今回ご紹介する難読漢字はこちら! 「鉞」です。
「金偏」には「銀(ぎん)」や「銅(どう)」などよく使われる漢字もありますが、こちらは初めて見た方がほとんどかもしれません。
しかし、みなさんきっと1度は聞いたことがある道具を表しています。
さて、いったいなんと読むのでしょうか? なお、今回は読み仮名4文字で考えてみてくださいね。
「鉞」の読み方!
「鉞」の右側は、どことなく「成」にも似ていますよね。
しかし、残念ながらこの漢字の読み方は「せい」や「なり」ではありません!
手がかりがなにもない状態では、とてもじゃないけれど読めない…そのようにお考えの方もいらっしゃると思います。
それでは、ここでヒント!
先述したように、こちらは誰もが1度は聞いたことのある道具を表す漢字です。
「〇〇〇〇かついできんたろう…」なんてフレーズを、耳にしたことはありませんか?
…おそらく、ピンときた方も多いと思います。
そう、正解は「まさかり」でした!
「鉞」について
ヒントでお伝えしたフレーズは「まさかりかついできんたろう」。こちらは童謡「きんたろう」の一節になります。子どものころに歌ったことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ちなみに「きんたろう」は「坂田金時」の幼名で、漢字で「金太郎」と書きますよ。
ちなみに「鉞」には、誰もが聞いたことのある道具のほかに2つの意味があります。この機会に確認しておきましょう。
① 木を伐るのに用いる大形の斧(おの)。中古には兵器にも用いた。
② 歌舞伎の鬘の一つ。髷がまさかりの形をしているもの。市川家で用いる。
③ 紋所の名。①を図案化したもの。丸に違い鉞、三つ鉞などがある。
出典:『精選版 日本国語大辞典』小学館
「鉞」の形をしている「髷」だなんて、どのような姿かとても気になりますよね…!
なお、読み仮名4文字では「まさかり」と読みますが、2文字の場合「えつ」と読みます。こちらの意味も、辞書で確認してみましょう!
中国古代の青銅製まさかり。天子の親征の際の儀器。のちに天子が征討を命じる際に与える符信として用いた。
出典:『精選版 日本国語大辞典』小学館
日本のものではなく、中国にある特定の「まさかり」を表しているみたい。日常生活で活用する機会はあまりなさそうな知識ですが、せっかくなので頭の片隅にとどめておいてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
「鉞」は「まさかり」、そして「えつ」と読みます。
ぜひご家族やご友人にも、こちらの漢字のことを教えてあげてくださいね!