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絶対やめて!【ロボット掃除機】の寿命を縮めるNGな使い方とは?メーカーに聞いてみた

  • 2023.4.14
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写真提供:アイロボットジャパン

こんにちは、生活家電が大好きなライターの柴野です。

突然ですが、みなさんはロボット掃除機を使っていますか?

「ルンバ」に代表されるロボット掃除機が私たちの生活に浸透して久しい昨今。実際に利用している方からは「もうロボット掃除機なしの生活は考えられない」という声も聞かれます。

また、新生活を迎えこれまでのキャニスター型掃除機やスティック掃除機からロボット掃除機への“乗り換え”を検討している方も多いのではないでしょうか?

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(左)キャニスター型掃除機 ※出典:Valentin Valkov/Shutterstock.com(右)スティック型掃除機 ※出典:Tatiana Popova/Shutterstock.com

外出先などからアプリを操作し自動で掃除をしてくれるというとっても便利なロボット掃除機ですが、誤った使い方をしてしまうと思わぬ故障を誘発し寿命を縮めてしまうことになります。

ロボット掃除機を長く“相棒”としてい続けてもらうためには、NGの使い方をしっかりと理解したうえで使っていくことがとても重要なのです。

そこで今回は「ルンバ」を製造・販売するアイロボットジャパンのシニアコミュニケーションマネージャーの村田佳代さん(以下、村田さん)に、ロボット掃除機の注意すべき使い方を伺いました。

いきなり結論!ロボット掃除機の最大の敵は「水」でした

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TRILLニュース撮影

「ロボット掃除機の故障原因として、もっとも多いのはモーター部への浸水です」(村田さん)

精密機器であるロボット掃除機には、水は厳禁。飲み物など、液体がこぼれたままの床の上でロボット掃除機を走行させることは絶対に避けなければなりません。

ペットの水飲み場などがある場合は特に注意が必要です。また、開放した窓から雨水が吹き込んできたり、花びんが風で倒れたりと、不測の事態が起こることもあり得ます。出かける際には窓を閉める、安定した形の花びんを使用するなど、あらかじめ対策を講じておくとよいでしょう。

2階などからロボットが階段を落下してしまうケースも

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イラスト作成:TRILLニュース

ロボット掃除機の性能が向上したことで、最近の機種では、段差を回避する機能が付いていることも多く、以前よりも落下事故は少なくなる傾向にあります。

ですが、機種や稼働状況によっては、ロボットが段差を認識できず誤って落ちてしまうことも十分に考えられます。特に、白い床では、センサーが高さの違いを識別することが難しいため、落下事故が発生しやすくなるので注意しましょう。

「高い段差や階段付近を『進入禁止エリア』に設定するなど、ロボット掃除機の学習機能を使うか、専用の『バーチャルウォール』(赤外線により見えない壁を設置する機器)※ を使用するなどの対策を講じてください」(村田さん)

※一部のモデルに対応。対応モデルは公式サイトを参照

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ルンバでは『進入禁止エリア』を設定でき、アプリから操作が可能です。(画像はアイロボットジャパンHPより)

貴金属などの誤吸引には、くれぐれも要注意!

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TRILLニュース撮影

「ロボット掃除機にまつわるトラブルで多いのが、アクセサリーなどを誤って吸い込んでしまう事故です。特に、床に落としたピアスなどは吸い込んだまま気付かずにごみといっしょに捨ててしまうこともあります。たとえ誤吸引に気付いて取り出せても、大切な貴金属にキズが付いてしまうかもしれません。くれぐれも注意してください」(村田さん)

アクセサリーに限らず、ロボット掃除機を使用する場合は、床にモノを置く生活スタイルは改めたほうがよさそうです。

定期的なメンテナンスもお忘れなく!

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TRILLニュース撮影

「ロボット掃除機の性能を十分に発揮させるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません」(村田さん)

ルンバの場合、次のようなお手入れを定期的に行う必要があります。

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TRILLニュース撮影

ブラシに付着したごみや、絡みついた髪の毛を取り除きましょう。放置すると、吸引性能が低下するだけでなく、本体の寿命も短くなるおそれがあります。

本体のダスト容器を取り外して溜まったごみを捨て、フィルター部のほこりを清掃しましょう。

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ダスト容器は水洗いできるので清潔を保てます!(写真提供:アイロボットジャパン)

サイドブラシや吸引口にあるメインのブラシには髪の毛や糸くずがからまりやすいので、取り外して汚れを取り除いてください。

また、センサー周辺が汚れている場合は、乾いた布巾などできれいに拭き掃除をしてください。

充電は「しっぱなし」が正解

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TRILLニュース撮影

ロボット掃除機は内蔵バッテリーで稼働します。各社、製品ごとに「ニッケル水素電池」「リチウムイオン電池」など、方式の違うバッテリーを採用しています。

バッテリーには寿命があります。製品により多少の差はありますが、バッテリーの寿命は3〜4年ほどです。満タンにしてもすぐに電池切れになってしまう場合は、バッテリーが寿命を迎えていると考えられるので、新品と交換してください。

なお、ルンバ本体のバッテリー残量が空の状態のままで放置すると、過放電が起きてバッテリーの寿命が短くなることがあります。何らかの理由でロボットが充電場所に戻れない場合は、速やかに元の位置に戻して充電を行ってください。

ロボット掃除機のバッテリーは常時フル充電しておくのが基本です。ニッケル水素電池では特に、全て使い切ってから充電を行わなければ寿命が短くなるとされていますが、最近の機種には最適な充電サイクルを実現する機能があるため、特に神経質になる必要はありません。

「残量ゼロの状態から充電させると余分に電気代が掛かってしまう場合もあるので、バッテリーの管理はロボット自身に任せておけば安心です」(村田さん)

ロボット掃除機の正しい使い方を理解して使用しましょう

本記事では、ロボット掃除機のやってはいけない使い方をご紹介しました。

上記のようなNGポイントを頭に置いた上で、1年でも長く付き合えるように使用してみてください。



取材協力:村田 佳代(むらた かよ)さん
米ゴルフブランドや仏自動車メーカーのPRを経て2018年アイロボットジャパン入社。社内外に製品やブランドの“ワクワク”を伝える伝道師。ルンバ歴は15年と長く、現在は床拭きロボットブラーバを含め5台を狭い自宅で駆使している。

ライター:柴野 聰(しばの そう)
DIYライター。1978年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリー転向。多くのDIY実用書の制作に携わる。現在、築50年の木造戸建てをDIYでセルフリノベーションしながら生活する。


撮影:fort
記事中イラスト:たま(TRILLニュース)