1. トップ
  2. メーカーがぶっちゃけ回答!「高いルンバ」と「安いルンバ」の“決定的な違い”とは

メーカーがぶっちゃけ回答!「高いルンバ」と「安いルンバ」の“決定的な違い”とは

  • 2023.4.13
undefined
写真提供:アイロボットジャパン

こんにちは、生活家電が大好きなライターの柴野です。

「ルンバ」に代表されるロボット掃除機ですが、比較的お手頃な価格のものから高級なものまでさまざまあり、いったい両者にどのような違いがあるの?と疑問に思われている方も多いでしょう。

そこで今回はロボット掃除機の、消費者が気になる“価格の謎”に迫ります。

ロボット掃除機の高い・安いは何が違う?

undefined
出典:Frederic Muller/Shutterstock.com

ロボット掃除機の代表的存在である「ルンバシリーズ」の各モデルを取り扱うAmazonでは、3万円台のエントリーモデルから約13万円の上位モデル(※2023年4月5日時点)まで製品によってかなり実勢価格に違いが見られます。

両者において、いったいどのような機能の違いからここまでの価格差が生まれているのでしょうか?

そこで今回はルンバを製造・販売するアイロボットジャパンのシニアコミュニケーションマネージャーの村田佳代さん(以下 村田さん)に直接お話を伺いました!

購入を検討しているけれど、数あるモデルから結局どれを選べばいいかわからない、という方はぜひ参考にしてみてください。

エントリーモデルと上位モデルに共通する基本性能をチェック!

undefined
写真提供:アイロボットジャパン

そこでまずは、2023年4月現在販売されている全モデルに共通する機能や基本性能を見てみましょう。

■ エントリーモデル(「ルンバ i2」)と上位モデル(「ルンバ j7+」)の共通性能

アプリ機能 1.季節やライフスタイルに合わせた清掃提案
2.清掃方法のお気に入り登録
3.Googleアシスタント、Amazon Alexa、Siriショートカットなど音声アシスタント対応
4.スケジュール設定
5.チャイルド/ペットロック
6.清掃開始/終了
アプリ機能 1.吸引力が約10倍(AeroVac搭載のルンバ 600シリーズとのカーペット上での比較。アイロボットジャパン調べ)
2.規則正しいパターンで清掃
3.汚れた場所を集中的に清掃
4.ゴムブラシ
5.ブラーバと連携

 上記の表でわかる通り、意外なことに

「基本的な“吸引力”は、エントリーモデル(「ルンバ i2 」)と上位モデル(「ルンバ j7+」)に違いはありません」(村田さん)

とのこと。

「両者においてはモーター機構やヘッド部は各モデルで同じ構造をしているため、上位モデルの方が吸引力が高いということはありません。清掃できる床の種類や、フル充電時の稼働時間も全く同じです」(村田さん)

スマホアプリとの連携についても、一部の機能を除けば使用することが可能です。

つまり、購入を検討する際には、以下に紹介する上位モデルにしかない性能が必要かどうかがポイントとなるということになります。

上位モデルの最大の魅力「クリーンベース」に注目!

undefined
上位モデルの「ルンバ j7+」(TRILLニュース撮影)

では、エントリーモデルにはない、上位モデルにある機能についてを見てみましょう。

上位モデル(「ルンバ j7+」)だけにある主な性能
※エントリーモデル(「ルンバ i2」)と比較した場合

・5部屋以上を清掃対応
・必要な分だけ効率的に充電する(スマート充電)
・自動ごみ収集機(クリーンベース)が付属
・障害物を認識して回避
・部分清掃する/清掃禁止エリアを設定する
・部屋を指定して清掃する

「エントリーモデルと上位モデルの大きな違いは、本体に自動ごみ収集機(クリーンベース)が付属しているという点。そして、障害物を見つけると自動的に回避するといった、自動走行中のAI学習機能です」(村田さん)

undefined
「クリーンベース」のイメージ(画像提供:アイロボットジャパン)

この2点により、回収したごみを取り出して捨てる頻度が大幅に減る上、事前に床を片付けておく手間を省くことができます。これは購入を検討している方にとって大きな判断基準になりそうです。

ちなみにルンバの製品は「j7+」や「i5+」など、製品名に「+」が付いているものがクリーンベースを搭載している目印となります。

undefined
清掃を終え、クリーンベースに戻ったルンバ本体のゴミはクリーンベースへ吸い上げられます(TRILLニュース撮影)

さらに、上位モデルの「ルンバ コンボ j7+」は掃除に加え床拭き機能を備えた2in1で、水拭きまで行ってくれるので、家の中を一層きれいに保つことができそうです。

undefined
床拭き用のパットを搭載した「ルンバ コンボ j7+」の背面(写真提供:アイロボットジャパン)

スマホアプリと連携して利用できる機能の数も、エントリーモデルより格段に多くなっていて、ユーザーの生活スタイルやニーズに合わせたカスタマイズが可能です。

なお、ルンバシリーズはエントリーモデル(「ルンバ i2」)と自動ごみ収集機のセット販売をしているほか、自動ごみ収集機だけを別売で購入することもできます。

また、「清掃力」を重視するならルンバ史上最大の吸引力と最高の清掃力を誇る、最上位モデルの「ルンバ s9+」(実績価格:約18万7000円)がおすすめです。

価格と機能のバランスを考えて自分に合う一台を選びましょう

undefined
出典:metamorworks/Shutterstock.com

今回は、ロボット掃除機の価格による機能差をお伺いしました。

エントリーモデルと最上位モデルを比較して、吸引力や清掃できる床の種類、フル充電時の稼働時間は変わらないものの、最上位モデルだけに搭載されている便利な機能も多数あります。

本記事を参考に、自分に合った機能と価格面のバランスを考慮して、どの価格帯のロボット掃除機を導入するのが良いかぜひ検討してみてくださいね。



取材協力:村田 佳代(むらた かよ)さん
米ゴルフブランドや仏自動車メーカーのPRを経て2018年アイロボットジャパン入社。社内外に製品やブランドの“ワクワク”を伝える伝道師。ルンバ歴は15年と長く、現在は床拭きロボットブラーバを含め5台を狭い自宅で駆使している。

ライター:柴野 聰(しばの そう)
DIYライター。1978年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリー転向。多くのDIY実用書の制作に携わる。現在、築50年の木造戸建てをDIYでセルフリノベーションしながら生活する。


撮影:fort
※記事内の画像はイメージを含みます。