お家で過ごす時間が増えた現代、「花のある生活」を送ってみたいと花屋さんでお気に入りの花を買ってきても、すぐ枯れてしまった…。なんて経験、みなさんも一度はあるのではないでしょうか。花は生き物。枯れゆくのを防ぐには環境を整えてあげることが何よりも大事です。
今回は、元生花店店員で花の魅力を伝えるイラストレーター・エリさんに、花を長持ちさせるポイントや、すぐ枯れてしまうNG行動について、教えていただきました。
生花を長持ちさせるポイントは?
花は気軽に楽しむもの。まずは生花を長持ちさせるポイントを2つご紹介。
1、花瓶の水は毎日取り替える
花のご飯といえば、花瓶の水。花瓶の水は時間と共に濁っていきます。1日1回、花瓶を洗い、水を取り替え、清潔に保ちましょう。
花瓶は時間が経つにつれてぬるぬるしてしまうので、食器同様、洗剤をつけたスポンジでしっかり洗うのがおすすめです。
2、茎は毎日1〜2cmほど切り落とす
花は茎先から水を吸い上げます。そのため、少し手間に感じるかもしれませんが、毎日ほんの少し茎先を切り落とし、水をきちんと吸い上げるられるよう、ケアしてあげましょう。
切り落とす長さは、1〜2cmほどでOKです。
「枯らさないようにしなきゃ!」などと意気込みすぎず、朝食後に食器を洗うついでで花瓶の水を取り替えてみたり、花瓶を洗ってみたり…。軽い気持ちでお手入れしてみましょう。気付いたら、習慣化されていますよ。
大きく分けて3種類!茎の切り分けのコツ
人間にもいろんな性格の人がいるように、花もさまざまな特性を持っています。その中でも茎は、花にとってご飯を得るための大切な場所。花によってその特徴が違い、その茎ごとにケアの仕方も変わってきます。
①茎の中が空洞の場合
ガーベラやダリア、カラーなどの茎を見るとわかりやすいです。例えるならば、紙ストローのよう。水に浸すとすぐふにゃふにゃになってしまいます。
なので、茎はまっすぐ切り、花瓶の水は少なめにするのが長持ちのコツです。
②茎が硬い場合
茎は硬いほど水が吸いにくいものです。バラやシャクヤク、ランなどがその代表格。
硬い場合は斜めに切り、水に触れる面積を増やして吸いやすくしましょう。花瓶の水は半分くらい。
③枝や木の場合
これまた、水をかなり吸いにくい素材です。ミモザやドウダンツツジ、スモークツリーなどがこれに当てはまります。
茎をハサミで縦に割り入れるように切り、花瓶の水はたっぷりと入れてあげましょう。大きい枝を購入しても、こうすることでグンッと長く楽しめますよ。
すぐ枯れてしまうNG行動とは?
最後は、やってはいけないNG行動を3つご紹介。
意外と見落としがちな部分なので、しっかり頭の片隅にでも、入れておいてくださいね。
1、直射日光の当たる場所に置く
花の種類や特性にもよりますが、花は暑さに弱いです。夏場は日の当たる窓辺などは避けて、飾ってあげましょう。
2、エアコンの風が当たる場所に置く
エアコンの風が直接当たる場所も避けましょう。乾燥しすぎてしまうのも花にとってはNG。逆にドライフラワーにする場合はぴったりです。
3、花びらを触る
しっとりとして水分を含んでる花びらほど、触るとすぐ枯れてしまいます。とても繊細な部分なので、むやみに触るのは避けましょう。もちろん、店頭の花を触るのもNGです。
おわりに
花に触れる習慣があると不思議と心が癒やされます。毎月、月初めに飾ったことのない花に挑戦したり、季節の花を飾ったり…。
花で人生に彩りを添えるように、いろいろな花を楽しんでみてくださいね。
イラスト・監修:エリ(@flowereriy)
花の魅力を伝えるイラストレーター。多摩美術大学卒。在学中に生花店に勤務した経験などを活かしてInstagram上で「花のある暮らし」を提案。著書に『毎日が楽しくなるイラスト花図鑑』(彩流社)
編集:TRILLニュース