「スーツのお手入れ、大丈夫？」長持ちさせるコツ、教えます！《スーツのプロが解説》

仕事着として着用する機会の多い、スーツ。毎日のように着るものだからこそ、クリーニングに出すタイミングが難しいという方も多いはず。自宅での正しい保管方法やお手入れ方法を知っておくと、スーツを長持ちさせるのに役立つかもしれません。

今回は、THE SUIT COMPANYの商品部でメンズを担当されている佐藤さんに、「正しいスーツのお手入れ方法」についてお聞きしました。毎日のお手入れ方法から、汚れてしまった時の対処法まで、幅広く伺ったので、ぜひチェックしてみてください。

自宅でできるスーツのお手入れ方法

まず大切なのは、1着を連続で着用しないこと。佐藤さんがおすすめするのは、1度着用したら2日休ませるサイクル。そうするだけでも傷みの程度って変わってくるんだとか。なんでもそうだと思いますが、休ませる期間を設けないと、やっぱり傷むスピードって早くなってしまいやすいですよね。

それを踏まえたうえで行いたい日々のケアは、ブラッシング。馬毛や豚毛などのスーツ用ブラシで、ホコリや汚れを落とします。定期的にブラッシングしないと、汚れが蓄積し、傷みの原因に。

スーツのしまい方は、ジャケットとスーツを別々のハンガーにかけて保管するのがおすすめ。一つのハンガーにジャケットとパンツをかけてしまうと、パンツに湿気がたまり、傷んでしまうそう。パンツの保管には、クリップ付きのハンガーがおすすめ。パンツの裾をクリップで挟み、吊るす形で保管しておくと、自重でシワも伸びて、きれいな状態を保てるそうです。保管場所は、照明や日差しが当たらない、風通しのいい場所が最適とのこと。

汚れてしまった時の応急処置

出先でスーツに着色汚れが付いてしまった場合は、携帯用の染み抜きで対処しましょう。着色汚れは対処が早ければ早いほどよいとされているので、市販で売られている携帯用の染み抜きセットを持っておくと安心です。

ニオイについては、スチーマーの蒸気が効果的。ニオイと同時にシワも取れるので、一石二鳥です。自宅にスチーマーがない方は、市販の消臭スプレーでもよいそうですよ。

また、突然の雨に降られ、スーツが濡れてしまった場合は、タオルで軽く水分を拭き取り、風通しのいい場所で自然乾燥させましょう。ドライヤーで乾かそうとすると、熱で生地が傷んでしまう恐れがあります。

出先でジャケットを脱いだ時は…

出先でジャケットを脱いだ時は、半分に折りたたんで、手に持つ方も多いはず。ただ、表地を表にして畳んでしまうと、傷が付いた時のリカバリーができなくなってしまうそう。そのため、ジャケットを折りたたんで手に持つ場合は、裏地を表にして畳むのがベター。

カジュアルなセットアップなどであれば、シワになりずらいので、そのままかばんに入れても大丈夫とのこと。多少シワが付いても、スチーマーを使えば元通りになりますよ。

正しくお手入れして、スーツを長く愛用

大事なスーツを長持ちさせるためにも、お手入れに必要な道具は揃えておいたほうがよさそうですね。きれいな状態を保ちながら、スーツをスマートに着こなしましょう。

今回取材したのは…

佐藤 健吾さん
青山商事株式会社
TSC事業本部

 

※記事内の情報は取材時および記事執筆時点の情報です。価格変更や売り切れ、販売終了の可能性もございますので、ご了承くださいませ。

取材・撮影／雪か企画・ヒゲ企画 スタイリング監修／高橋 愛 イラスト： vaguely（Instagram / HP）編集／北山礼奈（TRILLニュース）