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小学校1年生で前の席に座った女の子が生涯の友に! 交換日記、お泊まり会、オタ活…一緒の時間が作り上げた尊い友情の物語【書評】

  • 2026.11.8

【漫画】本編を読む

『交換日記がおわっても』(AK壱乃/KADOKAWA)は、小学校からの幼馴染みと著者・AK壱乃氏との友情を描いたコミックエッセイ。交換日記、漫画の貸し借り、お泊まり会、プリクラ、お絵描き掲示板……。子どもだったふたりが大人になるまでの思い出をたどりながら、長く続く友情の尊さを描いている。

すべての始まりは小学校1年生の教室。AK壱乃氏の前の席にさいちゃんという女の子が座っていた。いつしかふたりは話すようになり、やがて交換日記をしたり、漫画を貸し借りしたり、お互いの家に泊まったりしながらどんどん仲良しになってく。描かれるのは、まだスマホのない時代の当時の子どもたちにとっては何でもない日常なのだが、そのひとつひとつがたまらなく懐かしく感じる世代には刺さるだろう。自分の「あの頃」が一緒によみがえってくるはずだ。

このふたりを強く結びつけているもののひとつが「好き」という気持ちである。なかでもその象徴となるのが、さいちゃんが20年以上推し続けている「ミクロマン」をめぐるエピソードだ。子どものころに好きになったものを、大人になっても変わらず好きでい続け、やがてその熱意は周囲を動かし、絶版だった漫画版『ミクロマン』の復刊へとつながっていく。何かをずっと好きでいられることは幸せなことだ。そしてその幸せをより大きくしてくれるのは、その「好き」を分かち合える友達や仲間がいることだ。

子どものころと大人になってからでは生活も環境も大きく変わる。長く続いていた交換日記もいつかは終わる。それでも、進学、結婚、子育てとそれぞれの人生がありながら、小学1年生のときにたまたま前の席に座っていた女の子が生涯の友として今でも続く関係を持っていられることは、何にも代えがたい宝物である。

読み終えるころには、昔一緒に遊んだ友達や、夢中になった漫画、放課後に過ごした時間など、「あの頃」を思い出しているはずだ。懐かしさとともに、長く続く友情のありがたさが胸にしみる、あたたかい作品である。

文=富野安彦

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