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絶対に謝らない父、高圧的な父に尽くす母。モラハラかまって夫を醸成した不穏な家庭環境【著者インタビュー】

  • 2026.11.5

【漫画】本編を読む

子どもの世話より、自分を優先してほしい。そんな夫からの要望に、妻の心はどんどんすり減っていく。『うずら男 モラハラかまって夫が人間をやめるまで』(前川さなえ/KADOKAWA LifeDesign)は、ふたりの男の子を育てる専業主婦・あすかと、妻への執着が止まらない夫・和史の歪な夫婦関係を描いた衝撃作だ。

ある日、あすかは和史から、8個のうずらの卵を育てるように命じられる。やがて孵化したうずらたちは、かわいいような、不気味なような…。この小さな生き物が、夫婦の歯車をさらに大きく狂わせていくストーリーは、多くの読者の心を揺さぶった。

本作の著者・前川さなえさんに、幼少期の家庭環境に傷を抱え、大人になっても生きづらさを感じる「アダルトチルドレン」や「モラハラ」をテーマに描いた本作の制作背景や、夫婦関係、自分らしく生きるためのヒントについてお話を伺った。

――和史の父親は、母にキツくあたり、子どもにも高圧的な態度をとる男性でした。このような父親の姿を見て育つ子どもの心への影響は、計り知れないものがあります。子どもを守るために、親としてできることは何だと思いますか? 前川さんが子育てで意識してきたことがあれば教えてください。

前川さなえさん(以下、前川):うちには子どもがふたりいるんですけど、下の子は自己肯定感がすごく高くて、あんまり他人に振り回されないタイプ。上の子は少し考え込むタイプで、ちょっと優柔不断。そんなふたりに対して、私自身は、「かわいい、かわいい」「うちの子が日本一!」と言い続けてきましたね。自己肯定感を高めるという意味では、大事だったのかなと思います。

あとは、「やりたい」と言ったものはチャレンジできるように全力でサポートしてきました。ここはちょっと、過保護なところもあったかもと自覚しています(笑)。

――和史の母親も、夫の高圧的な態度を受け入れつつ、最後には思い悩んでいる姿を見せていました。夫婦の問題で悩んでいるとき、前川さんは誰に相談するのがいいと思いますか?

前川:取材中に知って意外だったのが、身近な人への相談が一概にいいとは言えないということ。モラハラ夫の中には外面がいい人も多くて、身近な人に相談すると「あんないい人なのに贅沢」「うちも大変だよ」なんて返ってきて、余計に苦しくなるケースがあるんです。

ですので、もしかしたらSNSなどで第三者に打ち明けたほうが、ちょうどいいガス抜きになることもあるのかな、と。主観での投稿になるため、情報は偏ってしまうこともあるでしょうけれど、そっと共感してもらえるだけで気持ちが楽になることもありますよね。

取材・文=松本温美

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