靴が濡れてしまったとき、ドライヤーで乾かすのっていいの？悪いの？《自宅ケアの疑問やポイントをプロが解説》

2023.3.2

なんだか最近、靴の汚れやニオイが気になってきました。

特にお気に入りの靴や歩きやすい靴だと、毎日のようにはいたりしていて、汚れが目立ちやすいですよね。スニーカーでも革靴でも、お手入れが行き届いていると、細かいところまで気をつかえる方だな、という前向きな印象を与えられるかもしれません。

自宅でケアをするとき、「これって大丈夫なんだっけ？」「こういうときってどうすればいいの？」など疑問に感じることもありますよね。

そこで今回はミスターミニットの原田さんに、日ごろの靴のケアに感じる疑問について聞いてみました。自宅ケアのポイントと一緒にお答えいただきましたよ。

Q「靴って洗っていいの？」A「洗える素材と洗えない素材があるんです」

ふと気がついたら靴に汚れが…！自宅でケアしたいけど、靴って水で洗えるんだっけ…？

ーースニーカーのように、自宅で洗える靴は自宅でケアしたいのですが、洗うのに向いている素材、向いていない素材を教えてください。

「実は自宅で水洗いするっていうのは、なかなか難しいんです。スニーカーの生地も、洗えないことはありませんが、乾かすときに縮んでしまったり、ホワイトやベージュなどの淡い色のものだと、シミが広がってしまったり…。

もしするとしたら、水につけてじゃぶじゃぶ洗うというよりも、専用の洗剤や石鹸をしっかり泡立てて、その泡を布などにとって、汚れが気になるところに塗布し、軽く拭き取るように行うくらいです。

洗えない素材は合皮、エナメル、爬虫類の革などが挙げられます。」（原田さん）

Q「気になるニオイどうすればいいの？」A「除湿と乾燥をしっかり」

気に入っている靴って何回も繰り返しはいてしまいますよね。愛用しすぎて最近なんだかニオイが気になる…。

ーー汚れと同じくらい気になるのが、ニオイ。靴のニオイが気になる時にできるケア方法はありますか？

「そもそもニオイは、同じ靴を続けてはかないよう、ローテーションしてはくことが大切です。

1日はくだけでもかなり汗をかくので、それが蓄積されると菌にエサを与えてしまうことに。

何より靴は、除湿と乾燥をしっかりすることです。

湿気が良くないので、家に帰ったら木製のシューキーパーを入れてもらうと、湿気を吸って菌が繁殖するのを防いでくれますよ。はきジワを伸ばしたりもできるので、きれいに長く靴を楽しめます。」（原田さん）

Q「靴が濡れてしまったときドライヤーは使っていいの？」A「おすすめはできません」

今日は快晴だって言ってたのに、突然雨にふられてお気に入りの靴が濡れてしまった…なんて経験ありませんか？

「とにかく乾かさなければ！」とドライヤーを使う…これ、おすすめできません。

ーーどんなにお天気が良くても、突然の雨で大切な靴が濡れてしまうこともありますよね。そんな日に自宅に帰ってからやっておくといいケアはありますか？

「定番ですが、木製のシューキーパーを入れ、隙間にキッチンペーパーや新聞紙を詰めて、外気に触れるところに置いておくのが1番だと思います。湿気をなるべくとってあげて、壁に立てかけるようにすると、靴の裏も乾きやすいです。

ドライヤーで乾かすのはおすすめできません。形が変わったり、縮んでしまう恐れがあるためです。」（原田さん）

Q「白やベージュの靴をきれいに保つには？」A「防水スプレーや保湿クリームで定期的なケアを」

ーーでは最後に、白やベージュなどの汚れが目立ちやすい靴をきれいに保つ方法も教えてください。

「大前提として、汚さないようにしてあげることがやっぱり、大切です。

防水スプレーをかけておくこと、無色の保湿クリームで保湿しておくことによって、汚れをつきにくくすることができます。日ごろから靴磨きをしてあげることも、いいと思います。

薄い色だとクリームなどは油分が入っているので、シミになってしまうこともあるので、アイテムは慎重に選んでください。デリケート素材に特化したクリームも販売されているので、淡い色はそちらがおすすめです。

また、汚れたらその日のうちに汚れを除去してあげることも、重要だと思います。」（原田さん）

今回取材したのは…

原田僚平さん
ミニット・アジア・パシフィック株式会社
東日本店舗運営部

■「ミスターミニット」について
おかげさまで日本上陸50周年。
ベルギーで生まれ、靴修理・合かぎ作製からスタートした当社は、2022年秋で50周年を迎えました。
その他にバッグ修理、時計電池交換などのサービスを拡大し、創業以来約2億人のお客様にサービスをご利用いただいています。
ミスターミニットはこれからもお客様の「困った」に寄り添い、「ものを大切に使いたい」気持ちを大切に、修理サービスを提供いたします。

※記事内の情報は取材時および記事執筆時点の情報です。

筆者：北山礼奈／ライター
女性系メディアやプラットフォームを中心に活躍するフリーライター。女性ならではの切り口でジャンル問わず様々なコンテンツを編集および執筆している。趣味はSNSでの美容情報収集、スタバ通い、韓国ドラマ鑑賞。
撮影：fort 編集：TRILLニュース