今回ご紹介する言葉は「於菟」です。
実はある動物のことを表しています。いったいどんな動物なのか、読み方と併せてぜひお考えください!
「於菟」の読み方!
動物と聞いて「菟」が「兎」に見えてきた、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は今回の「於菟」の場合では、「菟」「兎」と同じように「と」と読みます。
では、一方の「於」はどうでしょう。漢字自体を見かけたことがない、という方もいらっしゃるかもしれません。
ヒントを出すと、この漢字は「〜に於て」という形で使われることが多いです。「〜に関して」と同じような使い方をしますよ。
どうでしょう、答えの見当はつきましたか?
それでは、正解を発表します。
正解は「おと」でした。
「於菟」について
ヒントの「於て」は「おいて」と読みます。平仮名表記であれば、日頃から使っている方も多いのではないでしょうか。
さて、それでは意味の確認に移りましょう。冒頭で「於菟」はある動物のことと言いましたよね。ただ、実は「うさぎ」のことではありません。いったい他のどんな動物なんでしょうか。辞書で確かめてみましょう。
お‐と【於菟】〘名〙 「とら(虎)」または「ねこ(猫)」の異名。
出典:『精選版 日本国語大辞典』(小学館)
引用の通り「於菟」は「兎」ではなく、正反対の肉食獣「虎」や「猫」のこと。字面から予測することは困難な言葉かもしれません。
さて、この「於菟」を最初に見たときに、「兎」や「虎」「猫」でもない、別のある人物を思い浮かべた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その人物の名は「森於菟(もりおと)」。あの「森鴎外(もりおうがい)」の息子で、医者として解剖学の専門書や父との回想記を著しました。
この方をご存知であれば、簡単な問題だったかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたか?
「於菟」は「おと」と読みます。
「於菟」のように、字面と意味が全く違う難読漢字はまだまだたくさんございます。今後もご紹介させていただきますね!