集部

提供:元フードデリバリー配達員・20代男性(約2年間・4,500件以上の配達経験)

※この記事では媒体で募集し集めた体験談を掲載しています。