誰かの「為(ため)」に力になれたらとってもうれしいですよね。めぐりめぐって、いつかは自分が困ったときに助けてくれるなんてこともありそうです。
さて今回は、上記の「為」が2つ並んでいる「為為」をご紹介します。さて、いったいなんと読むのでしょうか?
「為為」の読み方!
思わず「ためため」と読みたくなった方も多いはず。しかし…残念ながら、不正解! 「行為(こうい)」や「為政(いせい)」などの言葉で使われているように「い」とも読みますが、読み方は「いい」でもないですよ。
しかし「ためため」に比べると、こちらはちょっと惜しいかもしれません。読み方は「○い○い」「○○」になります。空欄にはそれぞれ同じひらがなが入りますよ。
…それでは、正解を発表します。
正解は「しいしい」「すす」でした!
「為為」について
「為」は「物事を為す(なす)」という風にも使われますが、残念ながらこちらは全くかすりもせず。正解は「しいしい」「すす」と、ヒントなしにはちょっと読めない難易度だったかもしれません。
さて、それではこの言葉にはどのような意味があるのでしょうか?
しい‐しい【為為】〘副〙 (動詞「する」の連用形「し」を重ねた「しし」の変化したものから) その動作を何度も繰り返す意を、また、その動作を続けながら、別の動作を行なうことをあらわす。
す‐す【為為】〘連語〙 (動詞「す(為)」の終止形を重ねたもの) しながら。しつつ。
出典:『精選版 日本国語大辞典』小学館
動詞「する」の活用は未然形「せ」、連用形「し」、終止形「する」、連体形「する」、已然形「すれ」、命令形「せよ」。この中の連用形が2つ重なっているようです。「する」が繰り返されている…と覚えれば、意味やその成り立ちを紐づけて覚えやすいかもしれません。
今日ではあまり耳にしない言葉かもしれませんが、せっかくなので、この機会に頭の片隅にとどめておいてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
「為為」は「しいしい」「すす」と読みます。
よく知っている漢字も、組み合わさることで不思議な読み方をするケースがありますよ。今後もご紹介していきますので、ぜひお楽しみに!