【エアコン】「電気代、ムダしてるかも…！」掃除を『サボると損な理由』ダイキンに聞いてみた

12月もいよいよ終盤。「寒くなってきて、暖房を解禁した」という方も多いはず。みなさん、最後にエアコンを掃除したのがいつか覚えていますか？

今回お話をうかがったのは、ダイキン工業株式会社の由井明日香さん。

「エアコンを掃除する頻度やタイミングって？」
「放っておくと、なにか問題はあるの？」

など、気になる疑問に答えていただきました！

--夏は冷房をガンガン使用していたけれど、最近まで掃除もせずに、ずっとエアコンを放置していた…という方もいらっしゃると思います。
たとえばフィルターにホコリが溜まった状態で使用すると、具体的にどのような問題が生じてしまうのでしょうか？

由井さん：冷房時、3年間フィルター掃除していなかったエアコンを用いて消費電力を測定する実験をしてみました。

フィルターに3年分のホコリが溜まった状態と、フィルターを掃除した状態での消費電力量を比較すると、フィルターを掃除することでムダになっていた約50%の消費電力量を削減できました。その際に使用したエアコンの場合、1ヵ月あたり約800円の電気代を削減できたことになります。

--1ヵ月あたり約800円となると、年間を通して運転した場合は約1万円近くも電気代を削減できるんですね！

由井さん：また、エアコンは冷房時よりも暖房時の方が消費電力量が増える傾向にありますので、暖房時では冷房時以上の電気代節約効果があるかもしれません。

--なるほど、ますますエアコンは絶対に掃除するべきという思いが強くなりました…！

--それでは、具体的なエアコンを掃除する頻度について教えてください！

由井さん：エアコンを使用している間、フィルターは2週間ごとを目安に掃除してください。

上記で3年間フィルター掃除しなかった際の電気代のムダについてご紹介しましたが、1年間フィルターを掃除しなかった場合には約25%の電気代がムダになってしまうこともあります。

--1年間でもかなり電気代にムダが生じてしまうんですね。ちなみに、エアコンは精密機器ですし、素人ではどうしても掃除できる場所が限られるように思われます。
仮に清掃業者に依頼するならば、最適な時期はありますか？

由井さん：特に明確な時期はありませんが、室内機内部にある熱交換器と呼ばれる部品が汚れていたり、室内機から不快なニオイがしたりする場合は、エアコンの専門業者への掃除の依頼をおすすめします。

エアコンは高い場所に設置されていることも多く、なかなか掃除するのが面倒なものですよね。

しかし、ホコリを溜めてしまうとムダに電気代を払うことになるかもしれません。定期的に掃除して、快適に使用できる状態をキープしてみてはいかがでしょうか？

--夜は暖房を消し、布団にくるまってできるだけ電気代を節約…したいものですが、あまりに寒さが厳しいとなかなか上手くいきませんよね。
仮に使用する場合、睡眠時に最適な設定温度があれば教えてください。

由井さん：冬の睡眠時は、エアコンや加湿空気清浄機などを使って、室温20℃を目安に、湿度は40～60%になるような環境づくりを目指しましょう。

--ありがとうございます。ちなみに、睡眠時はどうしても暖房をつけっぱなしにすることになってしまうため、翌朝喉を痛めてしまうことがありますよね。
エアコンの設定や運転時間等で有効な対策方法はありますか？

由井さん：弊社が以前行った調査では、冬の睡眠時の困りごととして最も多かったのは男女ともに「のどの乾燥」でした。

節電を意識して睡眠時にはエアコンを使わない場合でも、加湿には気を配り、40～60%の湿度を保つことをおすすめします。

取材・執筆：松本陸杜／ライター
カルチャー系メディアを中心に活躍するフリーライター。ジャンル問わずさまざまなコンテンツを執筆している。なかでも食レポに関するワーディングに定評がある。週5日はコンビニに通う、コンビニ情報通。戦略を考えながら対戦するカードゲームが好き。