今回ご紹介する地図記号は、私たちの身近にあるとある建物を表しています。
しかし、「え、どう考えても×(ばつ)にしか見えないけれど…」と困惑されている方もいらっしゃるかもしれません。
さて、いったいなにを意味しているのでしょうか…?
この地図記号の意味は?
「×(ばつ)」以外となると、アルファベットの「X(エックス)」を想像された方も多いかもしれません。
しかし、残念ながらこちらは地図記号! たしかによく似ていますが、全く違うものを意味しています。
ヒントをお伝えすると、この地図記号はなにかを交差させているところを表しているんだそう。そのなにかを推理できれば、答えにグッと近づくはずですよ…!
ちなみに、こちらを○で囲んだ地図記号は「警察署」になります。いかがでしょう、これでピンときた方も多いはず…!
それでは、正解を発表します。
正解は「交番」でした!
豆知識
交差させているなにかの正体は「警棒」です。「警棒」とは「警察官が携帯する棒。攻撃、また護身の具とするもの」のこと。
警察官の装備と言えば「拳銃」を想像される方も多いかもしれませんが、ほかにも「警察手帳」や「手錠」、「無線機」なども挙げられます。そして「警棒」も、その中の大切の道具の1つなんですよ。
ちなみに、「交番」と同様に、仕事で使う道具をモチーフにした地図記号はほかにもありますよ。
たとえば「消防署」です。今日では「消火器」や「消防車」などを想像されるかもしれませんが、こちらは江戸時代に使われていた「刺又(さすまた)」をモチーフにしているんだとか。また、「税務署」の地図記号は、計算に使っていた「そろばんの珠と軸の形」がモチーフになっているそうですよ。
私たちの身近なあの建物にも、もしかしたらユニークな地図記号が制定されているかもしれません。
参考:国土地理院公式ホームページ、小学館『精選版 日本国語大辞典』