1. トップ
  2. 『食道がんになりやすい人』には“ある特徴”があった…チェックしたい3つのポイントとは

『食道がんになりやすい人』には“ある特徴”があった…チェックしたい3つのポイントとは

  • 2025.11.17
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

食道がんといえば、真っ先に思い浮かぶのは長年の喫煙習慣や大量の飲酒かもしれません。しかし、喫煙や飲酒以外にも食道がんになりやすい人には特徴があると指摘されています。実は食道がんのリスク要因は多岐にわたり、生活習慣や体の状態、環境などさまざまな観点からみることができます。

この記事では、喫煙・飲酒以外に食道がんのリスクを高めるとされる要因について分かりやすく紹介します。

食道がんはどこにできて、どんな症状が出るの?

食道がんは、食道の内側を覆う粘膜から発生する悪性腫瘍のことです。日本国内では胃や大腸のがんほど多くはありませんが、進行が早く、早期発見が重要ながんの一つです。食道は約25cmの長さで、のどの後ろから胃の入り口までつなぐ管状の臓器で、食べ物を胃に送る通り道です。

食道がんの特徴的な症状としては、食べ物を飲み込みにくい「嚥下障害」が代表的です。具体的には、固い食べ物や大きめの食べ物を飲み込む時に「つかえる」「しみる」と感じることが多いです。さらに進行すると胸や背中の痛み、体重減少、声のかすれが出ることもあります。また一部のケースでは吐血や黒い便が見られることもあります。ただし、初期段階では自覚症状に乏しいため、検診などでの早期発見が重要です。

食道がんには主に「扁平上皮がん」と「腺がん」の2種類があります。日本では喫煙や飲酒が主な原因となる扁平上皮がんが多く見られますが、食生活の欧米化により、逆流性食道炎を背景とする腺がん(バレット食道がん)も増加傾向にあります。喫煙や飲酒量の多さが大きなリスク要因として知られていますが、それだけではありません。次にそれ以外の特徴を詳しく見ていきましょう。

日常生活の中の食道がんリスク要素

undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

喫煙・飲酒以外に食道がんのリスクを高める特徴は次のようなものがあります。

熱い飲み物の頻繁な摂取
熱い飲み物を日常的に飲むと、食道の粘膜が繰り返し傷つき、修復を繰り返す過程で細胞の異常が起こりやすくなると考えられています。世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は、65℃以上の熱い飲み物を「発がんの可能性がある」と分類しています。これは主に扁平上皮がんに関連するとされています。

慢性的な胃食道逆流症や逆流性食道炎
胃酸が食道へ逆流して炎症が続くと、粘膜が「バレット食道」と呼ばれる組織に変化することがあります。この状態は腺がん(バレット食道がん)のリスク因子とされています。胸やけやのどの違和感など、逆流が疑われる症状が続く場合は、医療機関での内視鏡検査が望ましいです。

野菜・果物の摂取不足
食事で抗酸化作用のあるビタミンや食物繊維が不足すると、細胞の修復機能が十分に働かず、発がんリスクが高まる可能性が指摘されています。これらは喫煙・飲酒とは別に、食道がんの発症に関与すると考えられています。特に「熱すぎる飲み物」や「慢性的な胃食道逆流」は、食道粘膜への刺激を通じてそれぞれ扁平上皮がんや腺がん(バレット食道癌)のリスクに影響する可能性があると報告されています。


ただし、いずれも“強いエビデンスがある”というよりは、“関連が指摘されている”段階のものが多く、個人差も大きい点に注意が必要です。そのため、普段の生活の中で下記のような点に注意しましょう。

● 熱すぎる飲み物は避け、少し冷ましてからゆっくり飲む
● 胸やけやのどの違和感、胃もたれや胸焼けなどの症状が続く場合は、消化器内科などで早めに相談する
● バランスのよい食事を心がけ、野菜や果物を十分に摂る

食道がんリスクを遠ざける生活を

食道がんになりやすい人の共通点には、喫煙や飲酒の他、3つの特徴があることがわかりました。

重要なのは自分の健康への意識を高め、無理のない範囲で生活を整えていくことにあります。日々の小さな変化が、将来の自分の安心につながるかもしれません。もし気になることがあれば、かかりつけ医や専門機関に相談することも検討してみてください。まずは見直し、気づくところから始めてみましょう。


監修:半蔵門 渡海消化器・内視鏡クリニック 院長 渡海 義隆

undefined

2008年筑波大学医学専門学群(現・筑波大学医学群医学類)卒業。その後、がん・感染症センター都立駒込病院、早期胃癌検診協会、がん研究会有明病院上部消化管内科医長(頭頸部がん低侵襲治療センター・健診センター兼務)を経て2024年に半蔵門 渡海消化器内視鏡クリニックを開院。内視鏡診断・治療をはじめ、幅広い消化器疾患の診療に従事してきた豊富な経験を活かし「楽だけではない、質の高い内視鏡検査・消化器診療」を掲げ診療にあたっているのと同時に、患者さんが受診しやすい、なんでも相談しやすいようなクリニックづくりを行っている。

日本内科学会認定内科医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会学術評議員。

URL:https://tokai-naishikyo.jp/