どうしても避けられない、地震や津波などの自然災害。「運転中に大地震に遭遇した」ーそんな時、どうすればいいのでしょうか?
そこで今回は、JAF東京支部 広報担当 大江さんに取材!運転中に災害に遭ったときの対処法、そして災害時のJAFの救援活動についてうかがいました。
高速道路を走行中に災害に遭遇した場合の対処法
--高速道路を走行中に、地震や津波が起こったら、具体的にどう行動すればいいのでしょうか?
大江さん:ゆっくりとスピードを落とし、できるだけ安全な方法で道路の左側に車を寄せ、停止させてください。周囲の状況を確認しながら、ハザードランプを点滅させるなどして、注意喚起をしましょう。
車を置いて避難する場合は、緊急車両などの通行の妨げになるので、キーは付けたまま避難するようにしてください。津波警報などが発令された場合は、いち早く海岸から離れ、可能な限り高い場所に避難することが大切です。
また警察や道路管理者などに連絡しておきましょう。ただ災害発生時は問い合わせが急増しすぐ連絡が取れない可能性もあります。その際は焦らず速やかに、ご自身の身の安全を確保するようにしてください。
JAFは災害時にどんな活動をしているの?
--なるほど、車両を置いて避難するときはキーをつけたままにするんですね。確かに大きな災害が起こった後、ニュースなどで被災車両を移動させている様子を目にしたことがあります。
JAFでは災害時、具体的にどのような活動をしているのでしょうか。
大江さん:地震や台風などの被災地におもむき、災害救援活動を行っています。
全国のロードサービス隊員の中から技術力・運転操作技量・忍耐力・協調性にすぐれた経験豊富な隊員が、「JAFロードサービス特別支援隊」として現地に派遣されます。
警察や自治体と連携して、道路をふさぐ被災車両の排除にあたるなど、道路交通の迅速な回復に努め、被災地全体の復旧に尽力しています。
--こうした活動の一環だったのですね。過去の活動をもう少し具体的にお伺いしてもいいでしょうか?
大江さん:実際に2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震、2019年の台風19号およびその後の大雨被災地に支援隊を派遣しています。
また被災地だけでなく、2008年の北海道洞爺湖サミットといった国家的重要行事にも同支援隊を派遣しています。日頃から訓練を重ね、有事の出動に備えているんですよ。
--ありがとうございました!私たちの交通安全はみなさんの活動に支えられているんですね。
災害時こそ、落ち着いて冷静に
走行中に地震や津波などの災害に遭った場合は、冷静に注意喚起をして素早く避難することが重要です。
実際に危険が迫ったら、何をしたらよいのかがわからず、パニックに陥ってしまうかもしれませんが、そんな時こそ冷静な対応が必要です。
まずは焦らず速やかに自分の安全を確保するようにしてくださいね。
今回取材したのは…
一般社団法人 日本自動車連盟 東京支部 広報担当
大江泉葉 さん
※記事内のイラストはイメージです。
編集:吉田穂菜美(TRILLニュース)イラスト:わんわん(Instagram)