写真家としての揺るぎないキャリアはもちろんのこと、映画監督としても話題作を生み出している蜷川実花さん。以前、蜷川実花さんに取材したときにも、「女性を元気にさせるメッセージを届けたい」、「女性の生きづらさを伝えたい」と、熱く語っていただいたのを思い出しました。
今回、蜷川実花さんが挑んだ最新作Netflixオリジナルシリーズ『FOLLOWERS』には、そんな思いが詰まっています。
『FOLLOWERS』では、理想と現実、恋愛と結婚、多様な生き方と価値観など、TOKYOの“今”を敏感にキャッチし、自らの手で成功を手にした女性たちが、悩み傷つきながらも幸せを追い求めていく姿が描かれています。
この作品に登場する人物たちは、キャラクターの幅が広く、年齢も職業も年収も違うし、それぞれに多様な価値観があり、好きなことも、大切にしていることも、そして悩んでることも違う。
でも一つだけ共通することがあるんです。それは、“たった一度の人生を自分らしく生きたいという真剣さ”。そんな彼女たちが発する言葉は、とても温度があり、強く、そして優しい。
今回の『Editors' Choice』にこの作品を選んだ理由は、この作品が発する、メッセージ性、いわば、“生きる言葉”を感じていただきたい、そんな思いがあります。
日々の忙しさや周囲を優先してしまい、自分の心の声に向き合うことが、なかなかできていないのが働く女性の現実ですよね。
今回は、作品の中で特に皆さんにオススメしたい、“心に記憶させたいメッセージ”をTRILLがセレクトしてお届けします。
“自分自身と向き合い、自分らしい生き方とは何か”、を見つめ直すきっかけとなるような作品なので、ぜひ一度、見てみてください。
働く女性たちにとって、大切なものはなんだろう? やりがいのある仕事、好きな人、家族と過ごす時間など、大事なものは人それぞれ。
TRILLのユーザーのアンケートで多く寄せられる悩みは、恋と仕事、子育てと仕事、家事と仕事のバランス。仕事もプライベートも一見いたって順調な人気写真家の主人公・リミ(中谷美紀)は「子供が欲しい」という唯一叶えられない夢を持ち続いており、公私ともに一番の理解者であるマネージャーのゆる子(金子ノブアキ)に「仕事も女性としての幸せも何も諦めたくない」、「100ある自分の時間を分けるのではなく、どちらも100%の力を注ぐ。分母を200%にすればいい」と語ります。
人生は選択の連続。ひとつを選べばもうひとつは失うと思うのが普通だけど、そもそもの分母を増やす、自分のキャパや可能性を広げて、両方やるということもできるのかも。
とても刺激的でパワフルな発想だけど、何か新鮮な発見がある、そんなリミの力強い言葉です。
人気写真家として常に第一線を走り続けるリミが、人々に影響を与えた輝く女性に贈られる<Women of the Future Awards>で受賞し、若いときの自分をふりかえりながら話す言葉。
人は最初の一歩を踏み出すのが一番大変だという。失敗したくない、まだ今じゃなくていい、とついつい踏み出せずに、昨日と同じ今日を生きてしまうけど、でも人は一歩踏み出すことで、人生が動きだすのかもしれません。
実業家として手腕を発揮するエリコ(夏木マリ)の言葉。
確かに、人は外見から入る。TPOや気分に合わせて、アイテムや色、ブランドなどを変えていますよね。“着るものは自分で選ぶものだけど、実は、着ている服で人から選ばれている”、反対側から見るとそういう視点もあるんだと、気づくきっかけとなりますね。
年を重ねると、おばさんぽく見られる人と、そうでない人の違いってどこなんだろう? と思うTRILLユーザーの皆さん、ありました! その答えが。
ファッションや、ヘア&メイク、そして自分自身の体形と気持ちを、時に合わせてアップデートさせている人は、時の変化にも負けずに輝いて見えるということなんですね、きっと。
エリコさん、教えてくれてありがとう!
「子供が欲しい」という夢がある一方、今までの自分でいられるか不安を抱くリミに対し、元恋人・民生(浅野忠信)から、愛のある、そしてとても勇気の出る言葉。
働く女性はついつい、他の何かを優先して、自分の希望や夢を後回しにしがち。でも、本当に大切なのは、自分自身。自分の夢は自分で叶える。自分を幸せにできるのは自分自身。
待ってちゃだめ。手を伸ばして行動を! ですね。
最後にお届けするのは、以前TRILLのインタビューで伺った、蜷川実花さんが自身に課している言葉。
「大切なのは、逃げずに自分と向き合う強さを持つことと、そして、他人がなんと言おうと、自分を信じ切る自分を持つこと。自分を信じるのって、もちろん信じられるだけの努力をしていなければいけないけど」
自分の心からの声に耳を傾けるのって実はすごく難しい。つらいし、面倒だし、つい後回しにしてしまうけど、でもそこに向き合えるかどうかが、のちの自分の幸せにつながるのかもしれませんね。
人の数だけ価値観があると言われるように、どこに響き、どこがいいと思うのかは、人それぞれ。
ラグジュアリーなファッションや豪華なビジュアルに憧れるのもいいし、芸能界やモデルなど華やかな世界の裏表を知るのも楽しいし、仕事と妊活に葛藤するモヤモヤに共感するかもしれないし、大人の恋愛と結婚、誰と生き自分はどうしたいのかと思いを馳せることもあるかも。
でも、きっと、TRILL世代のあなたに何かを投げかけ、自分自身を見つめ直すきっかけとなる作品です。
あなたはどんなメッセージを受け取り、どんな心の声を聴きますか?
Followers公式サイト(Netflix) (外部サイト)
DESIGN:Saeko Mochizuki(TRILL)
EDIT:Natsuko Hashimoto(TRILL編集部)