1. トップ
  2. 箱根・ポーラ美術館のレストラン&カフェが新たな食体験をスタート。モネの世界を皿の上に

箱根・ポーラ美術館のレストラン&カフェが新たな食体験をスタート。モネの世界を皿の上に

  • 2026.11.7
Hearst Owned

館内のレストランとカフェを直営化し、これまでより深みのある体験価値を提供する箱根の「ポーラ美術館」。現在開催中の「モネ」の展覧会に合わせて、その世界観を見事に表現したスペシャルメニューが登場している。さらにモネが書き残したレシピをベースにした、時代を超える食体験も。展覧会で感じた余韻を、ぜひ「レストラン アレイ」や「カフェ チューン」で味わってほしい。

Hearst Owned

気鋭のクリエイターが手掛ける、こだわりの食体験

今年6月、箱根の豊かな森に抱かれた「ポーラ美術館」の「レストラン アレイ」と「カフェ チューン」(写真)が、直営化という新たなスタートをきった。 自分たちの手でゼロから作り上げた運営体制には、館のフィロソフィーや美意識が隅々まで息づいていて、アートと食が心地よく共鳴する、ここでしか出合えないおいしい体験が待っている。

キッチンを切り盛りするのは、今の美食シーンを引っ張る気鋭のクリエイターたち。 シェフパティシエを務めるのは、2018年アントナン・カーレムグランプリ優勝、 2021 年世界洋菓子コンクールミラノFIPGC優勝など、国内外のコンクールで数々の栄誉に輝く大塚陽介さん。アートと美しく溶け合うような、ため息の出るほど可憐なデザートに心を奪われる。

さらに、外資系高級ホテルチェーンで腕を磨いてきた三品大輔さんがシェフとして、そして小田原の人気店「メシモ」のオーナーシェフだった葛窪拓真さんがサポート&アドバイザリーシェフとして参画。

箱根西麓三島野菜やブランド鶏「富士山御殿どり」、放し飼い卵「福が、きた」、湘南ゴールドなど、地元のきらりと光るさまざまな食材を使い、ひと皿ごとに素材の個性がピュアに立ち上る本格的な味わいには、思わずうっとりしてしまう。

Shu Nakagawa

現在開催中の大型企画展、モネ没後100年・開館25周年記念「あたらしい目―モネと21世紀のアート」(2027年4月7日まで)は、革新的な「目」をもって絵画のあらたな時代を拓いたモネと、現代の作家たちの「目」が交わりあう空間で、作品のあたらしい鑑賞体験ができる必見の展覧会だ。

たとえば、モネの《セーヌ河の日没、冬》(写真奥左)は、厳冬のフランス・ヴェトゥイユで解氷するセーヌ河を描いたもの。最愛の妻カミーユを失い、深い悲しみに沈んでいた時期に描かれたこの絵の近くには、フェリックス・ゴンザレス=トレスの作品(写真手前)が静かに佇む。愛する人の存在や記憶を、キャンディや電球といった日常的な素材を用いて表した彼の作品では、無数の青いキャンディが、どこかセーヌ河を流れる氷塊のようにも感じられる(訪れた人は、そのキャンディを一つ持ち帰ることもできる)。

時代も表現手法も異なる作品同士が同じ空間で響き合うとき、モネの風景画に秘められた個人的な喪失や祈りのような感情がより鮮やかに浮かび上がり、逆に現代アートの儚いインスタレーションにはどこか古典的な絵画の温もりが宿る。こうして互いの存在がそれぞれの見え方を変化させ、新たな奥行きを与えてくれるのが、この展覧会の何よりの醍醐味だ。

Shu Nakagawa

美術館を取り巻く「森の遊歩道」では、中谷芙二子によるダイナミックな霧の彫刻《霧のプロムナード 仙石原》(霧の彫刻 #47721)が毎時0分と30分に出現する(冬季は休止。年内の展示は11月末まで)。

人工の霧に包まれて、敷地内の山肌が刻一刻とドラマチックに表情を変えていく光景は息をのむほどだ。そこへ森の奥からスーザン・フィリップスの音響作品《ウインド・ウッド》が重なり合うことで、深い森の静けさと現代アートが美しく響き合う。

こうした中谷の霧の彫刻には、モネの作品が持つ自然へのまなざしや、光・空気・水といった自然現象へのアプローチに通じるものがある。

展覧会の空間全体、そして美術館を取り巻く豊かな自然環境までが深く共鳴し合うこの構成こそ、深い緑に抱かれたポーラ美術館でしか味わえない、五感を揺さぶる体験といえる。

Hearst Owned

モネの展覧会と響き合う、ストーリーある限定メニュー

展覧会の空間全体、そして美術館を取り巻く豊かな自然環境までが深く共鳴し合う――そんな得がたい体験の余韻を、そのままテーブルへと持ち帰らせてくれるのが、館内のレストランとカフェで味わえるメニューの数々だ。

モネにまつわるエピソードにインスパイアされた「クロード・モネのレシピ トマトのポタージュ リプロダクション」や「オマール海老 野菜のピクルス ナスのペースト 秋ビーツのソース」、「ジヴェルニーの午後 バナナのグラス」など(¥6,800の展覧会スペシャルコースから)、展覧会の余韻をそのままテーブルへと持ち帰ったかのようなストーリーのある一皿がそろう。

また、上述のスペシャルコースより、箱根近郊でとれたシカやイノシシといったジビエを使ったローストをはじめ、アラカルトではクラシックスタイルのハンバーグや特製のビーフカレーといったメニューも本格的。ハンバーグはうま味あふれる牛肉を粗挽きにして力強い肉々しさを引き出し、カレーはスパイスの奥から驚くほど豊かなフルーティさが広がる、爽やかで奥行きのある味わいが後を引く。

Hearst Owned

箱根の自然とアートを五感で味わう、極上のひととき

スイーツラバーなら、「カフェ チューン」へと足を運び、ぜひ「ミュゼ パフェ」を味わいたい。シェフパティシエの大塚さんが手がけるパフェ(写真は「ミュゼパフェ~森の季節~秋から冬へ」¥3,700)は、グラスの中に箱根の美しい秋の風景を表現。

ショコラとヨーグルト、キャラメルのジェラートが織りなすビターで軽やかな甘みに、ふわりと香る金木犀のジュレや柚子皮のコンフィチュールが爽やかなアクセントを添える。さらに、芳醇な洋梨のコンポートや旬のブドウ、なめらかなカスタード、香ばしいラングドシャやアーモンドプラリネが幾重にも重なり合い、ひと匙ごとに異なる食感と香りが移り変わる、緻密なバランスに心奪われる。

まさにこれもアートと呼びたくなるような美しさだ。

Shu Nakagawa

「あたらしい目―モネと21世紀のアート 展覧会スペシャルコース」は2027年4月7日(水)まで。12月6日(日)までは秋から冬に向かう仕様、12月7日(月)からは冬から春へ向かうメニューに変更になる。

窓の外に広がる小塚山の瑞々しい緑を眺めながら、五感をひらいてアートに浸り、その感動の続きを味わいへと昇華させる――そんな贅沢を極めたひとときを求めて、週末は箱根へと足を延ばしたくなる。

ポーラ美術館
住所/神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山 1285
Google Map
電話番号/0460-84-2111
営業時間/「レストランアレイ」11:00~17:00(L.O. 16:00)入館料不要
「カフェ チューン」10:00~17:00(L.O. 16:30)入館料必要
無休(展示替えによる臨時休館あり)
Instagram/@polamuseumofart

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ