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ベラ・ハディッドの「吹き付けドレス」で世界を驚かせた『コペルニ』が事業終了、出資元との対立が原因に

  • 2026.11.5

ランウェイでモデルの体に直接ドレスを吹き付けるショーで世界を驚かせたフランスのファッションブランド、コペルニ(Coperni)が、事業を終了した。現地時間11月4日、ブランドの共同創業者2人が公式Instagramで発表した。(フロントロウ編集部)

出資元との対立の末に事業終了を発表

事業終了を発表したのは、共同創業者のアルノー・ヴァイヤンとセバスチャン・メイヤー。2人は取引先やメディアにも声明を送り、問題の解決に向けてあらゆる手を尽くしたものの、解決策が見つからず、事業終了を決断したことを明かした。

原因は、2019年からブランドの筆頭株主で独占販売も担ってきたトゥモロー・ロンドン・グループとの対立だ。米Vogueによると、同社からコペルニへの売上金の分配や経費の払い戻しが数カ月にわたって滞り、ブランドは資金繰りに苦しんでいた。2026年6月11日にはパリの裁判所が司法再建手続きの開始を認め、事業を継続しながら立て直しを図っていた。

トゥモローは同年3月、イタリアのECプラットフォーム「ザ・レベル・グループ」の持ち株会社プロジェット11に買収されていた。創業者2人はブランドを買い戻そうと交渉を続けていたものの、合意には至らなかった。

こうした対立の影響で、コペルニは2月に、3月のパリ・ファッションウィークで予定していた2026年秋冬コレクションのショーを開催しないと発表。その後のシーズンもショーを行っていなかった。

スワイプ・バッグからディズニーランドのショーまで

2人がコペルニを立ち上げたのは2013年のこと。その後、フランスの老舗ブランド、クレージュのアーティスティック・ディレクターを務めるために活動を休止し、2018年に再始動させた。ブランド名は、地動説を唱えた天文学者ニコラウス・コペルニクスに由来する。

ファッション業界よりもアップルのようなテクノロジー企業から刺激を受けると語ってきた2人。その発想を象徴するアイテムが、iPhoneのロック解除画面をモチーフにした「スワイプ・バッグ」だ。ユニークな曲線を描くバッグはブランドの看板商品となり、ガラス製や隕石を使ったものなど、さまざまなバージョンが生み出された。

なかでも世界中の注目を集めたのが、2022年9月に開催された2023年春夏コレクションのショーだ。ほぼ裸の状態でステージに立ったモデルのベラ・ハディッドに、スタッフがクモの糸のような白い素材を吹き付けていくと、その場で体にぴったりとフィットしたドレスが完成。最後に形を整えると、ベラはできあがったばかりのドレスをまとってランウェイを歩いた。この演出には、スペインの素材メーカー、ファブリカンの技術が使われていた。

翌シーズンにはロボット犬がモデルの服を引っ張る演出を披露。さらに、ディズニーランド・パリを舞台にした2025年春夏コレクションのショーでは、カイリー・ジェンナーがプリンセスのようなドレスをまとってランウェイに登場した。テクノロジーとファッションを融合させ、毎シーズンのように話題を生み出してきたコペルニが、再始動から8年で事業を終えることになった。

「この8年間は本当に特別なものでした」と振り返った2人。これまでブランドを支えてきた人々への感謝を伝えるとともに、今後も新しいものを生み出し、革新を続けていきたいという思いを明かした。

声明は「また近いうちに」という言葉で締めくくられており、2人の今後の活動にも注目が集まる。

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